来生たかお 20th Anniversary Concert Tour '95〜'96 夢より遠くへ


来生たかお大百科コンサート

解説

企画アルバム夢より遠くへ -melodies & stories-』のリリースに先駆けて開催された、歌手デビュー20周年記念のコンサートツアー。

開催を告知する新聞等の広告では「貴方の思い出の曲は? 20年の足跡」とのキャッチコピーで、歌手デビュー年から開催年までの代表曲*1が列記された。

いつも通り「心地好さ」がコンセプトになっていたが、本ツアーではサウンドよりも歌詞から選曲を行った為、「シルエット・ロマンス」はセットリストに加えられなかった*2。ノスタルジー、プラトニズムの観点から最初に選曲したのは、「赤毛の隣人」「坂道の天使」だったという*3

美術

来生の半生を表現したオープニングは、来生自身のアイディアで、アメリカ映画『Bonnie And Clyde/俺たちに明日はない』(1967)のタイトルバックをイメージした写真を白い幕に映し、小津安二郎が監督した松竹映画『早春』(1956)のテーマソングを流した*4。スタッフの竹脇隆によれば、元々はアメリカ映画『Butch Cassidy And The Sundance Kid/明日に向かって撃て』の冒頭で主人公のボニーとクライドの生い立ちがシャッター音と共にモノクロ写真がカットイン、カットアウトで紹介される演出をヒントにしており、来生えつこをボニー、来生をクラウドに見立てたという*5。来生は、開演時間に遅れた観客がこの演出を見逃すのは残念に感じると述べている*6

楽曲

浅い夢」は2回披露され、オープニングはピアノの弾き語り、エンディングは第32弾オリジナルシングルヴァージョンを基調にしたアレンジで椅子に腰掛けて歌われた*7

夢の途中」「スローモーション」「あなただけGood Night」「セカンド・ラブ」は、企画アルバム夢より遠くへ -melodies & stories-』に準じたアレンジで、「あなただけGood Night」のイントロはイギリス映画『007シリーズ』(1962〜)のテーマソングを彷彿とさせるものだった*8。「涙嫌い」は、ハンドマイクで披露された*9

その他

松田真人と山崎教昌の2台のキーボードで全てのブラスセクションやオーケストラが再現された*10。また、吉尾公弘がドラムで初参加した。

+  グッズ等

各公演

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スケジュール

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出演

  • Vocal, Piano, Acoustic Guitar:来生たかお/Piano, Keyboards, Chorus:松田真人/Keyboards:山崎教昌/Guitar, Chorus:土屋潔/Bass, Chorus:多田文信/Drums, Chorus:吉尾公弘

コンサートツアースタッフ

  • Stage Direction:瀧口一憲/Co-Stage Direction:Masatoshi Yamada(N.A.P)/Lighting Supervise:上島正昭(NIIICHIGO INC.)/Lighting Plan:荻野宏二(NIIICHIGO INC.)/Lighting Operation:堀池恭弘(NIIICHIGO INC.)/Concert Mix:高橋宏幸(SOUND MAN)/Fold Back:中島七知雄(SOUND MAN)/Stage Management:小黒正明(SUNPHONIX)/Stage Design:臼井秀輝(金井大道具)/Transport:Sunplant Project Service/Aritist Management:小松裕二(BASIC INC.)/Planning Produce:竹脇隆(BASIC INC.)

ブックレット(ツアーパンフレット)スタッフ

  • Supervise:来生たかお、来生えつこ/Design:Iwao Shirota(SOSAKUKAN)、Yukie Hokazono(SOSAKUKAN)/Cover Photo:Hitoshi Takagi(IRON MAMA)/Cover Objects:Akiko Ohno/Printing:PROCESS CO./Produce:渡辺智加(BASIC INC.)/Special Thanks:小椋佳井上陽水、宮崎真哉、岩崎直子(KITTY ENTERPRISES INC.)、末崎正展(KITTY ENTERPRISES INC.)、岩瀬貞行(TRIANGLE CO.LTD.)、船津なを(CAMP CO.)

セットリスト


1996.04.13(土)

開演前BGM=エンニオ・モリコーネ「ロンターノ/神は我らと共に」

  1. 浅い夢
  2. 雑踏
  3. ボートの二人
  4. 官能少女
    MC
  5. 夢の途中
  6. スローモーション
  7. あなただけGood Night
  8. セカンド・ラブ
    MC
  9. 余韻
  10. あなたのように
  11. P.S.メモリー
  12. 風の忘れもの
    MC
  13. 赤毛の隣人
  14. 坂道の天使
    MC
  15. 夢の渚 -The Silent Service-
  16. 涙嫌い
  17. 夢より遠くへ
  18. Goodbye Day
  19. さよならのプロフィール(※間奏でメンバー紹介)
  20. 浅い夢*16

※20:アンコール
※1,2:Piano Solo/3,4:Acoustic Guitar/11,12:Electric Piano/13,14,17(?),18(?),19:Piano

関連アルバム


*1 1976年「浅い夢」/1977年「マイ・ラグジュアリー・ナイト」/1978年「片隅にひとり」/1979年「そして、昼下り」/1980年「Goodbye Day」/1981年「夢の途中」/1982年「シルエット・ロマンス」/1983年「セカンド・ラブ」/1984年「白いラビリンス(迷い)」/1985年「はぐれそうな天使」/1986年「あした晴れるか」/1987年「時を咲かせて」/1988年「ORACIÓN -祈り-」/1989年「語りつぐ愛に」/1990年「夢より遠くへ」/1991年「出会えてよかった」/1992年「愛する時間(とき)」/1993年「二人の場所」/1994年「永遠なる序章」/1995年「浅い夢
*2 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.42(ベイシック/1995.12)
*3 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.44(ベイシック/1996.04)
*4 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.42(ベイシック/1995.12)
*5 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.44(ベイシック/1996.04)
*6 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.44(ベイシック/1996.04)
*7 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.44(ベイシック/1996.04)
*8 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.42(ベイシック/1995.12)
*9 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.44(ベイシック/1996.04)
*10 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.42(ベイシック/1995.12)
*11 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.43(ベイシック/1996.02)
*12 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.44(ベイシック/1996.04)
*13 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.44(ベイシック/1996.04)
*14 『毎日新聞』1995年10月2日“コンサート情報 楽庫 今週買えるライブ・プレ情報”(毎日新聞社/1995.10.02)
*15 佐賀県伊万里市の広報『広報 伊万里』平成8年3月号 No.505(伊万里市役所 秘書課広報係/1996.03.01)
*16 第32弾オリジナルシングルヴァージョン