愛知県名古屋市にある閘門で堀川と中川運河を結んでいた。
現在は門がコンクリートで固められ、閘室が土砂で埋められ稼動することはできない。しかし、都市景観重要建築物に塔が指定されており,
夜間はライトアップされている。ただ、水門の間を一般道と高速道路が通っている。
松重閘門(中川運河側)はJRの在来線や新幹線、そして名鉄の車内から見ることができる。名古屋駅〜金山駅の場合は左手になる。最寄り駅は名鉄の山王駅(旧称 ナゴヤ球場前駅)。
堀川は1610年に名古屋の城下町に物資を運ぶために名古屋城の築城にあわせて開削された川である。その後も堀川は物資輸送の中心として活躍する。一方の中川運河は舟で渋滞する堀川の改善のために昭和の始めに造られた運河である。中川運河を造るとき効率的な舟運を実現するために堀川と中川運河を結ぶことが考えられたが水面の高さが異なるという問題があった。そこで異なる水面を克服し堀川と中川運河を結ぶために造られたのが松重閘門であった。
しかし、物資輸送が水運から陸運に取って代わると松重閘門を利用する舟が激減した。そして、昭和の終わりに利用が停止された。
松重地区は堀川の整備対象区域に黒川・名城・納屋橋・白鳥とともになっている。