スレssまとめ5


◆gDX.w4gSCI氏のss

弟「……テストやまはずした……夏休み補習かも……」
妹「( ´,_ゝ`)プッ」
弟「笑ったな!?……そっちは?」
妹「あはは、クラスで五本指に入るあたしになにを聞いてるのかな?」
弟「くっ……」
妹「大体さ、ちゃんと勉強したの?」
弟「やったけど、間に合わなかった。…………姉さんに教わってた時は間に合ったのに」
妹「そういえば……そうだったよねぇ」
弟「…………」
妹「…………」
弟「……姉さんの教え方が、うまかったんだと思う」
妹「そうだねー。……今はあんなんだけど、教師になるのが夢だって聞いたし」
弟「ぼくの成績のためにも、姉さんのためにも……このままじゃいけないと思うんだ」
妹「でも、どうするの? みんなでアレだけ話し合っても駄目だったのに」
弟「…………うーん。どうしよう……。学校辞めたこと聞くと、俯いて完全にだんまりだからなぁ」
妹「え!? あたしのときは……」
弟「なんか違ったの」
妹「……バーサーカー」
弟「え? なに?」
妹「だからぁ、暴れて部屋から追い払われた、って言ってるの」
弟「…………」
妹「あたしよりも信用されてるじゃない」
弟「そうなのかな。千里だってあんなに仲良かったじゃないか」
妹「前はね。今は……正直に言うと、見ててイライラしちゃうんだ。
  ……ほら、あたしこういう性格だからさ、ウジウジしてるの見てると、
  どうしてもね。その点、兄さんは優しいじゃん。
  …………彼女いないけど( ´,_ゝ`)プッ」
弟「やかましい」
妹「ほら、あたしだと湿っぽい話は出来ないのよ。こんな風に茶化しちゃう。
  ……だから、姉さんのこと何とかできるのは兄さんだけじゃないかな」
弟「…………」
妹「ほら、頑張って、兄さん。あたしも湿っぽいの以外は協力するからさっ。
  あんな湿っぽい雰囲気の家は嫌だしね」
弟「これから夏休みだし……頑張ってみるかな」
妹「そうそう、 ね え さ ん のためにね」
弟「ばっ、ぼくはシスコンじゃない、シスコンじゃないぞっ!」
妹「( ´_ゝ`)b」



「……姉さん、いる?」
「…………」
「姉さーん?」
「……、……」
「寝てるの?」
「―――っ、……」
「……寝てるの、かぁ」
「…………ぁ、に?」
「……姉さん? 起きてる?」
「なぁにっ?」
「あ、……え、えーと、また……勉強教えて欲しいんだけど……」
「…………」
「…………駄目、かな?」
「いいよ……入って」


「おじゃましまーす……」
「そこ、座って……」
「うん」
「……」
「…………あ、あのさ、期末試験終わったんだけどさ、
 結構やばい成績っぽいんだからさ、前に姉さんに教わってたときはさ、
 短時間ですっごく理解できたっていうかさ、
 やっぱり姉さんに教わってないと勉強できないと思うんだ、だから―――」
「わたし……もう学校通ってないけど……それでもいいの?」
「え、あっ、しまっ……べべ別にそんなことは問題じゃなくてさ、
 えーとだから、ぼくは姉さんに教えて欲しいというか……」
「ふふっ……」
「あっ……わ、笑った……ね」
「え……だって。しゅーが必死で面白いんだもの」
「……やっぱり、姉さんは、姉さんなんだよね」
「……え?」
「なんでもない。で、姉さんに教えてもらってたときよりも
 明らかに成績の落ちた不憫な弟を助けると思って、
 勉強を教えて欲しいんだけど……だめ、かな?」
「そ、それは……わたしは、構わないけど……し、しゅーはどうなの?」
「え? ぼく? だから、ここに来てるんだから、ぼくは姉さんに教わりたいの」
「あっ、そういうことじゃなくて……しゅーだって彼女くらいいるんでしょ?
 だったらそっちで勉強した方が……」
「……グサッ OTL」
「え?」
「すいません彼女いなくてすいませんフヒヒh」
「あっ、ごめん……ほ、ほら、しゅーはかっこいいから、さ……
 彼女、いるとばっかり……」
「…………」
「ご、ごめん……わたしに構ってないで、ほら……
 しゅーなら、彼女くらいすぐできるよ……」
「……」
「ほんと、ごめん……。ほ、ほら……わたしでよければ、
 勉強教えてあげるから……ね……」
「うん、じゃあ、そういうことでお願いします」
「……え?」
「たしか、姉さんは化学は得意だったよね」
「え、あ。……う。……うん……あれ?」
「ぼくさ、化学がどうも好きになれなくて……」


「兄さん? 兄さん?……おかしいな、部屋にいない……
 彼女いないのに、こんな時間まで外にいるわけないし……お風呂?」
「いない……どこ行ったんだろ。
 オレンジ○ンジのアルバムなくしちゃったから謝ろうと思ったのに」
「……あ! 今日の帰り、あんなこと言ってたっけ。……まさか、姉さんの部屋?」
「忍び足で……、と」
「あ、声が聞こえる。やっぱり姉さんの部屋だ。何やってんだろ?」


