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セッションログ(第壱話〜第六話)

第壱話「妖怪の掟」

記念すべき第壱話という事でPC達、お師匠様である妖怪と学園内での主要キャラが登場。
都市伝説の怪異である「エリーさん」が起こす事件を通してキャラの立位置が確立する。

[登場人物]
 PC       : 柄楠狩刃(PC1),三田舞(PC2), 修善寺歩(PC3)
 NPC(イノセント) : 姉崎紅子, 石原弘三, 加々見芽衣, 空寝遊
 NCP(妖怪)    : カラス天狗「かぁ爺」, 化狐「おこんさん」, 化狸「たぬきち」, 河童「くぅ」, 鬼「青にぃ」, 化け猫「どら」, 怪異「エリーさん」

[一日目:朝]
担任の石原弘三はクラスの生徒に進路調査を抜き打ちで実施する。
驚く生徒達を前に一歩も怯まず、自慢のポマードで固めた髪で生徒を威圧して強行、PC達の進路希望を以下に示させる。
 ・柄楠狩刃(PC1):ニート
 ・三田舞(PC2) :カノッサ機関所属
 ・修善寺歩(PC3):東大進学(明治,慶応は滑り止め)
柄楠の怠惰ぶり、三田の電波ぶりに激怒した石原は二人を進路指導室に連行する。

[一日目:昼]
一人取り残された修善寺は、同級生である空寝遊と雑談に興じるうち、一つの御呪いの噂を聞く。
「携帯から自分の番号にかけて繋がったら願いがかなう。」
修善寺は半信半疑だったが、二人で御呪いを試してみる。
すると、修善寺がかけた電話が繋がり、願い事は何?と女性の声で問われる。
かなりとまどった修善寺が、「自分の病気が治れば」と願い事を言うと「二日後にかなえにいくよ」と言い残し、その電話が切れた。
空寝はどうやら繋がらなかったらしく、意気消沈している模様だった。

一方、進路指導室で扱かれた柄楠は、帰るために教室へ戻ったところに同級生である加々見芽衣に会う。
この教室が柄楠と二人きりの状態だったが、加々見は、柄楠を見ると顔を赤くして慌てふためきながら質問をする。
「柄楠君は、今気になる人(女性)っているの?」
柄楠は「別にいない」と返答し、その答えに加々見は安堵した表情を見せた後、教室を慌しく去る。
その時、加々見は独り言のように「御呪いがかなうかも」と呟いていた。

同じく進路指導室で扱かれた三田は、帰りのグランドで師弟を二人連れた姉崎紅子と遭遇する。
姉崎は挑発するも全く明後日の方向しか見ていない三田には全く歯が立たず、捨て台詞を残して逃走を図る。
逃走ルートに居合わせた部活へ向かっていた修善寺は、姉崎に足をかけて転ばせる。
その時、姉崎の背後より月匣が展開され、女性の姿をした怪異が出現。
柄楠が駆けつけるも、まだ夕刻だったため力が使えないPC達は成す術もなく姉崎は連れ去られる。

[一日目:夜]
怪異の存在及び敵対的行動を確認したPC達は、お師匠である妖怪達に相談すべく「六葉社」に向かう。
個性溢れるお師匠達の内、かぁ爺のみが相談に応じ、怪異が都市伝説にまつわるものだと確信を得る。
また、この御呪いについて調べてみると以下の事が分かる。
 ・御呪いの噂が流れ始めたのが二週間ほど前
 ・この街で「願いがかなうと言っていた人間」は全てその後に失踪、人数は十数名ほどになる。
 ・現在把握している接触に成功した人間と願い事がかなうとされた日取りは以下の通り。
   今日 :姉崎紅子(失踪済)
   明日 :加々見芽衣
   明後日:修善寺歩
この情報を元にPC達は「明日土曜日、加々見芽衣に同行し怪異を出現を待ち伏せて迎撃する」という作戦を立案する。
柄楠は、都市伝説の怪異という事を利用し、ポマードに弱いという弱点をネット上に展開する。
修善寺は、加々見を適当な理由で遊びに誘い出す事に成功する。

[一日目:深夜]
明日の作戦に備えて解散となったPC達。
帰宅し就寝する三田の部屋に異変が起こる。
月匣が展開され、その部屋には存在しないはずのフランス人形が姿を突然現わす。 その人形の手にはナイフが握られており、異変に気づいた三田に襲い掛かってきたのである。
月匣の展開に気づいた柄楠と修善寺も駆けつけ、あっさりと人形は木片と化した。
柄楠は、パジャマ姿でかつ戦闘により肌蹴た胸に邪な気持ちを抱くも速効で部屋を追い出された。
(修善寺は、その事に気づきもしていない)
どうやら姉崎の願い事は「打倒三田」だったらしく、怪異は三田の命を狙ってきたものと思われる。

[二日目:朝]
柄楠,三田,修善寺,加々見,空寝の五名が待ち合わせ場所にて合流する。
空寝は、何処からかこの召集を聞き出したか不明だが、加々見の願い事がかなうのが今日だと知っていようである。
事の顛末が知りたい、というのが本音と思われる。
今日の行動は、空寝によると近くに人形店が二ヶ月前にオープンしているらしくそこを見てから持参のお弁当でお昼にしようという事になる。
ちなみに持参してきたのは修善寺,加々見の二人のみで味は二つとも問題ないようである。
加々見にポマードをつけるよう仕向けるも失敗し、柄楠のみが髪をポマードで固めるだけに留まる。

人形店に入るとフランス人形がびっしりと並んでおり、ある意味奇怪な空間と言えた。
店長と思われる若い女性が一人で運営しているようである。
そこで柄楠,三田は奥から姉崎と思われる声を聞き取り、かつ店長の女性より怪異の気配を感じる。
(このとき、修善寺は加々見と二人で人形を楽しそうに見ており全く気づく気配はなく、空寝はつまらなそうだったので柄楠がジュースを買いに行かせていた)
三田が奥の声と気配について直接店長に詰め寄る。

[二日目:昼]
問い詰められた店長は、月匣を展開して正体を現す。
怪異「ネリーさん」は姿を具現化し、それと同時に人形達の目が光り動き出したのである。
昼間は力を使えないPC達は、加々見を連れて店内を出て月匣から脱出を試みるも、かなりの広さに展開されている事に気づき脱出を断念。
夜まで隠れて時間を稼ごうと堀越学園まで逃走を図る。
学園に着いたPC達は隠れるも、人形達を率いる怪異が呼びかけると携帯が鳴ってしまい、隠れてもばれてしまう。
隠れることを断念したPC達は学園内にバリケードを構築して篭城戦に持ち込むも、徐々に追い込まれていく。
先に音楽室に逃げ込んだ柄楠と加々見だったが、そこには怪異が待ち受けていた。
日が沈みかかっているとはえまだ夜ではないため力が使えない柄楠は、怪異の攻撃に傷つき倒れる。
倒れた柄楠を怪異が捕まえるも髪につけていたポマードにより怪異は怯み、その隙に師匠の力を行使して死地より復活、危機を脱する。

[二日目:夜]
そこで日が沈み、月が闇夜に輝きだした。
力を行使可能となったPC達は、月衣より装備を実装、怪異に立ち向かう。
柄楠,三田の火力の前に怪異は成す術もなく撃退され、この事件は終局を迎える。
怪異は、人間に自分の存在を信じさせてプラーナを手にいれるためにこの事件を起こしたという。
お師匠の元に怪異を連れていき、この社にて街の守り神の一つとして修行を積む事となった。

