元旦苦戦術


元旦苦戦術(がんたんくせんじゅつ)

今はもう廃れた無謀の代名詞ともいえる戦法。

春秋戦国時代、群雄割拠の中国大陸に備(び)、蕪(ぶ)という名の二つの小国がお互いに赤と青の布を纏い衝突を繰り返していた事は読者諸君は周知の事実である。
ちょうどその頃、ある兵が一人祖国へ残した母を思い元旦にも帰れぬ事を苦に思う者がいた。
その噂を聞いた時の軍師は彼に心の苦は皆の指揮にも関わると思い彼を祖国へ帰したという。
兵はまさしく風のごとく祖国へ向かい、なんとその日の内に兵は前線へと戻った。
兵は母の無事を知った安堵と軍師への感謝の心から一目散に戦場へ戻ったというのだ。
翌日、兵は後に大きな成果をあげる戦術を編み出した。
『団騎満野』を基本とした、その名も『元旦苦戦術』である。
その動きは敵の者の目にも触れず敵の陣の旗を得るといった画期的なものであった。
さらにその旗を矢の代わりに弓から打つと言う戦術も用い、彼の属する国は大きな戦果をあげたという。
またその姿を見た時の仁強は彼を大いに誉め称えた。
しかしその後その戦法あまりの賞賛故に他の兵士も行うようにな、国に多大な被害をもたらし戦術は荒廃していくのであった・・・。

現代のネットゲーム"TankMania?"が『団騎満野』を始祖としているのは読者諸君においては既に周知だと思うがこのネットゲームの中で同様の名をもつ元旦苦が編み出したとされる『元旦苦戦法』も春秋戦国時代に編み出された『元旦苦戦術』が始祖と見て間違いないだろう。
また、一部の者が旗へ突撃し撃破される姿は、元旦苦戦術の荒廃と同じものを感じずにはいられない。

民明書房刊・十枡選種(とます・えりくさ)著・「これであなたも戦車乗り!発砲自在の書(2005年改訂版)」より

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