ネル=ナチレ


▼キャラクター特徴
フェグズランド商王国出身のローグ、ソーサラーのマルチクラスキャラクター。
金色の瞳と、淡い瑠璃色のショートカットの髪、それを二つのお下げにしている。
育ちの故か、教養はあまりないが瞬時の判断には長けている。また、顔立ちはあまりよくないが印象的な髪の色と、明るい雰囲気で辺りを元気にするその性格から友達は多い。
左腕の前腕内側に囚人番号の刻印があり、普段は包帯を巻いて隠している。

▼生い立ち
大昔に名をはせた大魔道士が起源であるフェグズランド商王国のナチレ家では、以前は多くの魔道士を輩出してきた家系であった。今はその魔道士の血は薄れ、家にいる誰もが魔法の使い方すら知らずに暮らしている。そんな中大昔の大魔道士の血を色濃く残して生まれたネルは、幼いころから魔法の才能に優れていた。しかし、今では一般家庭とさほど変わらないナチレ家では、その魔法の才能を見出すことができる人物がおらず、幼いときから彼女の周りでは不可解なことが多く起こっていたこともあり、密かに隣近所、はては家族にまでも気味悪がれていた。 彼女が10歳のときである。母親に厳しく叱られたきっかけで、彼女は魔法を無意識のうちに発動してしまう。彼女自身も自分の能力に気がついていなかったし、もちろん周りにそれが魔法であることを知る者はいなかった。そしてその魔法の暴発の一件が決定的な理由となり、家族に言われるがままに家を追い出されてしまう。
最低必要である旅立ち道具と、わずかな路銀。幼い彼女はそれだけで生活などできるはずがなかった。空腹に次ぐ空腹。朦朧とする意識の中、初めて彼女は“盗み”に入る。気がついたときには、その小さな腕にはパンが握り締められていた。それを泣きながらほおばるネル。得体の知れない自分の運命を呪わずにはいられなかった。それ以来、様々な盗みを行いなんとか生きてきたのである。

そんな荒んだ毎日を過ごす彼女に転機は突然訪れる。

ある盗みをした晩。盗賊仲間と分け前を分けているとき、盗賊のアジトに城の衛兵が踏み込んできたのだ。命からがら逃げる一同。仲間は散り散りになり、彼女もそれと同様必死に逃げた。彼女にしか見えない秘密の抜け道を知っていた彼女は他の仲間よりも遠くに逃げることができたが、ある一人の衛兵からは逃れることができなかった。衛兵の顔を振り返り、その口がなにやらつぶやいていると確認したとたん、不思議な感覚にとらわれ、彼女は気を失ってしまった。 彼女が目を覚ましたのは城の牢屋であった。目の前には最後に見た衛兵の姿。キッと金色の瞳でその衛兵をにらむネル。その目をみた衛兵は何を思ったのか、足かせを解き、彼女を馬車に乗せて従者に手紙を持たせなにやら地名を述べていた。
走り出す馬車。極度の緊張にあったネルは、その不規則な揺れに目を閉じずにはいられなかった。

▼冒険のはじまり
馬車から降ろされたところ、そこは商王国でも屈指の魔法学校であった。そう、ネルは衛兵により魔法使いとしての才を見抜かれ、罪を逃れたのである。15歳のときであった。
そして、厳しい学園生活の元で魔法使いとしての訓練が始まる。なにせ、頭は人並み、育ちもよくないネルにとって魔法学校での生活は苦痛でしかなかった。授業をサボる、いたずらし放題、教師からは“破天荒”と呼ばれ恐れられていたという。
見かねた学園長が1つのよい作戦を思い浮かぶ。それは、ネルを見聞の旅に出させ、常識と見識を得て再度教育するというプログラムだ。

そして、ネルの気ままな旅が始まるのであった。

▼魔法の覚醒
ある日ネルが目を覚ますと、目の前に一匹の白い猫がいた。猫の首輪にはなにやら見覚えのある紋章と手紙。ネルはそれを開くと、それが誰から宛てられたものかすぐにわかった。ネルは手紙を読み終えると、じっと白い猫を見つめる。今までわからなかった動物の意思がわかる気がした。といっても「腹が減った」それ以外はわからなかったのだが・・。ネルはため息をつきつつベッドから起き上がったのだった。