後日談として、この後に空寝から電話があり、放置されたことに激怒していた。
(月匣の外では、通常の人間は月匣の展開されている領域には、無意識に立ち入らないようになるためPC達に気づけないため)
加々見は怪異を認識してしまったため、以後良質なプラーナを持つ存在として怪異に狙われる事となる。

第弐話「幽霊の恋」

第弐話は、PC達及びお師匠様達で構成される「六葉社」と同じ勤めを担いながらも対立する組織「印具堂」が登場。
ある事件を通して彼らの存在とこの街の構図について語られる。

[登場人物]
 PC       : 柄楠狩刃(PC1),三田舞(PC2), 修善寺歩(PC3)
 NPC(イノセント) : [堀越学園] 姉崎紅子, 加々見芽衣, 空寝遊, 三田の父, おぼれてた子猫
 NPC(ウィザード) : [印具堂 ] 閻魔ふたつ, 犬神明
 NPC(妖怪)    : [六葉社 ] カラス天狗「かぁ爺」, 化狐「おこんさん」, 化狸「たぬきち」, 河童「くぅ」, 鬼「青にぃ」, 化け猫「どら」
          [仲魔  ] 怪異「エリーさん」
          [印具堂 ] 犬神, 脱衣婆, べとべとさん, カマイタチ, 小袖の手, 雨降小僧
          [フリー ] 死神

[一日目:昼(時間帯は夕方前)]
何気ない、いつも通りの放課後の教室。
PC達含む生徒達は雑談に興じている。
外は記録的な大雨で叩きつけるような水飛沫の音がしている。
そこに一人の生徒が慌てて教室に飛び込んでくる。
「加々見が近くの川に流されたらしい!」

PC達が駆けつけた時、橋の下あたりに加々見が沈みかけた状態で姿が確認できた。
柄楠が即座に川に飛び込み、加々見を助け出す。
その手には子猫が抱えられていた、恐らくこのおぼれてた子猫を助けようとしたのだろう。
加々見は既に息はなく、顔は真っ青の状態だった。
PC達は急いで蘇生を試みるが全員が失敗、救急隊員が駆けつけ応急措置を施すが死亡が確認された。

[一日目:夜]
自宅より葬儀場に向かう柄楠。
しかしそこに、傘も差さずに歩く老婆の姿を見つける。
「脱衣婆」、印具堂に所属する妖怪である。
そうとは知らずに柄楠は声をかける。
手を差し出す老婆、こちらも見る目と目があった瞬間、何かの妖術を感じるも抵抗する事ができず、衣服を次々と渡してしまう。
抵抗すら出来ない柄楠に、一人の女が現れる。
「閻魔ふたつ」、そう名乗る女性は衣服を脱衣婆から取り上げ、柄楠に返す。
名乗り上げて自分は「印具堂」にいる、と言い残し、脱衣婆を連れて雨の中へ消えていったのであった。
柄楠はその姿を呆然を見守るも、遠くで脱衣婆が閻魔に手を差し出すと速効殴り飛ばされる姿が印象に残ったのであった。

場面を移し、悲しみに包まれた葬儀場。
遺影として飾られる加々見の笑顔。
姉崎や空寝が泣き崩れている。
何かが近くにいる気配があったようだが、その事にPC達は気づく事はなかった。

葬儀を終えたPC達は、悲しみに暮れながらも床に就く。
しかし、三田の部屋にて再び異変が起こる。
物が宙に浮き出し、部屋中を回り始めたのである。
「ポルターガイスト」
すぐにその事に気づいた三田だったが、今は仲間は周りにいなく三田一人だけ。
その事実に怯え、ベッドから出る事が出来ずに三田の父に助けを求める。
しかし、この現象を信じてもらえず、部屋に向かってくる様子はない。
やむを得ず携帯にて仲間を呼び出す。
電話の向こうの異変と三田の怯えた声に何かが起こったと気づいた二人はすぐに三田宅へ向かう。
ポルターガイスト現象を目の前に対応に苦慮する事になるが、その根源が姿を現した。 加々見の幽霊である。
彼女曰く、最期の願いをかなえない事には成仏できない、という。
その願いとは、 「柄楠君とファーストキスがしたい。」
というものであった。
彼女が柄楠に気があった事は薄々気づいていた柄楠以外の二人だったが、彼女曰く「この願いのために三田の体を貸してほしい」というのだ。
三田は仲間が来たので気が大きくなったのか、即時に拒否し「死者を蘇らせる術を考えないか?」と促す。
しかし名案が浮ばず、とりあえず「六葉社」に向かう。

[一日目:深夜]
宙に浮く六葉社の装飾品。
かぁ爺は迷惑そうに相談に乗ってくれた。
死者を蘇らせる術については流石の師匠も心当たりはないらしい。
とりあえず、これ以上いると騒ぎが大きくなるので、境内からPC達は追い出される事に。

そして神社を出たその時、閻魔が目の前に立っていた。
死者を蘇らせる術について匂わせる台詞を残し、その場から消えた。
印具堂の罠ではないか?と制止する修善寺を振り切って、柄楠と三田は印具堂へと月衣で空を飛び急いで向かった。

街外れにある印具堂の社についた柄楠と三田は、その門を潜ろうとする。
その門の横に一人の少年?が立っている。 「犬神明」、印具堂に所属するウィザードである。
構わず進み閻魔に合おうとすると、彼はメモに無視された事を綴っていた。
面会が許され、御堂に通されたところで修善寺が追いつき合流。
印具堂の妖怪が何かと挑発してくるが、三田との舌戦に負けて去る者が出るなど障害とは成り得なかった。

閻魔曰く、私に勝てば教えてやろう、との事。
その挑戦にPC達は乗り、大雨の振る広場で閻魔と対峙する。
雨を刃に変える術により一撃で三田は重傷、修善寺は瀕死のダメージを負う。
集団戦では自分は無事でも仲間が持たないと踏んだ柄楠は、二人を離脱させ一人で閻魔に立ち向かう。
距離を詰められて苦戦する閻魔を更に追い込み、得意の近接戦に持ち込んで勝利を収める。
勝利の約束として閻魔は、
「死神という落語をご存知?」
と答えた。
その言葉で閃いた柄楠は、すぐさま葬儀場へと駆け出した。

死神の落語とは、死が迫っている人間を死神から助けるという事をしていた男の物語。
死を迎えた人の枕に立つ死神の目を盗んで、死者の頭と足の位置を回転させて死者を死から救い出す事に成功する。
しかし、その代償として男の寿命が死者の寿命と交換する事になってしまった、というものである。

[ニ日目:朝]
葬儀場についた柄楠は、加々見の枕元に立つ死神から救おうと落語の行為を実行に移す。
幸い死神は近眼らしく柄楠には気づかない。
余所見をした隙に加々見の頭と足の位置を逆転させ、驚いた死神は退散、加々見は目を覚ました。
家族の仰天は言うまでもなかったが娘の生還を心から喜ぶ姿をPC達は遠めで見守っていた。

