2004 / 10 / 05 広島・女子高生刺殺事件


広島・女子高生刺殺事件

2004年10月5日15時頃、学校から戻って自宅の離れ2階で仮眠をとっていた
高校2年の北口聡美さん(17歳)が、侵入してきた男に刃物で左胸ほか
10ヵ所近くを刺され出血多量で死亡した。
悲鳴を聞いて祖母が母屋から駆けつけたが、男は祖母にも襲いかかり、
背中や腹を10ヵ所ほど刺してその後逃走。
祖母と一緒に母屋にいた妹は、「助けて、助けて」と言って自宅から約30メートルの
園芸店に裸足で駆け込み、「若い知らない人にお姉ちゃんが刺された」と助けを求めた。
離れの玄関には大量の血痕が残され、階段付近には男が2階に上がったと見られる
足跡があったことから、逃げる聡美さんを玄関付近まで追いかけて刺したと見られている。
聡美さんは顔に殴られた跡もなく、服も破れていなかった。
部屋には争ったり物色されたりした形跡はなく、聡美さんの財布も残されていた。
現場検証の結果、血の付いた掌紋が現場に残され、犯人特定の有力な手掛かりとみられる。

■動 機
捜査本部を悩ませているのは、白昼の民家に刃物を持って侵入し、聡美さんを十カ所近く刺して
殺害した犯人の動機。捜査本部は、執拗(しつよう)な犯行から聡美さんに強い感情を持った
顔見知りの犯行の疑いが強いとみて家族や同級生、教諭、近所の住民たち約四百人から事情を聴いた。
しかし、聡美さんを含めて北口さん一家にトラブルはなく、容疑者をうかがわせる情報はなかったという。

■犯人像
捜査本部が期待するのは、犯人とみられる若い男を目撃した妹(12)の証言で作成した似顔絵。
未成年の犯行の可能性もある中、捜査本部は発生から3日目で公開に踏み切り、
今月3日までに307件の情報が寄せられた。
真偽の確認が困難な情報も含まれるものの、捜査本部は情報を基に聞き込みを続けている。
「似顔絵は犯人の特徴をよくとらえているはず。ささいな情報でも寄せてほしい」と捜査本部。
すでに聴取を済ませた学校関係者や親族、住民たちからも繰り返し事情を聴き、
似ている人物が周辺にいないかどうかを調べていく方針だ。

■足取り
現場は国道沿いで人目につきやすいにもかかわらず、逃走経路について有力な証言が得られていない。
「パトカーのサイレンの後、車が急転回する音を聞いた」「事件の日に見知らぬバイクが止まっていた」
などとの情報はあるが、逃げる男を見た人がいないために特定には至っておらず、
捜査本部は現場周辺の聞き込みを続けている。

廿日市市上平良の民家に若い男が侵入し、県立廿日市高校2年の北口聡美さん(17)
らが殺傷された事件。
県警廿日市署捜査本部は、これまで捜査員延べ7200人を投入し、聡美さんの交友関係
を中心に捜査しているが、容疑者に直結する情報はつかめていない。
同捜査本部が公開した容疑者の似顔絵には、これまでに約620件の情報が寄せられた。
聡美さんの携帯電話やパソコンなどの残された情報からも捜査をしているが、容疑者
につながる有力情報はないという。同捜査本部は1日から、聞き込みの地域を広げる
などして手がかりを求めている。

事件は、昨年10月5日に発生。調べでは、聡美さんは同日午後2時ごろ、期末テストを
終えて帰宅し、夕方にアルバイトへ向かうため、母屋にいた祖母と妹に
「(午後)4時ごろまで寝る」と言って隣接する離れ2階の自室に向かった。
午後3時ごろ、聡美さんの悲鳴を聞いて祖母らが駆けつけると、首や胸など約10カ所を
刃物で刺されて離れ1階の階段付近で倒れていたという。犯人と鉢合わせした祖母も
背中などを刺されて大けがを負ったが、現在は退院して順調に回復している。
事件がなければ、聡美さんは今ごろ、高3を迎える夏休みを過ごしていたはずだった。
今春着任した同校の古川正徳校長は、「生徒も教員も、ずっと容疑者検挙への願いは
変わらない」と強調した。
県警幹部は「捜査員の士気も高い。県警の威信をかけて必ず犯人を検挙する」と誓い
市民に改めて情報提供を呼びかけている。(毎日新聞)
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