- 研究発表の構成要素について、モジュール化することが本ページの目的である。各モジュールは、骨・肉・贅肉の三つのクラスに分類されている。これら三つのクラスは、それぞれ以下のような意味を持つ。
- 骨
- バンドで例えるなら、ベースの役割を持つ構成要素である。すなわち、発表の格調を形作り、骨格となる構成要素である。このクラスに属する構成要素を作るときには、基礎に忠実に、格調高く、厳密に作りこむことが求められる。
- 肉
- バンドで例えるなら、ベースの上に乗っかりメロディを奏でる、ギター、もしくはヴォーカルの役割を持つ構成要素である。すなわち、発表の味わい、面白み、興奮を生み出し、聴衆の心に届かせるための構成要素である。このクラスに属する構成要素を作るときには、聴衆の立場に立つこと、自らのメッセージを込めること、そしてその上で、創造的発想で練り上げることが重要である。
- 贅肉
- 本来ならば必要ない構成要素であるが、聴衆にすり合わせた結果、もしくは、発表発表の形骸化された風習、等により加えざるを得ない全く持って不必要な構成要素。
研究発表の構成要素
- 興味・関心獲得パート
- 聴衆の共有できるスタート地点から発表を開始し、複雑化・疑問の投げかけを通じて、聴衆の興味・関心を惹きつけるパート。肉に属する。
- 問題設定パート
- 問題設定を明確し、自らの研究の守備範囲を定義するパート。骨に属する。
- 評価方法パート
- 工学的な研究であれば、評価を行うことは必須である。評価を行うときの基本的視点は、��specificity，��sensitivity の二視点である。本パートは、どのような方法で手法の評価を行うかを定義するパートである。骨に属する。
- 先行研究パート
- 先行研究の特徴・欠点をまとめ、どのような研究が求められているかを提示するパート。肉に属する。
- 主要アイディアパート
- 自らの研究を語るに当たり、最も核となるアイディア・考え・哲学を羅列するパート。発表で最も伝えたい部分は、ここかもしれない。肉に属する。
- 研究全体絵図パート
- 自らの研究の全体図を描くパート。肉に属する。また、ときに贅肉に属する。
- 実験方法報告パート
- 具体的な実験方法・研究の進め方について触れるパート。骨に属する。
- 結果報告パート
- 手法の評価を行った結果，手法を当てはめて得られた結果等を羅列するパート。まさに研究の成果を報告するパートである。骨に属する。
- 考察パート
- 得られた結果から、意義深い考察を行うパート。くだらない考察は切り捨て、本当に意味のある、鋭い考察のみを報告することが、ミソ。肉に属する。
- まとめパート
- 長い発表のときなど、今までの発表をまとめるパート。贅肉に属するが、ときには贅肉も構成要素に加えざるを得ないときもある。
- 今後の展望パート
- 今後の展望について触れるパート。贅肉に属する。
- 謝辞パート
- 謝辞を述べるパート。贅肉に属する。
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