なお、枕と足の位置を交換した事による代償についてはこのお話では語られていない。

[後日]
検査の為に入院している加々見を見舞うPC達。
三田と空寝の悪戯じみた気遣いにより、病室から退出しそびれた柄楠。
勇気を出して「お弁当を作ってくるので一緒に食べて欲しい」と告げる加々見。
(内心では食料目当だったが)快諾する柄楠。
ドアの前で聞き耳を立てる三田と空寝。

その後、加々見は眼鏡→コンタクト等のイメージチェンジを敢行し、地味で臆病だった言動も目に見えて明るくなったという。

第参話「七夕奇譚」

第参話は、過去の六葉社を舞台に繰り広げられる悲恋の物語。
PC達はこの物語を通じて大人への階段の先に広がる世界を垣間見る事になる。

[登場人物]
 PC       : 柄楠狩刃(PC1),三田舞(PC2), 修善寺歩(PC3)
 NPC(ウィザード) : [印具堂  ] 閻魔ふたつ
 NPC(イノセント) : [堀越学園 ] 加々見芽衣, 空寝遊,石原弘美,十文字圭
          [中野の住人] 三田の父, 修善寺さだめ, 藤原一片
          [その他  ] シンシア
 NPC(妖怪)    : [六葉社  ] カラス天狗「かぁ爺」, 化狐「おこんさん」, 化狸「たぬきち」, 河童「くぅ」, 鬼「青にぃ」, 化け猫「どら」
          [印具堂  ] 雨降小僧
          [その他  ] 超人兵士「加藤弾蔵」 ,妖怪「いつまで」
          [敵    ] B29,ゾンビアーミーx7


[一日目:昼(時間帯は放課後の夕刻)]
学園の授業が終り、放課後に漫研に顔を出していた三田は後輩から夏休みのコミケやコスパについて話を聞いていた。
その話の中で、追い出し会(卒業イベント)の催しについて準備が進んでいる事を耳にする。
毎年、三年生を送る恒例のイベントである。
ついにその順番が自分に回ってきた事に時間の流れを感じるのであった。

同じく放課後、弓道部の射撃場では修善寺が弓を射る練習をしていた。
十文字圭、同学年の弓道部主将である彼は、弓道の腕を修善寺と競う仲である。
最後となる次の大会で勝負をつけようと持ちかける。
修善寺は快くその挑戦を受け、勝負を約束する。

屋上で喫煙中の柄楠の元に閻魔が現れる。
余所者妖怪による放火事件が多発しているので協力して欲しいと告げた。

部活終了後、柄楠,空寝,加々見,石原と合流した三田と修善寺は、六葉社の境内で雑談に興じていた。
その中で、空寝がある誘いをPC達に持ちかける。
「明日夜の七夕の時、短冊に願い事を書いてみない?」
丁度明日は六葉社で定例の七夕祭りがあり、屋台などが出て賑わう。
神社には竹林もあり、短冊を飾る場所にはうってつけである。
誘いに乗ったPC達はそれぞれの願いを思い浮かべていたところで、かぁ爺達がPC達に話かけてきた。
空寝に買い物を頼んで席を外してもらい、話に耳を傾ける。
かぁ爺曰く
「そちら(PC達)は時期大人になる。その時はわし等妖を姿を見る事は出来なくなり、それと共に妖と戦う力を失う。」
というものであった。
幼き頃から親しんできた妖達との別れが近い事を知るPC達は、様々な想いを胸にその話を聞いていた。

暫くして、修善寺の祖母にあたる「修善寺さだめ」が茶菓子を持って現れる。
友人が来ているとのことなので気を利かせたのだが、孫の友人達を見て昔話を始めてしまう。
その中で歩と明美の子供時代を思い出してアルバムを持ち出しそうするが、歩は恥ずかしさのあまり、さだめを家に追い返してしまう。
時間も遅くなってきたことから、それを区切りに解散となった。

[一日目:昼(三田,修善寺:時間帯は夕刻過ぎ)]
祭りの準備のため、短冊を探して蔵にいた歩とさだめは、古い短冊を見つける。
それは昔、さだめが書いたものだった。
さだめは懐かしさの余り、当時の思い出話を始めてしまう。
加藤という男と婚約していたが、加藤は東南アジアに出世後、戻ってこなかった事。
そして、今の祖父と結婚して今に至る事。
もう20回目になる話に歩は、適当に話を切り上げて蔵を出た。

一方、帰路に着こうと六葉社を出た三田の前に、一人の男が入り口の前にお供え物を置いていた。
無精髭にぼさぼさの頭の男は、どこか河童のくぅの面影があった。
そして、昔六葉社に世話になった者、といい境内まで足を進めると、
「まだ見えぬか…。」 一言そう言い残し、六葉社を去っていった。

[一日目:昼(柄楠:時間帯は夕刻過ぎ)]
一方柄楠は、六葉社からの帰路の途中、月匣が展開を感じる。
上空が赤く染まり、街の景色が古めかしく変わったのだ。
そして空にB29が姿を現し、爆撃により周囲が火に包まれる。
突然の出来事に柄楠は流石に驚くが、「修善寺さだめ」と名乗る若い娘に助けられ、防空壕まで連れて行かれる。
防空壕の中でさだめより話を聞き、時代が終戦直前の東京にタイムスリップしている事を知る。
火傷により事切れた兵士、母を呼ぶ子供の叫び声、親しいものを失った悲しみに暮れる老人、防空壕は阿鼻叫喚の空間だった。
柄楠は卑猥な冗談を飛ばすが、あまりに緊迫した空気に受け入れてもらえず、修善寺さだめに叱られる。
その時、爆音と共に裏山にB29が墜落する。

[一日目:夜(三田,修善寺)]
帰宅した三田は、再び無精髭の男に出会う。
「藤原一片」と名乗る男は、父の友人でインドやネパールを旅しており、今は日本に帰省して暫く三田家にお世話になるそうだ。
父との酒盛りの合間に彼から、少年時代は六葉社で妖より力を借りてこの街を守るために戦っていた、と聞く。
今は妖の姿を見る事が出来ないため、再び力を手に入れるため世界中を旅しているのだという。
何故そこまで力を求めるのか、と三田が聞いたところ、
「想い人に会いたくてね。だから力を求めている。」
とだけ答えた。

藤原と会話をしていると、藤原の肩に妖の気配を感じる。
そこには妖怪「いつまで」が憑いていた。
敵意こそないが怪しすぎるこの妖怪に対して三田は、首を鷲掴みにして自室へ移動後に尋問を行う。
とりあえず投降する事を約束したので、六葉社に連れて行こうとすると、飼い主と思わしき旧日本軍兵士の幽霊が姿を現す。
幽霊は「加藤弾蔵」と名乗り幽霊が見える目の前の三田にあるお願いをする。
「私を「修善寺さだめ」という娘のところに連れて行ってほしい。」
聞くところによると、この幽霊は戦時中に東南アジアに出征し、そこで戦死したらしい。
死体は回収されずに放置されていると思われ、荼毘に付していない屍より成仏できずに幽霊化した存在と気づく。
恐らく藤原に憑いてここまで来たのだろう。
願い事を聞き遂げた三田は、父親と藤原に出かけると断りを入れ、加藤と妖怪「いつまで」と共に六葉社に向かった。
その時、幽霊を視認する事が出来なかった藤原が少し気にかかった三田であった。

