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建築家・丹下健三氏が死去

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050323-00000004-san-soci

都庁・代々木屋内競技場設計 世界文化賞受賞

文化勲章受章者で第五回高松宮殿下記念世界文化賞(平成五年)を受賞した世界的な建築家、丹下健三(たんげ・けんぞう)氏が二十二日午前二時八分、心不全のため亡くなった。九十一歳だった。通夜は行わない。葬儀・告別式は二十五日正午、東京都文京区関口三ノ一六ノ一五、東京カテドラル聖マリア大聖堂で。喪主は妻、孝子(たかこ)さん。自宅は公表しない。 近代建築に影響を残したルコルビュジエのモダニズムを消化したうえで、独自の日本的なスタイルを確立。建築界に多大な影響を与えた。

大阪府生まれ。昭和十三年、東京帝国大学(現東京大学)建築学科卒業後、ルコルビュジエの教え子である前川国男の建築事務所に勤務した。その後、同大大学院をへて二十一年から同大で助教授、教授として教えた。

二十四年、広島平和記念資料館などの競技設計に当選、近代的なデザインで注目を集めた。その後、東京五輪のための代々木国立屋内総合競技場(三十九年)や、東京カテドラル(同)など話題作を発表。四十五年に開かれた大阪万博会場の基本計画で名を高めた。 以後、中東、アフリカなどで国家プロジェクトの建築を数多く手がけ、世界的な建築家としての地位を築いた。近年では東京都新庁舎やフジテレビ本社ビルなどの建築を手がけた。 五十五年、文化勲章受章。六十二年、建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞を日本人で初めて受賞した。

(産経新聞) - 3月23日



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