ルネサンスのティツィアーノ?に20世紀のデュフィ?。画品薫る挿絵画家たち―小村雪岱、木村荘八、宮田重雄?。鏑木清方のわけても挿絵的な小品を愛し、鈴木信太郎?の絵に生命力の発露をみる。と思えば、1950年代アメリカのカートゥニストたち、北園克衛のグラフィックデザイン、そして抽象画家・川端実…作家・作品の多様さからもわかるとおり、美術史家による「絵画の見方」指南とはまったく異なる新鮮なまなざしがアートを巡る旅へと誘う。さらに、縄文土器から戦国時代の兜、豊国?、国貞?ら浮世絵師たち、宗達?、鉄斎?、劉生?と縦横に渉り、日本民族の縄文的美意識の系譜を探る「OSAMU版・日本美術史?」。アートへの愛が溢れる美術エッセイ。