六葉社についた三田は、加藤を引き連れて境内へ向かう。
丁度そこに祭りの準備で境内にいた歩に出会う。
女装かつ巫女服姿の歩に、加藤はさだめと誤認して嬉しさのあまり歩を力強く抱擁する。
いきなりの事に驚く歩だが、加藤の体が霊体と気づいて三田に事情の説明を求めようとしたところで、月匣が周囲に展開される。
殺気に満ちた空気に身構える三田と歩、加藤。
そこに雑木林より米兵の姿をしたゾンビアーミーが現れる。
しかし、幾多の戦を潜ってきた三田と歩の前に、加藤の助力もあり無力にも葬られる。

そこに上空より巨大な影が一瞬姿を現し、周囲に爆撃を行って姿を消してしまう。
加藤と歩は炎の中に取り残されるが、加藤は歩をかばって火中を突破する。
同時に月匣が解除され、雑木林は火に包まれてしまう。
祭りの準備で近くにいた住民により消火が始まり、閻魔も雨降小僧の能力で消火に加わっる。
消火は印具堂に任せ、三田と歩はその場から抜け出す。
歩きながらこの加藤という幽霊はさだめに会うために来た事を聞いた歩は、その二人をさだめのところに案内した。
先ほどの爆撃が気になるが、この幽霊に関係する事は間違いないため、事を進めた方がいいと、歩は判断したためだ。

さだめの所に向かう途中、三田は妖怪「いつまで」の力を借りて、柄楠との通信に成功。
柄楠から先ほどの爆撃はB29という妖の仕業との情報を手に入れ、居場所は六葉社にいるとのこと。
しかし、境内を見渡しても柄楠の姿は確認できない。
何か話が噛みあわない部分があるものの、さだめと加藤との面会があったため、とりあえず通信を切る事になった。

神社の一角に加藤を案内し、さだめと64年ぶりに再会を果たした。
しかし、さだめには加藤の幽霊は見えなかったのだ。
歩は、蔵でのお話の続きを聞きたいと当時の事を聞き出し、加藤にそれを聞かせた。
64年という歳月を加藤は知る事になり、自分の想いの成就を果たしたのだった。

[一日目:夜(柄楠)]
B29の墜落現場に向かうと、米軍の女性兵士が生存して倒れているところに遭遇する。
性格上、放っておけず六葉社に匿う事をさだめに提案する。
最初は戸惑うさだめだったが、他の人が来る前に六葉社に連れて帰る事になった。
六葉社に着き、米軍女性兵士を部屋に寝かせたところで、かぁ爺達妖達に会う。
柄楠が知る時代と変わらずの連中かと思ったが、一つだけ異なる点があった。
河童「くぅ」の位置には、幼い河童ではなく妖艶な美しさを持つ成人女性の姿をした河童がいたのだ。
状況が状況だけに会話をする事はできなかったが、その河童の面影がくぅにあるように感じたのだ。
そこで三田より妖の力と思われる通信を受信する。
六葉社にてゾンビアーミーと遭遇し、B29による爆撃を受けた事を知る。
時間の壁により干渉できないが、ここでの出来事に近い事が現代でも起こっている事から、柄楠はここでの行いが現代に影響を及ぼす事を確信する。

意識を取り戻した米軍女性兵士は「シンシア」と名乗る。一悶着あったが助けてもらったお礼に軍の撤退命令信号を早めに出す事を約束する。
しかし、撤退命令信号を出すために必要な命令書が手持ちになく、どうやら墜落現場に落としたらしい。
柄楠は、さだめとシンシアを連れて墜落現場へ向かう。

[一日目:夜(柄楠,三田,修善寺)]
一方、三田,修善寺はさだめの話が終った時に月匣の展開を感じる。
急ぎ縁側に出ると、裏山を中心に巨大な月匣が展開されている事に気づく。
空にはB29が大量に飛んでおり、これが妖によるものと加藤が話す。

裏山に向かった二人は、そこにB29の姿のまま龍へと化けた妖が立っていた。
柄楠も裏山に着き、同じ龍の姿を確認する。
シンシアはあの龍の中に命令書があるという。
時間の流れが異なる場所で同じ敵に対峙するPC達。
柄楠には、シンシアが狼の力を呼び出し、さだめが破魔弓を構える姿を見え、三田と修善寺には、加藤が魔剣を呼び出す姿に見える。
龍は米兵の姿をしたゾンビアーミーを従えて襲い掛かってきた。
時空を超えてPC達は連携して戦い、龍を葬った。

無事命令書を手に入れたシンシアは、封を解いて命令書を取り出す。
その瞬間、巨大な月匣は崩壊し、時間が正常な流れに戻ろうした。
柄楠の周りの時間が戻り始め、さだめとシンシアの姿が消えていく。
その時、二人と別れの言葉を交わす。
シンシア「この戦争が終ったら、必ず私はお前を向かえにいく。」
さだめ 「ちょっといやらしいところはあるけれど、私は貴方の事は嫌いではなかったです。私の子孫は貴方のように男らしく育てていきます。」
そして時間が元に戻り、その場には三田と修善寺が立っていた。

遅刻したと見なされて咎めを受ける柄楠。
事情を説明しながら治療を歩から受ける柄楠は、さだめの言葉と歩を比べてため息をつくのだった。
三田は、柄楠から聞いた妖艶の河童の事と藤原の話により繋がった進行形の悲恋の物語に、自分に何かできることはないか、考え始めていた。

第四話「その物件難あり!!」

第四話は、調伏された妖怪達が増えて六葉社の空間が限界に達するという予想外の事態に対してPC達が奔走する物語である。
この一件を通して、人の強さを目の当たりにするのであった。

[登場人物]
 PC       : 柄楠狩刃(PC1),三田舞(PC2), 修善寺歩(PC3)
 NPC(イノセント) : [堀越学園] 姉崎紅子, 加々見芽衣, 空寝遊, 石原弘三, 石原弘美
 NPC(ウィザード) : [印具堂 ] 閻魔ふたつ, 犬神明
 NPC(妖怪)    : [六葉社 ] カラス天狗「かぁ爺」, 化狐「おこんさん」, 化狸「たぬきち」, 河童「くぅ」, 鬼「青にぃ」, 化け猫「どら」
          [仲魔  ] 生き人形「エリーさん」,怪異「B29」,屍鬼「ゾンビアーミーx7」
          [敵   ] 妖怪「泥田坊」

[一日目:朝]
六葉社の裏にある雑木林。
そこは大人には見えない妖の住みかである。
人間の社会からある意味切り離されているはずのその場所は、いつもは静かなはずのなのだが…。

がしゃんっ
「お、おでの酒が!おい、B29、おまえプロペラ回すな!」
「Sir,Yes Sir!」
「にに、にゃにゃにゃ、エリー狭いんだから、人形広げるにゃ」
「おほほほほ、かわいい私の人形達。今日も美しいわね。」
「ふざけるんじゃないよ”たぬきち”おならするなんて!!」
「今日のおやつは焼き芋なのだよ。不可抗力なのだよ。」

この状況を少し距離を置いて妖達の長である「かぁ爺」は、PC達に封筒を差し出した。
「この中には20万円入っておる。この金を元手にあやつらの新しい住処を探してきてほしい。」
いつになく真剣な目をした「かぁ爺」を前にPC達は、何かの冗談を言っているのかと思ってしまう。
ここは東京という日本で最上位級に土地が高い地域であり、この程度の資金ではとても買える土地などあるはずもない。
「かぁ爺」によると心霊スポットなど人が寄り付かないような噂の場所ほど、妖にとっては住みやすい場所だという。
その言葉を頼りにPC達は、各自心霊スポットの情報を集める事になった。