▼破天荒ネルの学園長への報告通信

外伝1-1「反撃の序曲」終了時
フェグライズ連合爵国、フェグリア伯国。フェグズランド商王国の侵攻が激化する中、形勢逆転を狙う策が実行に移されることとなる。
学園長へ
私達は突如として行方をくらました仲間のアルの情報を求め、ゴス領の遺跡探索を一時中断しました。それから情報を収集している最中に、そこの領主様のおふれで、重要な任務の片翼を担うべく傭兵としての任務につきました。フェグズランド商王国に奪われた前線拠点、スト近郊の砦を隠密に奪還するという任務・・。メンバーはファイターのオーギャン、ドルイドのラーフル、それからバードのフェルネス。みんないい人で・・、私の目には狂いはないはずですよ、たぶん、うん。あ、それに、私ドワーフって初めて見ました!なんかこうコワモテなイメージがあったけど意外と普通な印象。
脱線しました・・。本題の奪還作戦は熾烈を極めたました。なんでもゴブリン部隊がたーくさんやってきて、後が途絶えることがなかったんです。途中騎兵隊の援護があってなんとか敵を退けていたけど、最後の最後にホブゴブリンの部隊が私達の砦を攻めてきました。扉を壊されていた砦はもう砦としての意味をなしていなかったし・・、私はこのとき覚悟を決めました。 私達はファイターのオーギャンを中心に編成を組んでなんとか戦ったんですけど、かなりの窮地に追いやられました。ばーすとすとりーむ?なんかオーギャンが叫んでいたけど、彼の振るハルバードは多くのゴブリンをなぎ倒していったんです。今考えると、彼がいなければ私達は1割の勝機もなかったと思います。
その要のオーギャンが倒れたり、フェルネスにおいしいところもっていかれたりしながら、その場は結局何とか切り抜けられました。正直、戦闘が終わったとき、私は生きた心地がしなかったです。その後の記憶がないくらいですから。
だけど、そんな経験をいっぱい積まなくちゃ学園に戻れないから、恐れてなんかいられないですよね。私の旅は始まったばかり・・。これからどんな冒険が待ち構えているのかワクワクしながら今回の報告を終わります。 ネル

外伝1-2「死の奪還」終了から二日後
学園長へ
今私は宿屋のベッドの上にいます。
ドワーフの洞窟に探索にいったんですけど、どうも最後の辺りから記憶がないんです。アイテムとかお金は無事なんですけども。ドワーフの洞窟でいっぱい宝箱開けて、モンスターと戦って。あ、私一度も二度も死に掛けたんですよ!今回の冒険はついてなかったです。てか、もう前に出るのは勘弁してくださいです。ちなみに前話した仲間のオーギャンとフェルネスは、相変わらずでした。オーギャンはめたるしるばー?だとか、おーばーどらいぶ?だとか変な言葉を叫びまくって大きな斧を振り回してましたし、フェルネスにいたっては今回は扉開け閉めしてただけでした。あの奇妙な行動は一体・・バードの儀式か何かなのでしょうか?んにしても、この二人には私がついていないとダメみたいです。
とにかく、最後の辺りはたしか、シェリックとかいう魔道士と戦ってたんだけど・・。師匠がどうとか、雇い主がどうとか、もう私はよくわからなくなってきました。学園長はこの魔道士知ってます?あ、いやそろそろボケて・・ごふんごふん。とにかく、私はまだ生きてます。
あ、そうそう、洞窟にいた大きなねずみに噛まれて、薬草で死にかけたあげく、ライカンスロピーって病気にかかっちゃったみたいなんですけど、知ってますか?前歯出てきますかね?大嫌いなねずみにだけはなりたくないんですけど・・、なにかよい方法があったら教えてください。 なにやらきな臭い冒険がまっていそうな予感・・です。
それではまた。チュー。

ライカンスロピーの件、保留中。