至福


来生たかお大百科自作曲 >『SOMETHING ELSE

概要

オリジナルアルバムSOMETHING ELSE』に収録された楽曲である。

来生えつこによれば、歌詞は、不思議な曲調に合わせたシュールな雰囲気を意図しており、家でも会社でもなく喫茶店にしか居場所を見出せない悲しい男の姿を描いている*1。当初は、歌詞の中にも「至福」という言葉を入れようと思っていたが、遣り過ぎのような気がして止めたという*2

来生は、収録アルバム『SOMETHING ELSE』を制作する際、これまでは同じリフを繰り返すような楽曲は「退屈」だと思って作って来なかったが、その事が却ってアルバム全体を「平ら」にしていたかも知れないと感じ、作曲の段階から「凹凸」を付けるべく本曲を作ったと述べている*3 。そういう意味では「退屈」な楽曲で、極端に言えば「捨て曲」という事になるが、自身としては、ザ・ビートルズのアルバム構成を引き合いにし、歌詞やメロディーの流れのニュアンスが違う音作りというイメージと表現している*4

また、ソプラノサックスやアコースティックギターをフューチャーし、全体的なサウンドはスティングの楽曲をイメージしたという*5

アコースティックギターを担当した荒木博司は、来生のイメージを再現するのに苦労し、また、松田真人はこれまでの来生の楽曲と違う雰囲気を感じ、編曲では冒険をしたと述べている*6

収録

  • 作詞:来生えつこ
  • 作曲:来生たかお
  • 編曲:松田真人
  • 5:02
発売年月日収録作品メディア:規格品番発売元/レーベルトラック備考
1989.11.25SOMETHING ELSECT:00CS-0215キティレコードSideA-3●オリジナルアルバム
CD:H00K-201653
1991.04.25SOMETHING ELSECD:KTCR-1064キティレコード3●オリジナルアルバム(復刻)
1995.07.21SOMETHING ELSECD:KTCR-1570キティエンタープライズ/キティレコード3●オリジナルアルバム(復刻/歌手デビュー20周年/Q盤CD選書/デジタルリマスター)
2001.05来生たかお作品集 Times Go By11CD:ANYC-238ANYDisc9(Shadow 影 かげ)-14●ベストアルバム(BOX仕様)
2007.03.21来生たかお大全集21CD:UPCY-6355/75ユニバーサルミュージックDisc15(SOMETHING ELSE)-3●オリジナルアルバム(復刻/BOX仕様/1995年版を収録)

★Musicians★
Piano, Keyboards:松田真人/Keyboards:加藤実/Electric Guitar, Acoustic Guitar:荒木博司/Bass, Chorus:多田文信/Drums:松本照夫/Soprano, Alto, Tenner Sax:渕野繁雄

最新の20件

2024-04-22 2024-04-21 2024-04-19 2024-04-15 2024-04-09 2024-04-08

今日の20件

  • counter: 983
  • today: 1
  • yesterday: 0
  • online: 5


*1 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.10(キティ・ミュージック・コーポレーション/1989.10)
*2 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.10(キティ・ミュージック・コーポレーション/1989.10)
*3 『FM STATION』1989年12月11日号“WHO'S WHO 来生たかお/90年代にポピュラー音楽の変革はないでしょうね。それでも―”(ダイヤモンド社/1989.12.11)
*4 『FM STATION』1989年12月11日号“WHO'S WHO 来生たかお/90年代にポピュラー音楽の変革はないでしょうね。それでも―”(ダイヤモンド社/1989.12.11)
*5 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.11(キティ・ミュージック・コーポレーション/1990.01)
*6 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.10(キティ・ミュージック・コーポレーション/1989.10)