情報収集の結果、以下の場所が見つかり手分けして偵察する事になった。
当初手分けして探すという案は修善寺が反対したのだが、柄楠の挑発に乗ってしまい、同案で動く事になった。
 ・大きめの洋館(修善寺) … 手入れこそされているが人気(ひとけ)のない洋館。だが、時より窓より人影が見える、との噂がある
 ・普通の一軒家(三 田) … 数年前に一家惨殺事件があったと噂される日本型の一軒家。
 ・二階建て住宅(柄 楠) … いくら掃除しても一晩で部屋中が泥だらけになるという呪いが憑いているされる住宅。

[一日目:昼]
まずは修善寺が調査する洋館。
周囲を偵察してみたが、確かに庭や屋敷自体は手入れされているようで荒れている様子はない。
人が住んでいそうにも見えるが、調査しようにも携帯程度の機械では情報の入手もできない。
勇み足だったかと後悔するも鍵のかかっていない正門より、入口庭に入ったところで二階の窓より双子?らしき外人の子供が二人こちらを見ている。
慌てて逃げ出す修善寺、結局この後の収穫はなし。

三田が調査する一軒家。
荒れ放題で部屋の床には、捨てられた弁当や何かを燃やした後など浮浪者が住み着いている様子が伺える。
そこで別な部屋より話し声がする。
気配を消して様子を伺うと、声は姉崎とその舎弟の会話だった。
内容から察するに肝試しで来ているようだ。
微かな物音にも動じている様子なので、三田は番号非表示で携帯に一瞬だけ電話をかける。
更なる恐怖に恐れをなした姉崎達は撤退した。
どうやらここは妖にとっては優良物件のようである。

最後に柄楠が調査する二階建て住宅、名前を「曹荘」という。
現場についてみると大家が敷地を掃除しているようである。
話を聞いてみると、確かにいくら掃除しても泥が部屋に入ってきてしまい、人が住めない状態との事。
柄楠は大家に、その心霊現象を解決する見返りに格安で貸して欲しい、と交渉する。
半信半疑だった大家だが、このまま放置しても売れる物件にはならず、かつ解体するとしても費用がかかるため赤字の状態。
駄目もとで了解してくれた。
他の二人の結果を確認し、ここで心霊現象を解決する事を二人に連絡して、ここで落ち合う事となった。

[一日目:夜]
合流した三人は、柄楠が二階奥,修善寺が二階入口,三田が一階に部屋割りして心霊現象を待つ事にした。
修善寺は、部屋に入るや水道の蛇口をひねる。
(話では水を扱う箇所から泥が湧き出てくると聞いていたため)
予想通り泥だらけの水が出てくる事を確認すると、屋上にある小型の貯水タンクを確認すべく柄楠と三田に協力を求める。
しかし、柄楠と三田はPSPでMHP2Gで祖龍と戦闘中だったため、協力は得られず。
一人で屋上に上り、大家から借りたランタンを手に調査を開始した。
貯水タンクの中を覗いてみると、不自然なほどに汚れており、付着している泥から微かな妖力を感じた。
そして先ほどから何かに見られているような感覚から、妖が憑いている事を確信する。

同じ頃、祖龍を倒した柄楠と三田は、窓から不自然な物音に気づく。
窓に手の後が付いていたのだ。
何事かと窓を開けて外を覗いた柄楠は、突然伸びてきた手に捕まってしまい、窓から引き摺り下ろされてしまう。
三田は窓に駆け寄るが突如窓が閉まってしまう。
異変に気づいた修善寺は、急ぎ二階に戻り柄楠の部屋を開けようとするが、鍵がかかっていないはずなのにドアが開かない。
三田と二人でようやく開けたが、柄楠が窓から落ちたと知るや二人は一階に急いで下りる。
その時、修善寺はこれだけの怪奇現象が起きているにも関わらず、月匣が展開されていない事に気づく。
相手の妖は、月匣を必要とせずに力を行使できるという事である。

住宅の裏手に来た二人は、大量の動く泥に取り囲まれた柄楠を発見する。
月匣を展開し、妖と対峙する三人だったが、柄楠の剣は妖を切り倒すも全く通じず、苦戦を強いられる。
その時三田は、後ろに別の気配がある事に気づく。
印具堂所属の閻魔である。
彼女曰く、これは「泥田坊」という田畑に住み着く妖怪で、この住宅は田畑を埋め立てて建設されたとの事。
閻魔は「泥田坊」に「、この住宅を泥で覆って人が寄り付かない場所にすれば、ここは田畑に戻る、と吹き込んでいたのだ。
その話に柄楠は、住宅をそのままに残っている土地に畑を作る事を提案する。
六葉社と印具堂でどちらがいい畑を作るかを「泥田坊」に評価させ、より良い畑を作った方に畑を作った礼として従う、というものである。
「泥田坊」は良い畑があればそれでよく、印具堂も調伏が目的のため、勝負に乗ることとなった。

[ニ日目:朝]
早速畑の作る準備として各自動く事になる。
柄楠は、担任である石原弘三が菜園を作る趣味がある事を知っていたので、先生の協力を取り付けた。
三田は、藤原に相談したところ畑を作り方を知っているとの事だったのでそのまま協力してもらう事にした。
修善寺は、担任であり父でもある石原弘美から連絡があり、クラスで菜園の作成に参加したいと申し出があった(どうやら、文化祭での飲食店に利用する算段のようだ)のでお願いする事にした。

そして住宅前にて、六葉社側は先生や生徒,藤原を含めたPC達の人海戦術ともいえる菜園作成が開始された。
一方、印具堂側は閻魔と犬神の二人だけ、聞くところによるともう一人にも声をかけたが断られた、という。
午前がお昼頃になると、六葉社側は既に開墾と耕作が完了して種を植える作業まで終っていた。
印具堂側は言うまでもなくまだ開墾作業が終っていなく、閻魔は半ば諦め顔で作業を続けており、犬神は既に諦めてメモを書いていた。
犬神の陰険な態度が癇に障った柄楠と修善寺は、犬神のメモを取り上げて恨み言のメモの数を増やしてあげた。
勝負は決したと判断した柄楠は、先生にお願いして生徒達数名を印具堂の手伝いに回してもらう。

良作な畑が出来上がったのを確認した「泥田坊」は快く六葉社に従う事を約束した。
生徒達と耕作作業の雑談をしていた輪のちょっと距離を置いた隅で、加々見がその輪を見守るように見ており、その肩を先生が意味ありげに叩いている姿を三田は見逃してはいなかった。

[ニ日目:昼]
この件は一件落着として「かぁ爺」に報告したPC達は、誰かそこに住むかの人選を見守っていた。
かなり低次元なやり取りの後に、住宅には「B29」「ゾンビアーミーx7」が住む事になった。
「ゾンビアーミーx7」が畑の世話をするとの事である。
(二階は人が住めるようになったので大家が貸し出すとの事)

もう一つの優良物件であった一軒家は、調査の結果、一家惨殺事件はただの噂で風評によって人が寄り付かなくなった場所だという事が判明した。
そのため、その一軒家には「エリーさん」が人形屋を開いて住み込みたい、との事だったのでそのまま了承した。
洋館については情報不足のため保留、肩身の狭い修善寺であった。

