Exit


エクジット

 無事、海面に戻ったら、やるべきことはただひとつです。浮力確保です。浮力確保に関しては、海面に戻るスキルの章に詳しく書いてあります。
 BCDにスタビライザーを使っている方は苦も無く立ち姿勢で海面休憩できます。それ以外の方はあおむけになる練習をしておきましょう。タンクの重さを利用してタンクの上に寝転ぶとうまくいきます。この姿勢は海面でBCDを脱ぐときにも応用できます。
 海面にもどったら、レギュレーターとマスクを外したい衝動にかられます。海面が荒れているときは我慢しましょう。波の直撃をうけ、油断して海水を飲み込んでしまう事故につながります。穏やかなときに限り、レギュレーターとマスクを外します。レギュレーターのセカンドステージは胸の上においておくか、片手で持っておきます。いつでもくわえることができるようにしておくのです。船にあがるまで何が起こるかわかりません。マスクは上にあげて額に乗せるのではなく、下げて首にぶら下げる形をとります。額に乗せていると波がきたときに持っていかれる可能性があります。
 船にあがる順番は初心者からです。ガイドは一番最後です。稀にさっさとあがってしまうガイドがいます。そんなときは先にラダーに到着したとしても、初心者を待ち、先に船にあがるよう順番を譲ります。決して、初心者だけを海面に残すようなことをしてはいけません。
 ラダーをのぼる前にレギュレーターとマスクを装着します。レギュレーターとマスクを外した状態でのぼるガイドもいますが、これは悪い見本です。オープンウォーター講習から学び直す必要があります。ラダーをのぼるときはクルーが手伝ってくれるはずです。手伝おうとしないダイビングサービスは減点です。フィンを脱ぎ、クルーに手渡します。フィンを履いたままラダーを上がるのはフィンを折ったり、船上で転ぶ危険性があるので避けるべきです。体力がなければ海面でウエイトを外し、BCDを脱いでもかまいません。ただし順番は必ずウエイトが先です。先にBCDを脱ぐと、ウエイトの重さで沈んでしまいます。これは本当に命にかかわりますので、必ずウエイトが先です。外したウエイトと脱いだBCDを自分の力で持ち上げてクルーに手渡すことが難しければガイドに渡しましょう。無理をすることはありません。自分のことは自分でするのが自立したダイバーだと言われますが、体力のない人に無理をさせるのは安全面からいって間違いです。
 船にあがったらBCDを脱ぐのをクルーが手伝ってくれるはずです。慣れないダイビングで疲れて、重いタンクを背負っているので、遠慮なくクルーに体をあずけましょう。BCDを脱いだらすぐに休憩したいところですが、外したウエイトとフィンとマスクは一か所にかためておきます。自分の器材ならば区別がつきますが、レンタル器材の場合は自分が使っている器材がわからなくなります。
 ウェットスーツを上半身だけ脱いだ場合は袖の部分をぶらぶらさせず前で軽くしばっておきます。ぶらぶらさせたままだと他人に水滴を飛ばしてしまいます。また濡れたウエットスーツのまま船のドライエリアには足を踏み入れないのもマナーです。

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