筆者がオープンウォーター講習を受講したのは、かれこれ四半世紀前になります。当時はタンクのバルブを全開にしたら半回転もどすようにと教えられました。何かにぶつかっても遊びがあればバルブが壊れることがないからです。テクニカルダイビングの講習のとき、「全開にしたままで絶対に戻すな。命にかかわる」と教えられました。これはテクニカルダイビングとしての明確な理由があります。
時は流れて。知人のインストラクターから「知ってたぁ〜? いまどき半回転もどすのは時代遅れなんだって。ダイマスのテキストを読み直してごらん」と言われたことがあります。家に帰って、ダイブマスターのテキストを開くと、確かにその通りのことが書いてありました。教える側も教わる側も全然テキストを読んでいないということです。これがプロ講習の実態なのかもしれません。
そして今でも船のクルーもガイドもゲストのバルブをチェックしては半回転戻しています。時代遅れが蔓延しています。
ちなみにレクリエーショナルダイビング(シングルタンク)では、どちらでもかまいません。半回転もどさない理由は究極のスキルの章に記載します。