そこにくぅが見ていたTVに緊急ニュースが流れる。
「フロリダ半島の先端付近でロンドン発日本行の飛行機が行方不明になった。」
行方不明になった地点は魔の三角海域「バミューダトライアングル」と呼ばれる昔から船や飛行機、もしくは、その乗務員のみが消えてしまうという伝説があることで有名な地域である。
そして何より問題なのは、その飛行機には柄楠の両親がイギリス旅行の帰りの便として乗っていることである。

三田は「飛行機事故」というキーワードに何か引っかかる物を感じ、その違和感を記憶喪失と結びつける。

一方、事故のニュースを知った柄楠の妹は、学校を止めて働く決意を兄である柄楠に打ち明けるのだった。
そして柄楠は…


第伍話「バミューダでお茶を・前編」

第伍話及び第六話は、柄楠狩刃,三田舞にとって試練の話となる。
この第伍話はその前編となる。
試練を乗り越えた二人は、大人への階段を着実に上がり始める事になる。

[登場人物]
 PC       : 柄楠狩刃(PC1),三田舞(PC2), 修善寺歩(PC3)
 NPC(イノセント) : [中野の住人] 柄楠の叔父,三田の父,藤原一片
 NPC(ウィザード) : [印具堂  ] 閻魔ふたつ, 犬神明
 NPC(妖怪)    : [六葉社  ] カラス天狗「かぁ爺」, 河童「くぅ」
          [敵    ] 魔王「バックベアード」,妖獣「ケルベロス」,邪鬼「グレムリン」

[一日目:夜]
TVより流れた航空機の行方不明事件。
ロンドンより成田へ向かっていた旅客機が、フロリダ沖東の通称「魔の三角海域「バミューダトライアングル」」と呼ばれる地域で消息を絶った。
その飛行機には、柄楠の両親が乗っており安否を皆が気遣っていた。

そんな中、自宅に戻った柄楠は、保険会社に連絡して保険金の契約内容について確認を行う。
保険員の話では、行方不明の場合は五年安否が確認されなかった場合に支払いが行われるとの事。
これからの事を考えて電話を切る柄楠だったが、妹の両親の安否を心配する声に目を覚ましてか、ようやく航空会社に連絡を取る。
窓口担当員の話では、TVで報道されている内容以上の事は調査中との事だった。
航空会社より家族に限り出費を会社負担で現地に向かう飛行機を手配する、という事だったので妹と自分の分の切符について手続を取る。
切符の支給は一週間後の事だった。
しかし、柄楠は妹の身を案じて現地へは連れて行かない覚悟だった。

柄楠は電話を切り、妹に家に留まるよう説得した後、三田に電話を取って同行して欲しい、と持ちかける。
家族と相談の上で返答すると一度電話を切った三田は、両親と藤原に相談する。
しかし、中流家庭とはいえ海外旅行の経験がなかったため、パスポートすらない事が判明して断念する事となる。
柄楠は即座に閻魔に連絡を取る。
印具堂とは宿敵という立場ではあるが、妖と戦う同士という立位置は同じであり信用に値すると判断したのだ。
だが、閻魔も海外旅行の経験がなかったため、パスポートを所持していない事を理由に断られる。
犬神にも連絡を取ったが、全てを悪い意味に受け取る性格ゆえに柄楠の好意を自慢と捉えてメモにこの事実を書き記して電話を切られた。
意気消沈する柄楠だったが、三田より電話があり代わりに藤原が同行するとの連絡が入る。
本当は三田か閻魔に来て欲しかった柄楠だったが、海外経験豊富で六葉社の先輩であるな藤原の同行は別な意味で心強かった。
そして、妹と両親の安否について心配する会話を交して夜を過ごすのであった。

[事件から一週間の間]
懸命な捜索にも関わらず、飛行機の行方はおろか遺体や飛行機の残骸といった痕跡すら見つける事が出来ない状態が続いた。
そんな中、修善寺は探知魔法による捜索を行う。
しかし、捜索魔法が魔の三角海域付近にて月匣によってかき消される。
この事件が妖の仕業であり、まだ柄楠の両親の死亡が確定していない状況である事を確信した修善寺は、柄楠に連絡を取りその事実を伝える。
柄楠は事実を現地で確認すべく修善寺に旅費については自費となる旨を継げた上で同行を求めた。
修善寺は、海外旅行の経験がありパスポートを所持しており、修善寺自身も確かめたい意思があったため了承する。

フロリダへ向かう準備を進める柄楠に叔父より電話が入る。
叔父は父の弟で自衛官を務める身で、兄の子供達を心配して連絡を入れてきたのだ。
世間では状況からして乗員乗客の生存が絶望視されていたため、今後の事を考え叔父宅へ移らないか、と持ちかけてきた。
しかし、両親の無事を信じる柄楠はその誘いを断った。
妖の関わりがこの事件にある以上、まだ諦める必要は全くなかったのであった。

[八日目:朝]
成田空港で修善寺と藤原と合流した柄楠は、フロリダ行きの飛行機に乗り込む。
始めて海外へ向かう柄楠であったが、事件以降混乱し続けていたいたが目的がある状況となったせいか、幾分落ち着きを取り戻していた。
一方三田は、現地へ向かった三人に何かあった場合に備えて六葉社にて待機する、という名目でくぅとPSで遊んで時間を潰していた。

[八日目:昼]
何事もなく太平洋を越えてフロリダに近づきつつあった。
しかし、窓側に座っていた修善寺が外の異変に気づく。
景色どころか太陽すら殆んど見えないほどに暗くなっていたのだった。
その原因は、飛行機を覆うように蝗が飛んでいたのだ。
周りは全く気づいていない様子だったが、近くにいた子供が蝗に気づいて親にその話をするも相手にされていないようである。
妖の攻撃が始まろうとしている事を柄楠に伝えた修善寺は、紅い月が昇る前に脱出を決断する。
師匠であり崇める神でもあるおこんさんの力を行使し、柄楠と共に六葉社の鳥居に転送を行う。

二人の急な帰還に事態を察した三田は、藤原の救助を提案、修善寺は再び飛行機へ空間転移する。
事態の説明を受けた藤原は、近くの親子を託して自分は最後まで残ると譲らない。
妖との対決する事を覚悟した三田は、親子を脱出させた修善寺と柄楠の二人と共に飛行機へ移動する。
三人が飛行機へ移動した時に、紅い月が外に昇ったのであった。
そして、その紅い月ともう一つ、旅客機が飛んでいるのを見つける。
機体番号から、柄楠の両親が乗っている飛行機である事が分かる。
機体の損傷が見受けられず、存在そのものが幻影である可能性が低いと判断したことから、柄楠はまだ両親が乗っている事を直感的に感じていた。

安堵も束の間、そこに巨大な目が上空に出現する。
魔王「バックベアード」。
修善寺よりアメリカに存在する魔王と告げられた三田だったが、その禍々しい姿に見覚えがあった。
その記憶を呼び出そうと試みるも何かに遮られる感覚がした時、その目より三田に向かって言葉を発した。
「10年前の生贄の生き残りが舞い戻ってきたか」
その言葉に失われていた記憶の一部が蘇ってきた。
10年前に自分が乗っていた飛行機が墜落する時に見た外に浮ぶ目の姿を。
この存在が自分の記憶喪失の元凶である事を。

