資金流出


高齢化問題

■金融ビックバン後の資金流出
 下の表は1998年以降、金融ビックバンにより、日本経済からいかに資金が流出したかを示している。

 日本の国民や企業は、銀行の貯蓄額をビッグバン以降62兆円(14%)増加させたが、銀行は国民や企業への貸付を163兆円(29%)も減少させている。

 したがって、ビッグバンは日本経済に大きな穴を開け、8年間で合計215兆円(62兆円+163兆円)も日本経済から流出させたことになる。

 言うまでもなく、これだけ巨額の資金流出は、経済を縮小させる。ビッグバン以降、経済は毎年縮小している。2004年末までに、ビッグバンは、日本経済を14兆円(3%)縮小させた(GDP)。

 資金はどこへ流出したのだろうか。証拠はないが、ほとんどが米国に流れたのではないかと予測する。銀行は経費を賄うために資金を運用しなければならないため、これだけの資金が金庫に残っているとは想像できない。日本銀行は米国よりも低く金利を抑えているため、215兆円のほとんどが日本経済から、ウォール街やアメリカの不動産バブルに流出していると考えるのが自然であろう

http://www.ashisuto.co.jp/corporate/totten/BigBang.pdf