金融の勉強から派生。HP-12cの基本的使い方をメモ書き
通常の電卓なら 2 × 3 = と押すのを、 2 ENTER 3 × とやるのがRPN式、というのだけを理解していれば全然困らないんだけれど、定数計算とかに便利そうなので、XYZTレジスタについてちょっとだけ理解をしておく。ある意味この電卓のキモの部分でもある。
Link : http://home.k00.itscom.net/hpcalc/stack.html を見れば一発理解かも。
計算に使用するメモリ空間、メモリ空間と言うほどの容量でないのでレジスタなわけだけれど、レジスタ空間は4つあることが分かる。
1 ENTER 2 ENTER 3 ENTER 4
「4」まで押下し、そのままR↓をプチプチ押していくと1,2,3,4の数字が次々に現れる。4つの数字を保持しているのがわかる。4つのメモリ空間を上からTZYXで積み上げられた空間とらえるのがわかりやすい。というかそういう思想の電卓である。で、入力は下から行い、上に積み上げられていく。
「Xスタック」は、「現在表示されている数字」である事に注意。
「R↓」ではスタックの入れ替えを行うモノで、1度押すとTの「1」が表示され(X)、見えないがYZTはそれぞれ4,3,2が入った。一番上のTスタックを一番下のXにもってきて、それまでXYスタックだったモノはそれぞれYZスタックに入る。ああ、文章だとややこしい。
さて、TZYXに1,2,3,4が入ったところで、+、+、+と押下する。すると当然はじめの+では3+4の計算結果7が表示される。Zの2はYレジスタに入り、Tの1はZレジスタに入る。(降りてくるというイメージ)では、Tレジスタには何が入るかというと、ここは保持され1のままである。
2度目の+ではその表示されている値7(つまりXレジスタ)とYレジスタの2が足されて9が表示される。Zに入っていた1がYになり、ZはTに入っていた1が入り、Tは保持され1のまま。
最後の+では9足す1が行われ10が表示される。TZYは全て1である。「Tスタックは保持される」のがミソなのだ。しかし、自分はこの便利さをイマイチ分かっていない
1 ENTER 2 ENTER 3 ENTER 4
のあと、1/xを押下する。すると0.25と表示されるのだが、x<>yキー(XYレジスタの入れ替えキー)を押すと、3が出る。1/xの計算をしてもスタックは降りてこない(変化しない)ことが分かる(まあ少し考えてみれば当たり前なんだけれども)。では「4」という数字はどこに行ったのか。それは「LAST Xレジスタ」に保持されている(LSTxキー)。2数計算だと、直前のxレジスタがここに保持される。のだが、やはりここでもこの機能の便利さが分かっていない自分である。
プログラムモードというと何かすばらしいことができそうであるけれども、なんのことはない。すなわち「キーマクロ」である。多くの変数らしきモノが使え、それなりのことができそうだけれども、しょせんは電卓なのであまり使わないと見た。ので使い方はあんまり覚えない。f'P/R'でプログラムモード開始。キーマクロ入力。途中経過を表示させるコマンドはg'PSE'。f'P/R'でプログラムモード終了。R/Sで走らせる。SSTだとひとつひとつ再生してくれる。
ちょっとしたキーマクロが欲しいという場合には有用かも知れないけれど、マニュアルに記載してあるような複雑なプログラムは、いまやパソコンでやった方が良い。もちろん、こんな電卓でかなりのことができるのはそれはそれですごいことなのだけれども。
あまり使わないプログラムモードの副産物として、多くの数字メモリができるようになっているのは便利。通常の電卓だとメモリは一つで、足し算と引き算しかできないのがほとんど。HP-12cは10個の数字をメモリーできる(STO 0〜9)。呼び出しはRCL 0〜9。そして0から4までのストックは、通常の電卓にあるメモリープラスやメモリーマイナスのように計算ができる。しかもプラスマイナスだけではない。この場合「STOキー、演算キー、メモリー番号」で行う。
ちなみにRCLキーは金融計算でつかうiやn、FV,PVなど、入力した値の確認にも使う。
使っていたらちょっと混乱したので、この際まとめておく
「%」キー…YレジスタのX%はいくらか
200 ENTER 5 %
で10と出る。
「Δ%」キー…YレジスタからXレジスタへの増加率はいくらか
200 ENTER 201 Δ%
で、0.5と出る。
「%T」キー…Yレジスタの何パーセントがXレジスタか
200 ENTER 5 %T
で、2.5と出る。