バックベアードは三田を自らの生贄として捧ぐべく、刺客を放ってきた。
妖獣「ケルベロス」と邪鬼「グレムリン」が飛行機内に召喚され、バックベアードは勝利を確信したように姿を消す。
魔物と対峙する三人だったが、乗客が多数いる密閉空間という条件の悪さと、今までとは異なる強さを誇る魔物に苦戦を強いられる。
戦闘の中、ケルベロスのブレスにより飛行機の内壁が破壊されて近くの子供達が吹き飛ばされそうになるも修善寺が抱きかかえて難を逃れる。
状況の憂いがなくなった隙に、柄楠と三田は魔物達を一掃して勝利を収めた。
しかし、柄楠も青にぃより借りた蘇生の力がなければ志半ばで倒れる事になるほどの敵であった。

辛うじて勝利を収めた三人だったが、戦闘により機体が破損したために気圧が急激に下がっていて飛行が困難な状況となっていた。
しかも、先ほどの戦闘は乗客の殆んどは敵の姿が見えておらず、彼らからすれば
「三人の子供が暴れて、かつ何もないところから炎(ケルベロスのブレス)が発生して飛行機の内壁を破壊した」 ように見えたのである。
恐怖の目で見る彼らを柄楠は恫喝で沈め、乗員に今後のフォローを依頼する。

その後、機長より放送が入り、山中に不時着する事が告げられた。
飛行機の破損状況から、これ以上の飛行は困難と判断したのだ。
席について衝撃に備えた三人は、この戦いは始まったばかりである事に覚悟を決めたのであった。

そして飛行機は山中への不時着を試み、飛行機に強い衝撃が襲い掛かってきた。

第六話「バミューダでお茶を・後編」

第六話は、柄楠狩刃にとっては大事なものを取り戻すための戦い、三田舞にとっては真の敵との戦いの幕開けとなる。
そして、修善寺歩も試練の時を迎えようとしていた。

[登場人物]
 PC       : 柄楠狩刃(PC1),三田舞(PC2), 修善寺歩(PC3)
 NPC(イノセント) : [中野の住人] 柄楠の両親,柄楠の叔父,三田の父,藤原一片,修善寺の父,修善寺さだめ
 NPC(妖怪)    : [六葉社  ] カラス天狗「かぁ爺」
          [敵    ] 魔王「バックベアード」,邪鬼「グレムリン」

[一日目:夜]
機体を損傷した飛行機は、山中に無事不時着した。
かなり強い衝撃ゆえに乗客の一部は怪我こそしていたが、死亡者どころか死者すら出ておらず機長の神懸りな腕に称賛の声が上がっていた。
乗客達を降ろし、負傷した乗客の手当ての手伝い終えたPC達は、周囲を見渡した。
そこは住み慣れた日本の山中の景色だったのだ。
空を見上げると紅い月が微かに輝いていたが、月を覆うものは雲ではなく蝗の群れであった。

この場所が月匣の中である事は容易に察しがつく。
しかし、何故アメリカであるはずのこの場所が日本の山中を月匣で映し出しているのか?
疑問が沸き起こる中、三田は近くの山中に別な飛行機が墜落して炎上している事に気づく。
その更に奥で不時着している飛行機も確認できる。
そちらの方は炎上はしていないようである。
不時着時の状況から、遠くに不時着している方が柄楠の両親が乗っている飛行機である事はわかっていた。
だが、三田はどうしても近くで炎上している飛行機が気になっていた。
何処かで見たことがある気がしてならなかったのだ。

そこに機長が声をかけてきた。
機長は不時着前の混乱を収拾した柄楠に礼を述べ、不時着した飛行機の様子を確認するのを手伝って欲しい、と協力を要請してきた。
様子を見るつもりでいた柄楠達は了承し、その他負傷せずに活動が可能な大人を機長は集め、割り振りが行われた。
そんな中、修善寺に飛行機での戦闘時に気圧で外に投げ出さそうになった子供が声をかけてきた。
本当の性別に気づかぬ子供達は素直にお礼を言い、その元気な姿に修善寺は安堵の表情を浮かべた。
さらに子供達は三田に声をかける。人狼に変身して戦った三田を特撮ヒーローと同一視したらしい。
短いやり取りの間に三田は仮面ライダーの一種と言う事にされ、純粋な子供の激励を受ける。
割り振りが終り、三田達は藤原と共に近くの飛行機へ向かう事になった。
残る人たちには狼煙を上げて救助要請の準備をするよう指示を出していた。
柄楠の両親が乗っている飛行機が気にはなったが、柄楠は両親が生きているから問題ない、と機長に任せ近くの炎上している飛行機へ向かう事とした。

[一日目:深夜]
炎上している飛行機へ向かうのには、山中の獣道を歩く必要があった。
そのため、藤原と柄楠は落ちていた使えそうな飛行機の破片を使って、草を払いながら道を作って進んでいた。
そんな中、道を切り開いて進む二人の後を歩く修善寺は、先ほどの戦いと状況に対する疑問を三田に質問していた。
何故日本の山中が月匣に映し出されているのか?
この月匣は誰が展開しているのか?
自分達が乗っていた飛行機,柄楠の両親が乗っている飛行機でもない第三の不時着している飛行機は何か?
数々の疑問と心当たりがある三田は、質疑応答の中、この月匣を閉じようと試みる。
(月匣は展開した本人が閉じようとするか、もしくは死亡など維持が不可能となった場合に閉じられる)
月匣は一瞬閉じられようとするが、何か別な力により妨げられたのだ。
その時、一つの記憶が蘇る。
寒さから睡魔に襲われる10年前の三田の手を、女性であろう何者かに握られ、周囲の人々に励まされ続けていた。
三田は一つの結論にたどり着く。
月匣を展開しているのは自分の失われた記憶であり、この景色は恐らく10年前に自分が体験したはずの飛行機事故の当時の現場である事に。
そして、今向かっている場所は…。

その時、今まで鬱蒼と生い茂っていた森から開けた場所に出た。
その景色は既に燃え尽きた飛行機の無残な姿だった。
空は炎が燃え上がる幻影が映し出されており、自分達が乗っていた飛行機から見えたのは当時の事故が起こった直後の炎の幻影だったのだ。
周りは飛行機の破片や焦げきった荷物、そし白骨化した乗客が散らばっていた。
三田は記憶を頼りに自分の席があった場所へ向かった。
その場所には、当然ながら自分の姿はなく席の隣には、女性の死体が隣の誰かに寄り添っていたように横たわっていた。
死体の手にはめられていた指輪から、自分の手を握っていた女性だと直にわかった。
その時、周囲に気配を感じて辺りに視線を移すと、そこには乗員・乗客の幽霊が周囲を囲んでいた。
視線は全て三田を見ており、爽やかに微笑む表情をして三田に語りかけてきた。
無事を確認できた事に安堵する声、成長した姿を喜ぶ声、そして少女の幽霊は問いかけてきた。
「お姉ちゃん、将来何になるの?」

