追憶


来生たかお大百科自作曲

概要

2021年にリリースされた、自演曲及び提供曲のセルフカヴァーによる歌手デビュー45周年記念の企画アルバムである。

来生たかお Stand Alone 2020 Acoustic Tracks』のMCにおいて、次のコンサートツアー『来生たかお 45th Anniversary Concert Tour 2021 Acoustic Tracks』の開始に先駆け、2021年の5月、6月に本アルバムのレコーディングを、8月か9月にリリースを予定している事が語られた。実際には、レコーディングは7月(10日、11日)まで行われた*1

ファンは完全な新曲を期待していたと思うが、それが叶わなかった理由として来生は、長く作曲をして来たので楽曲自体は作れるが「これは良いな」と思えるものは難しい事と、コロナ禍による数々の予定の変更を挙げている*2。そもそもは歌手デビュー45周年に際して特別な事をするつもりはなかったが、所属事務所の社長兼マネージャーの小松裕二からセルフカヴァーの提案があり、選曲を一任された来生は、既に同様の企画アルバムをリリースしているとは思ったものの、自分で歌ってみたい提供曲は数曲あった為、承諾したという*3

来生は、提供曲の大半を改めて聴き、完全に忘れていた楽曲も含め、コンサートで歌った事のないものやCDにはしていないもの等を1枚のアルバムに凝縮させた為、マニアックになったと思うが、自分らしい内容になったと語っている*4。また、長く共に活動をして来たサポートメンバーやスタッフとアルバム制作が出来た事を嬉しく思うと述べている*5

アルバムタイトルを決めたきっかけは、いつ何が起きてもおかしくない年齢の自分は、先の事を考えるよりも専ら追憶に耽ってしまう場面が多く、まず「追憶」という言葉が浮かんだからだという*6

本アルバムのリリース前に、制作陣の1人である藤谷一郎のYou Tube チャンネル『16 Bass Lesson』において、レコーディングの過程が公開され、デモテープ段階の「夏の落書き」「悲しいくらいほんとの話」「愛することを学ぶのに」の一部(イントロ等)が流されたが、この時点では来生作品である事は秘されていた*7

2021年7月27日から8月9日まで、「TEN YEARS ONLINE SHOP」において先行予約が受け付けられ(配送予定は8月13日だったが、実際は先んじて届けられた)、同年8月14日にはコンサート会場で、同年11月10日には店頭で一般リリースされた。

ジャケットは、来生が対座するピアノを含めた計10台がコラージュされたデザインが施されている。3つ折りの歌詞カードは、新たに撮影された写真の他、オリジナルアルバムDear my company』『égalité』『avantage』『余韻』等で使われた写真が転用されている。

来生たかお 45th Anniversary Concert Tour 2021 Acoustic Tracks』では、本アルバムの全収録曲が披露された。

先行予約購入特典として、ピアノに向かう来生がシルエットになったデザインの眼鏡クロスが進呈された(数量限定)。また、コンサート会場での購入者には、『40th Anniversary Symphonic Concert 2015-2016 〜夢のあとさき〜』リリース時の特典だった、表紙に「人生万事ほどほどほどに 祈・好日 来生たかお」と記された来生自身の監修による一筆箋や、セルフカヴァーベストアルバム夢のあとさき』リリース時の特典だったポストカードが進呈された。

収録曲

トラックタイトル作詞作曲編曲収録時間トラックタイトル作詞作曲編曲収録時間
1恋衣阿木耀子来生たかお山崎教昌※記載なし6P・R・E・S・E・N・T松本隆来生たかお小田木隆明※記載なし
2夏の落書き松たか子来生たかお小田木隆明※記載なし7僕等のダイアリー来生えつこ来生たかお小田木隆明※記載なし
3トワイライト〜夕暮れ便り〜来生えつこ来生たかお小田木隆明※記載なし8悲しいくらいほんとの話来生えつこ来生たかお山崎教昌※記載なし
4愛することを学ぶのに来生えつこ来生たかお山崎教昌※記載なし9時を輝かせて来生えつこ来生たかお小田木隆明※記載なし
5たそがれの苺来生えつこ来生たかお山崎教昌※記載なし10永遠…来生えつこ来生たかお山崎教昌※記載なし

参加ミュージシャン

  • 来生たかお(Vo.Apf)
  • 山崎教昌(Apf.Key)Sound Architects M1.4.5.8.10
  • 小田木隆明(Guitar.Chorus)Sound Architects M2.3.6.7.9
  • 藤谷一郎(Bass)
  • 桜井正宏(Drums.Cajón)

参加スタッフ

  • Produced by 来生たかお
  • Engineer:高橋宏幸(エスアールテックプランニング)
  • Assistant Engineer:松本秀人(フリーマーケット)、宮本耕三(フリーマーケット)
  • Mastering Engineer:山口貴規(エニーサウンドスタジオ)
  • Recording Studio:Studio A tone、Sound Valley
  • Mastering Studio:ANY SOUND STUDIO
  • Artist Management:小松裕二、来生孝平、福永恵(テンイヤーズ)
  • Art Direction-Design & Photos:三島浩
  • Project Coordination:岡崎幸弘(freenote)
  • Special Thanks:来生えつこ、ビコーズ)、三島文夫、佐々木裕子(フリーマーケット)

録音

2021.07.10, 11*8 他/Studio A tone、Sound Valley


初出

発売年月日メディア:規格品番発売元/レーベル備考
2021.07.27CD:TEND-1122日本音声保存/ANY○コンサート会場販売:2021.08.14
○一般店頭販売:2021.11.10

アルバムタイトルの表記

ジャケットケースの側面部
追憶追憶追憶

パッケージの体裁

  • 紙製ケース(紙ジャケット)に3つ折りの歌詞カードを封入

帯のコピー

  • 自身では初のCD化となる提供曲「恋衣」「P・R・E・S・E・N・T」「夏の落書き」「時を輝かせて」「永遠…」を含むセルフカバー全10曲。 追憶の彼方から現在へと呼び戻す、歌手活動45周年記念アルバム。


*1 来生たかおオフィシャルサイト“40th Anniversary 40周年記念特集「さよなら、ミミ」”(2021.08.11)
*2 来生たかお 45th Anniversary Concert Tour 2021 Acoustic Tracks』のMC
*3 来生たかお 45th Anniversary Concert Tour 2021 Acoustic Tracks』のMC
*4 来生たかお 45th Anniversary Concert Tour 2021 Acoustic Tracks』のMC
*5 来生たかお 45th Anniversary Concert Tour 2021 Acoustic Tracks』のMC
*6 来生たかお 45th Anniversary Concert Tour 2021 Acoustic Tracks』のMC
*7 藤谷一郎 You Tube チャンネル『16 Bass Lesson』“【ベースの宅録のコツ】を徹底解説!家でDAWを用いてベースを録音する際の注意点などを解説しています!”(2021.06.18)/“【大公開!】プロミュージシャンのレコーディング風景を大公開しちゃいます!”(2021.07.06)
*8 来生たかおオフィシャルサイト“40th Anniversary 40周年記念特集「さよなら、ミミ」”(2021.08.11)