来生たかお Concert Tour '89〜'90 Something Else

来生たかお大百科／コンサート

解説 †

オリジナルアルバム『SOMETHING ELSE』のタイトルを冠したコンサートツアー。

「バンドっぽく」というコンセプトで*1、来生は、オリジナルアルバム『SOMETHING ELSE』をバックバンド「スタートル」と共に制作した事で、すんなりツアーに入って行けたと語っている*2。

選曲に関しては、オリジナルアルバム『夢の途中』以降の楽曲と新曲を中心に、過去の楽曲を色々とアレンジする旨を述べている*3 。

1989年の秋から冬に掛けて神奈川県の箱根で合宿が行われ、その際、来生のリクエストでカレーライスとおでんが食卓に並んだ*4。また、本ツアーのパンフレット代りに制作された『TAKAO KISUGI THE VIDEO Something Else』の試写会が行われた*5。これは、来生が冗談のつもりで発案した映像ソフトだったが*6、ファンクラブ会員向けに通信販売もされた。

「スタートル」の面々も前回にも増して意気込み、バンドマスターの松田真人は毎回ステージをビデオ撮影し、反省会をしていたという*7。

「City Noise」では、冒頭に雑踏のSEを入れる演出がなされた*8。前年のコンサートツアー『来生たかお Concert Tour '88〜'89 With Time』が終了した後、マネージャーの小松裕二を始めとするスタッフが昔のライヴ音源を聴いて盛り上がった為、来生にリクエストをしたという*9。来生は、この楽曲でその日の自身の調子を見極めたと語っている*10。

「余韻」「やさしさ、ひととき」「Rainy rainy」「疑惑」「気分は逆光線」「THANK YOU EVERYDAY」はスタンドマイクで、「涙嫌い」「ステラ（Stella）」はハンドマイクで歌われた*11

最終日は、アンコールで再登場した来生の下へ、客席からスタッフが駆け付けて花を贈呈した*12。

12月26日の東京公演には、来生えつこが足を運んでいる。普段は中央か後方の音のバランスが良い席で観覧をするが、今更、弟を側で観ても仕方がないと思いつつ5列目くらいに座り、松田真人の一挙手一投足を楽しんだという*13。

松本照夫がドラムで初参加した。

会場ロビーでは『TAKAO KISUGI THE VIDEO Something Else』が販売され、ポスターやジャケットと同じ写真を用いたテレフォンカードも作られた。

本コンサートツアーの開催期間中に『TOKYU MUSIC PLAZA』や『MERMAID DREAM WITH KISUGI TAKAO』等、別のコンサートが開催されたが、来生は自分のステージを観た事のない人達が足を運んでくれたので、やって良かったと語っている*14。

スケジュール †

出演 †

• Vocal, Piano, Keyboards, A.Guitar：来生たかお／Keyboards, Chorus：松田真人、加藤実／Guitar, Chorus：荒木博司／Electric Bass, Chorus：多田文信／Drums：松本照夫

セットリスト †

1989.12.04（月） †

1989.12.25（月） †

1990.02.18（日） †

1990.03.01（木） †

関連アルバム †

• 『SOMETHING ELSE』