素直で率直な問いに戸惑う三田だったが、その問いに答えようとしたその時。
上空よりバックベアード・アバターが出現し、その邪気により幽霊達が苦しみながら消えていったのだ。
その存在すら悪しき魔王に憎悪の目を向ける三田に、バックベアードは言った。
「10年前のようにはいかぬ。今度こそ、その御霊を貰い受ける」
そう言い放つと、子分であるグレムリンを召喚し、三田達に襲い掛かってきた。
その時、自分が何故助かったのか? そして何故この魔王を退ける事が出来たのか?
思い出せぬその時の記憶に苛立ちを覚えたが、今はその時ではない事はわかっていた。
今は、この魔王を倒し、自分を助けてくれた霊達の仇を取らねばならない、三田はそう思い魔王に立ち向かう。
その時、3人に幽霊達が力を与え、飛行機での苦戦の痛手から立ち直る。
柄楠も両親を救い出すため、今まで振るう事のなかった渾身の力を魔王に叩き込む。
その力に魔王は成す術も無く、何か言い残す事すらも許される事なく一瞬で葬り去られた。
グレムリンは、召喚者である魔王を失い一目散に逃げていった。

主を失った月匣は閉じられた。
この月匣は、三田の失われた記憶を媒体にバックベアードが展開したものだったのだ。
思い出せぬ当時の出来事が気になっていた三田だったが、柄楠の両親の事もあり引き返す事した。
幽霊達は笑顔で三田達を見送りながら、消える飛行機の残骸と共に消えていった。
三田は消える幽霊達に、頑張って生きる事を誓う。
空を見上げると、自分達が乗っていた飛行機がある方角から狼煙が見え、その上を柄楠の両親が乗っている飛行機が飛んでいた。
どのようにして再飛行したのかは分からないが、月匣が閉じられた事で本来は飛行していたのかもしれない、と思いそれ以上の事は考えなかった。
しかし、月匣が消えたにも関わらず月すら見えてこない。
蝗の群れが以前として空を覆っていたのだ。
まだ倒すべき敵がいる事を認識した三田達は、狼煙が上がっている方向にある自分達の飛行機へ向かったのだった。

自分達の飛行機へ戻った頃には、機長達も戻ってきており、空には日本の救助隊のヘリが多数こちらに向かって飛んでいるのが見えた。
狼煙を見て救助隊が即時に動いたのであろう。
月匣の展開により自分達は日本へ転送されていたのだ。

その後、空を覆う蝗の群れによる日光の遮断が全世界に冷害をもたらし、深刻な食糧危機を迎える事になる。

[数日後]
第二の飛行機失踪事件は、発見された場所が遠く離れた日本という怪奇現象という形でニュースなどで話題となっていた。
事故現場から救助された三人は、一通りの事故に対しての手続き(診察や事情聴取など)を終え、帰路についた。
そして、帰った先にはそれぞれの始まりが待っていた。

柄楠は、両親からの電話により無事を確認した。
しかし、飛行機はフロリダに緊急着陸したため、それを機会に余っている旅費でアメリカを旅行する事にした事を告げられた。
当分妹と二人暮らしな気楽な生活が送れる事に安堵したが、その気持ちを抑えて両親を快く電話越しに送り届けた。
帰ってきた妹と自宅の玄関前で幸せそうに妹を抱え上げて喜びのダンスを舞い、二人で両親の無事を喜び合っていた。

三田は、藤原と二人で自宅に帰宅し、無事だった報告と10年前の飛行機事故について説明を受けた。
三田の父は、娘の無事を涙を流しながら喜ぶ一方、ついに話す時が来た事に覚悟を決め、ゆっくりと口を開いた。
親戚の家族と共に旅行に行く事になり、目的地へ向かう途中で事故にあった。
三田以外の乗員・乗客は全員死亡が確認されており、唯一の生存者として奇跡の生還者として報道されていたそうだ。
しかし、まだ幼かった三田にこの事件は余りに衝撃が大きく、今後の精神的後遺症を心配して精神科の医師に当時の記憶を消す治療を行っていた。
その後もこの事件については一切触れないように生活し、記憶の奥底に眠らせておくようにしていたのだ。
説明を聞き終えた三田は、父の愛情に感謝し、この事件を引き起こした真の敵に立ち向かう覚悟を決める。
その後、藤原の部屋を訪ねた三田は、藤原が10年前に飛行機事故に関っていたバックベアードの配下の「泣き女(バンシー)」と戦っていた事を知り、未然に防げなかった事を謝罪されるのだった。

修善寺は、家に着くと父が険しい表情で待っていた。
普段は顔すら合わさず、互いに避けていた間柄であったがこのときは違っていた。
何処へ行っていたのか問いただされるも、修善寺は顔すら合わさず突き放すような態度でその横を通りすぎようとした。
修善寺の父は、通り過ぎかかったところに祖母であるさだめが倒れた事を告げる。
急いで搬送された病院に駆けつけた修善寺は、病院のベッドで元気そうな姿で迎えてくれた。
修善寺の横には様子を見ようとかぁ爺が付き添っていたが、そこで信じられない事が起こる。
さだめがかぁ爺に気づき、懐かしそうに声をかけてきたのだ。
驚く修善寺だったが、父にはさだめが痴呆症による幻覚を見ていると思い相手にしていなかった。
そう父にはかぁ爺は見えていないのだ。
妖は大人には見えないはず、なのに何故?
父が医者から説明を受けるために席を外した頃合に、修善寺はかぁ爺より話がある、として同じく病院を後にした。

何故さだめにかぁ爺が見えているのか?についてかぁ爺は修善寺に答えた。
「死期が近いものには、再び妖が見えるようになる」
まだ元気そうに見えるのに?と反論する修善寺だったが、かぁ爺はさだめの気の強さを知っており、苦しむ姿を周囲に見せる彼女ではないとわかっていた。
今生の別れとなるから皆を呼んでくる、と言い残して、かぁ爺は六葉社に戻っていった。

病院から出てきた修善寺と父は、帰りのタクシーを待つ間に数年ぶりにまともに会話をした。
医者より「もって数ヶ月、来年の正月を向かえる事はまずないだろう」との事だった。
さだめにはこの事は伝えぬように、と言われ、修善寺はその事には同意した上で、この事を母と妹に伝えないのか質問した。
伝えると答える修善寺の父だったが、連絡先などについて一切教えてくれない今まで通りの対応に修善寺は苛立ちを隠さず父を睨みつける。
そんな態度に気を荒立てる事もなく修善寺の父は、先に帰るよう伝えた。
彼は、今まで母と過ごしてきた町を想い出を振り返りながら一人歩いていった。

[戯言]
六葉社で、TVを見ている 化狐「おこんさん」と化狸「たぬきち」。
(時間帯は一日目深夜を終えたあたり)
おこんさん「最近全く出番ないわね、私たち。もう残り半分なのよ?」
たぬきち 「あいつら(PC達)が、かぁ爺やくぅばっかり構うからのぉ。」
おこんさん「ところで、今回のお話、私のかわいい弟子である歩の活躍が全くないじゃない?」
たぬきち 「そらそうだよ、今回の主役は狩刃と舞だからのぉ。歩は脇役で影の薄くて、なによりお主の弟子だから当然だろ?」
     (おはぎをもぐもぐ食べ始める)
おこんさん「たぬきち、薄いのはあんたの髪で、特に最後が余計よ!(+_+)」
たぬきち 「わしは事実を述べただk、う!」
     (何かが喉に詰まったように苦しみだす)
おこんさん「ふん、これだから狸は…。暫くそうしているといいわ。」
たぬきち 「う、う〜。(誰か助けてw)」

くぅに助けられるまでの数十分間、窒息の苦しみを味わうたぬきちであった。
発見された当初、泡を吹いて既に危険な状態だったという。
その後何が起こったかは言うまでもない。

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