南蛮擲弾兵


兵種

南蛮擲弾兵 なんばんてきだんへい

   タイプ:万能  得意兵種:弓兵、壁
 攻撃:80 防御:55 雇用金:金250 必要能力:統率60
 兵種ボーナス:兵種アタック+5%
 必要施設:兵器工房+南蛮町
 兵種アタック:爆弾(敵味方にダメージ)

万能系の弓兵キラーだが、兵種ボーナスと兵種ATからは統率型が用いるのに向いている。
攻防ともハイレベルだが、兵種ATは味方にもダメージを及ぼすので、コスパ的には使い勝手は悪い。
あえて統率型が弓兵キラーとなるよりも別のタイプの武将にそれはまかせた方がよく、
敵対武将の巡りあわせにより、どうしても弓兵キラーが必要という局面にワンポイントで使った方が効果的だろう。
ただし、壁のアンチ持ちであることから、壁戦では高レベルの兵回復計略と組み合わせれば、
かなりの効果を発揮できるため、一斉攻撃ターンの後半に出撃するなら、巡り合わせにかかわらず、使用してみる手がある。
あとは兵器工房をどれだけ前線都市に建設余裕があるかに、活躍の機会は左右されるだろう。

擲弾は原始的な手榴弾の一種。火縄のついた容器に黒色火薬を収め、着火して投擲する。
密集した隊形で戦闘を繰り広げることの多い中世においては、その効果は抜群。
ただし、黒色火薬は衝撃に弱く、事故による爆発も多い。
投擲のミスなどで擲弾兵自身にも損害が出やすい。
さらに国によっては擲弾兵は擲弾以外に武器を持たないことも多かった。
おっつけ命知らずで膂力抜群の精兵がこの任務に当たらざるを得なかったようだ。
だが、銃兵器の発達にともない、擲弾は廃れていき、七年戦争やその後の時代では、
擲弾兵も選抜されたエリート歩兵へと変容していった。

なお、投擲型の小型爆弾が見直されるのは第1次世界大戦。
雷管と比較的衝撃に強い爆薬を組み合わせて金属ケースに収め、
機関銃座などの火力拠点を、肉薄した歩兵が制圧するための兵器として復活した。
その後は、主に爆発力よりも、破片効果による歩兵の殺傷に重点を置いた形で発達。
塹壕内や屋内などの狭い空間にいる敵兵の制圧を主な目的とする、現代的な手榴弾へと展開していく。

また、第2次世界大戦終盤においては、ドイツで擲弾兵の呼称が復活。
しかし、こちらはエリート兵どころか、国威発揚のために機械化歩兵部隊や新編成の通常の歩兵部隊にすべて適用。
特に歩兵部隊は、老兵と少年兵だけで編成されたような部隊まで擲弾兵と呼ばれ、当時のドイツの人的資源の摩滅ぶりを物語るものであった。

現代でもドイツ軍の重装備部隊やイギリスの近衛兵部隊の一部に擲弾兵の名を用いる部隊もある(こちらは名称通りのエリート部隊である)。