歌手としての正式なデビューコンサート。
デビューシングルの「浅い夢」は既にリリースされていたが、他の演奏曲はファーストアルバム『浅い夢』や翌年以降にリリースされる『ジグザグ』『By My Side』等に収録されたもので、本コンサートの時点では未発表だった。
来生えつこによるMC用の台本が用意されたが*1、来生は冒頭の「こんばんは、来生たかおです」でさえ上手く言えず、何度も練習を重ねたという*2。台本には冒頭の挨拶から曲紹介等まで事細かく書き記されていた*3。
来生は、緊張故にステージでの出来事をほとんど覚えていないが*4、歌声が震えているのを自覚しながらも最後まで落ち着く事が出来ずに終わってしまったと回顧している*5。
なお、この時はまだ一観客で、後にキティレコードに入社し、来生のマネージャーを務める事になる岩瀬貞行は、気取った雰囲気が微塵もなく、寧ろおどおどした風にも見える極普通の男性なのに、その音楽は嘗て経験した事がない程に洗練されたものだったと述べている*6。
コンサートの冒頭には、「浅い夢」のレコードに合わせたイメージスライドを映す演出がなされた*7。
パンフレットには来生姉弟のコメントが掲載された。
本コンサートの模様は『週刊少年マガジン』の1976年12月12日号に掲載され、そこに寄せられたコメントによれば、観客の中には小椋佳がいたと思われる。
16曲目に披露された「やわらかな光」は、レコーディング版がリリースされていない。
日付 | 会場 | 開場/開演 | 料金/席種 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1976.10.12(火) | 東京都・青山タワーホール | /18:00 | 800円/自由席 |