手品を見破る


手品を見破っちゃう

 最近ヘタクソなマジシャンがテレビによく出てきているおかげで、手品のタネがわかるようになってきた。ありがたいことだ。カードマジックはどうやってもビデオ録画してコマ送りすれば結局は見破れるので、マジシャンは商売あがったりだね。

マジシャンの神髄

 マジックの神髄とは結局「お客を楽しませる」ということにつきる。巧みな話術で観客を引き込み、タネがたとえばれていたとしてもそれはそれで楽しいというエンターテイメント性の高いマジックが最高だろう。所詮タネがあるんだからね。技術をいくら向上させてもそれは単なるトリックだし。マギー司郎はそういう意味で最高のマジシャンだと思う。ユリゲラーや他の自称超能力者のように、ホントに詐欺師になっては最低だ。

カードマジック

 当然のことだが、そこにあったカードは以前からそこにあったものである。いつの間にか裏が真っ白になっていたとしても、突然白くなるわけもなく、前からそこの裏が白いカードがそこにあったのだ。では、いつすり替えたのだろう。

実は2枚だ(たぶん素人でも可。)

 これは初歩的。1枚見せて一番上のスタックに置く。そしてその載せたカードをスタックの中に入れる。マジシャンが息をふっと吹きかけると、スタックの中に入れたはずのカードが一番上にきている。当たり前である。はじめに見せた1枚のカードは、実は下にもう一枚重なっているのだ。

 だが、初歩的なトリックだが効果的であり、非常に頻繁に見られる。一枚めくったとしてもそれは2枚(以上)である可能性を否定してはトリックは見破れない。(とかいってみる)

実はn枚ではない(かなり高度)

 4枚手の中に入っている。「はいここに4枚のカードがあります。」1枚、2枚、3枚、4枚と、左手から右手に移してみせる。実はこれ、4枚に見せているけれども4枚でないのだ!これのトリック文章での説明が難しい。「ここにn枚のカードがあります」でスタートするマジックは99%がこのトリック。そしてこの一番はじめの見せ方がキモになっていることが多い。これはかなり高度な技で、相当熟練していないと見せ方が不自然。

 「実はn枚ではない」トリックは、n枚に見せることができればそれだけでその後のマジックは成功したも同然である。n枚だと思いこませた後ははとくに難しいことをしているわけではないように思える。


カードを入れる瞬間

 スタックの真ん中に入れているように見せて実は上から2番目に入れている。スタックを手に持っているときに使うようだ

 また、スタックに入れるときに一枚をゆっくり入れる。入れる寸前の瞬間に別の一枚とすり替え、目当てのカードの方は指で押さえてどこにあるかわかるようにしておく。注目されているのはもはや別の一枚のほうなので、あとはどうとでも。

 その他、「入れる瞬間」にうまくすり替えたり指でマークしておいたりということをしている。

カードを抜く瞬間

 カードを抜くときに一番上から抜かずに2枚目から(もしくは一番下からとか)抜いている

 たぶん人間の心理として、カードを抜くときは「当然一番上のを抜くはず」という思いこみがあるから、客がいくら注意していてもこの瞬間は気が抜けがちのようだ。これはカードに限らず、各種マジックに応用されている。(カップを使用するものなど、あける瞬間に置く、置く瞬間に入れる等)

マジックは会話が命

 というわけで、マジックというものは会話によって人を楽しませるものだ。技術については上記についてうまいか下手かを見ていればいい。しかし、最近の若手マジシャンはヘタクソのくせにテレビに出られてあれでご飯が食べられていいなあと思う。中途半端な素人レベルでよくお金を人から取れるものだ。