井上は、来生が本曲を歌っているテレビ番組を観た際に、詞の良さ、曲の良さ、来生の真摯な姿勢が相俟って思わず涙ぐんだという*1。
井上は、よく通ると言われる自身の声を抑え、ソフトに歌う事を意識し*2、女性の立場で歌われる楽曲の為、男性の自分が歌うのは変な見方をすると気味の悪い世界になるが、性別を超えた「同じ人間」として聴いて欲しいと述べている*3。収録アルバム『UNITED COVER 2』は「ストリングスアレンジの中で自分の歌がどのように聞こえるか」という大きなテーマがあり*4、「ストリングスの中に歌がある」というイメージで作られた本曲は*5、アルバム全体が「良い感じになるかも知れない」と思えるきっかけになったという*6。前々から良い歌だとは思っていたが、自分で歌ってみてしみじみ立派な楽曲だと感じたと述べている*7。また、時々井上の歌を聞いていた友人の妻が体調を悪くした際、完成し立ての本曲を友人に託して聞いて貰ったが、その後、息を引き取ったというエピソードを披露し、若い頃とは違う感覚で歌っていると語っている*8。
来生によると、井上から本曲を歌いたいとの意向を伝えられ、冒頭の「恋する」の「こ」と「女は」の「お」の音階が異なるかどうかの確認があり、その2週間程後に再び、既にレコーディングを済ませ、とても良い仕上がりになったので是非聴いて欲しいとの連絡があったという*9。来生は、井上の歌声から、成瀬巳喜男の監督作品『山の音』(1954)の中で上原謙が語る「湖と激流だな」という台詞が彷彿とされ、衰えのない見事な「陽水節」に感服し、「白いまゆ」と称え、感謝と深い縁を感じて止まないと述べている*10。また、本曲が歌われた『井上陽水 コンサートツアー2015 UNITED COVER2』にも足を運んだという*11。
黒夢の清春は、本曲の編曲を手掛けた森俊之と以前から仕事をしたいと思っていたが、『UNITED COVER 2』で本曲や「リフレインが叫んでる」を聴き、再び仕事を依頼する事になったという*12。
発売年月日 | 収録作品 | メディア:規格品番 | 発売元/レーベル | トラック | 備考 |
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2015.07.29 | UNITED COVER 2 | CD:UPCH-2049 | ユニバーサルミュージック/ZEN MUSIC | 1 | ●カヴァーアルバム(オリコン最高16位/SHM-CD) |
2015.09.16 | UNITED COVER 2 | LP:UPJH-9014 | ユニバーサルミュージック/ZEN MUSIC | SideA-1 | ●カヴァーアルバム(オリコン最高16位) |
2019.01.30 | YOSUI BOX Remastered | 26CD+DVD:UPCH-7461 | ユニバーサルミュージック/ZEN MUSIC | Disc26(UNITED COVER 2)-1 | ●ベストアルバム(オリコン最高78位/限定/収納ケース付き/UHQCD) |
2019.06.26 | UNITED COVER 2 | CD:UPCY-7591 | ユニバーサルミュージック/ZEN MUSIC | 1 | ●カヴァーアルバム(復刻/限定) |
★Musicians★
Piano, Programing:森俊之
発売年月日 | 収録作品 | メディア:規格品番 | 発売元/レーベル | トラック | 備考 |
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2016.03.16 | 井上陽水 コンサート2015 UC2 | DVD:UPBH-1401 | ユニバーサルミュージック | 6 | ●ライヴビデオ(オリコン最高103位) |
BD:UPXH-1029 |
★Musicians★
Guitar:長田進、今堀恒雄/Bass:美久月千晴/Drums:野崎真助/Keyboards:小島良喜/Chorus & Synthesizer:澤田かおり/Chorus & Percussions:Lyn