Re20期

――さあ、行こう。
Time to go...

仮初めの平和は終わりを告げ、歴史はまたしても動き始めた。
記念すべき20期に相応しく、恒例の仕様変更なし、登録者数70弱名と色々と濃縮度合いが益々高まる中の開催。

今期は空き地が目立つ中、離れ小島に佇むのんのんびっぷ部、要塞都市ポーランドを抑えた旗本やっつけるマン、スペインへと聳え立つどらごんくえす島、フランスに響き渡る絶望帝国らが仕官者を多く集める。
どらごんくえす島と絶望帝国が初戦からの激突を行うのを横目に、のんのんびっぷ部はタオスを倒すためバルト三国を、旗本やっつけるマンはドイツどんどんどんの森、ウクライナ錦織系を進路に定めた。

周辺にはスイスの地に名を挙げたぬら組、オーストラリアにて独立宣言を果たした行政特区日本国が睨み合いを続け。
リア充共はロシアを本拠地と定め、リアル優先国を建国した。対するはベラルーシに建国されたすみっこゲット族。

乱世に並び立つ12の星々はこの時代に何を刻むのか。
潮面Re20期、始まり始まり。



――1551年8月。
始まりは一つの錬金術であった。
失われし数多の命を、数多の資金を引き換えにし、ついに凍れる時の秘法が完成したとの一報が届く。
資金難の状態で禁術へと手を染めることにより、その力は己鯖全体へと波及しあらゆる生命体の動きを完全に停止することが発覚したのだ。

暴走した力はコマンドの強制停止のみならず計略変更、継承をも禁じた。
かつて様々なプレイヤーが腐心し、心折られ、魔道へと堕ちていったカチカチ対策はここに極まったのだ。
恐るべきは数期に渡る仕様変更なしにもかかわらず発生したことであろう。己鯖を揺るがす魔の手は気付かぬうちに侵攻していたのだ。

だが、凍れる時の秘法は万能ではなかった。一部のプレイヤーは凍てつく波動を放ち無力化することに成功。
皮肉にも中立地帯が多かったことが幸いしてか通常通り開戦を迎え、各地の接収が行われた。

――1553年5月。
新たに1つの星、チンコス率いるチンコストラーダ軍がギリシャへと産み落とされ13の星々となる。
奇しくも31日金曜日。忌み数となるか、独立国家の象徴となるかは神のみぞ知る。


混迷を極める中、ついにふぁらうぇいが降誕する。
・【業務連絡】：「ちょっと時間かかりそうなので一旦更新停止しておきます。すいません。」(31日23時58分);

本家本元の凍れる時の秘法が解き放たれてしまった。

明けない夜が来ることはないように、数日の夏季休暇を経てサーバーもまた動き始める。

・【業務連絡】：「お時間かかって申し訳ございません。復旧と更新再開のメドがたちましたのでご連絡します。火曜日の18時から更新再開となります。」(4日0時47分)
・【業務連絡】：「ご迷惑をおかけし申し訳ないですが、よろしくお願いいたします。」(4日0時47分)

シェリー、そんな己鯖で大丈夫か？
You sure that's enough game?

――一番良い己鯖を頼む。
I'll take the best you have.

――1559年9月。
期間が開いたこともあり、しばらくはログが止まったもののひっそりとタオちゃん組合が開始後真っ先に滅亡。
アイルランドから始まり、北へと進路を取ったのんのんびっぷ部はしばらく暇となる。

――1560年5月。
のんのんびっぷに続いて中部にて旗本やっつけるマンが勝ち残り上下に睨みをきかせる。
南部ではどらごんくえす島と絶望帝国の殴り合いが続く中、ぬら組が行政特区日本国、チンコストラーダ軍、群馬主義県民共和国を狙い牙を研いでいた。

――1566年7月。
月日は流れ、寄る年波と去りゆく毛根には勝てずどらごんくえす島はついに絶望帝国に敗れ去る。
絶望帝国は引き続きポルトガルにある武将登録国を接収。地盤を広く固める。

――1573年1月。
絶望帝国が南西へと進路を向けた間に旗本やっつけるマンがぬら組へと布告を行う。
更にその隙を付いたふぁらうぇいが別面の稼働を発表。

――1578年4月。
ラグナロク感極まる中、すみっこゲット族と超リアル優先の終わらない戦いについにのんのんびっぷ部が介入。
2国相手に危なげなく勝利するも、その間にぬら組が滅亡しており、旗本やっつけるマンと絶望帝国による南部決戦が幕を開けていた。

――1589年10月。
開戦直後から旗本が途中堀回復を挟んでの4枚止めを見せ、心を狙った一撃を図る。
しかし旗本憎しの一心に燃える集団にとっては油を注ぐ結果となったか、拠点フランスの陥落からわずか3時間弱でポルトガルまで打通を許し一直線の滅亡となる。
1589年10月より1590年12月までの出来事であった。


要所ポーランドを抑え南部を平定した旗本やっつけるマンに相対するは常連国のんのんびっぷ部。
1597年1月、ふぁら面の死に水は果たして誰に導かれるのか。

――1597年1月。
決戦の火蓋は火曜日に切って落とされた。
のんのんびっぷ部はここ一番での強さを見せ、開幕一斉で3月には要塞都市ポーランドを攻略する。
更に一切合切のカウンターを跳ね返し危なげなく戦線の前進に成功。
このままでは終われない旗本やっつけるマンはイギリス方面からの打通を狙うなど、海路を利用した攻勢に出る。

毎日のように打ち合いが続いた中、均衡が破れたのはまさに運が味方した結果だろう。
1615年3月、18年の時を経てポーランドの再陥落を許したのんのんびっぷ部はベラルーシに撤退、開戦当時と同じ形となる。

ここから数日の打ち合いが続くも、旗本やっつけるマンはポーランドの再々陥落を許すことなく周辺地の破壊に成功し、1638年9月にベラルーシを落城させる。
最後は神々の始まりの地スウェーデンにて諸武将が見守る中、ノルウェーを下し見事有終の美を飾った。

●【支配】[1638年12月]旗本やっつけるマンの黒贄礼太郎はノルウェーを支配しました。(18日22時40分)
●【滅亡】[1638年12月]のんのんびっぷ部は滅亡しました。(18日22時40分)

実に39年に渡るラグナロクであった。

●【声明発布】旗本やっつけるマン 潮国立競技場より全国へ：「シェリー作

――大丈夫だ、問題ない。
No problem. Everything's fine.

そうだな、次はこれを見ている奴にも付き合ってもらうよ。
Well, next time we.

戦国オンライン 完