「……え? も、もっかいお願い」
「だから、この化合物はオーエイチがくっついてる炭素に、水素が一個もくっついてないでしょ。
 ……それを三級アルコールと定義してて……ここまではいい?」
「……うん、そこまでは……オーケー……さんきゅう、ね」
「だから……ここから水が取れて、水って言うのはエイチツーオーだから、
 オーエイチだけじゃエイチが一個足りないから……
 近くの炭素から、足りないエイチを取ってくるの」
「……う。……うん?……」
「それで、どこから取ってくるかっていうとね。
 ……ザイツェフ則っていうのがあって……え、と……」


「……なんだ。普通に勉強教わってるだけじゃん……」
「にしし、でもやっぱりシスコンですなぁ」
「お邪魔しちゃ悪いから、メモだけ書いて置いとこうっと」
「ああ、なんて兄姉(きょうだい)想いの妹なんだろう、あたし」
「こんな妹なら、アルバム一枚ごとき失くしても許すよね、普通」
「よし、最後に『兄姉想いの妹より』……と。
 よし、今日のラストミッションは終了っ、と。寝よ寝よ」


「……終わったー」
「お疲れ様……がんばったね、しゅー」
「ありがと、姉さん。……また……お願いできる、かな?」
「え、……あ……また?……えと、ほら、わたしみたいな引きこもりよりもさ、
 友達とかと一緒にした方が……」
「姉さん」
「な、なに?」
「ぼくは、姉さんに、教えて欲しいん……だ……///」
「あ……」
「……」
「……うん、しゅーがそういうなら。……わたしでいいなら、また教えてあげる。
 ……弟の成績が悪くなったら、やっぱり姉が助けてあげないと……いけないね」
「うん、よろしく! じゃあ、ぼくは部屋に戻るよ。今日はありがとう……お休み、姉さん」
「お休み」


「ふう……恥ずかしかった……」
「千里にシスコンって言われるのも無理ないな……」
「さて、と……寝るかな……ん? なんだこれ」

「兄さんに借りてたオレン○レンジのアルバム、
 学校で先生に見つかっちゃって取られちゃった。
 ごめん。ほんとごめんなさい。Oj乙←土下座
 お詫びに、今日の邪魔はしないでおいたよ。
 頑張って。兄さんなら出来るよ。
 姉さんのこと、よろしくね。


 でも結婚は出来ないからね?ニヤニヤ
                        兄姉想いの妹より」

「あ……あいつ……」
「まぁ……でも、姉さん綺麗だし……家族として大好きだ……」
「…………」
「……なに言ってるんだろ、早く寝よ」

「ふう……疲れた……」
「久しぶりにしゅーと勉強したんで緊張しちゃった……」
「姉が助けてあげないと、いけないね……か……」
「でも……」
「……そんな簡単には……出来ないよ……グス」
「思い出しちゃった……寝よ……」


◆gDX.w4gSCI氏のss 2

「姉さん、ご飯……」
「……いらない……」
「え?」
「…………」
「……姉さん……ご飯、ドアのところに置いとくね」
「……ぅぅ……」


「兄さん、姉さんなんだって?」
「ご飯……いらないってさ」
「え? なんでよ? 昨日は勉強教えるくらい元気だったんでしょ?」
「わからないよ。……なんでだと思う?」
「うーん……可能性としては……」
「なんでもいいから、あげてみて」
「ひとつめ。兄さんが無意識のうちにセクハラしてた」
「なんだいそれ。ん? なんだいそれ」
「いたいいたいぃぃ」
「ぼくは、真面目に、聞いてるんだ」
「う〜。可能性をあげただけなのに」
「……そもそもなんで姉さんにセクハラなんかするんだ、ぼくが」
「姉さん綺麗だし。長い黒髪、ちょい身長低いけど、それを補って余りあるプロポーション。
 アレに惚れるのは、健康な男子としては当たり前じゃないの?
 つまり兄さんはシスコ」
「( ゚Д゚)<シャラップ」
「はーいはい、ふざけすぎましたー、ごめんなさーい。んで、ふたつめ、は……」
「二個目は?」
「……うーん……」
「……」
「……単純に考えたら、さ。……引きこもる原因を思い出したから、じゃないの? 思い出し鬱ってやつ?」
「原因ってなんだろう」
「知らないよ。それを聞き出すのが兄さんの役割さっ( ´_ゝ`)b」
「エェェェ(´Д`)ェェェエ 昨日の今日であの態度だよ……? 姉さんに直接聞くのは無理だよ。無責任なこと言うなって」
「頑張れー。ここをクリアで美里トゥルーエンドいけるぞー」
「   頭のよい修司はここでグッドアイデアを思いつく
   ここで誰かが現れて全てを教えてくれる
ピッ→妹は非情である。つまりツンデレ」
「? なに言ってんの?」
「いもうとよ ぼくには あねより きみのほうが……」 
「?……!!
 おお しゅうじよ あきらめてしまうとは なさけない」
「く、そうきたか」
「ま、当人以外から聞き出しても、本当かどうか分からないしね。
 昨日の姉さんの言葉を考えて、なんかヒントがないか探してみたら?」
「そこまで詳しくは覚えてないよ……」
「ツカエネ( ゚д゚)、ペッ」
「でも、なんとか思い出してみる。姉さんのために」
「…………。……頑張れ、兄さん」


「ご飯、食べてない……おにぎりにして持っていこう」
「姉さん?……起きてる?」
「返事がない。ただn(ry」
「じゃなくて。……姉さん、入るよ?」
「寝てる……ご飯、置いとくからね」
「…………」
「――っ。……っ」
「姉さん、泣いてる、の……?」
「姉さん、ぼく達、姉弟なんだよ……。
 言いづらいこともあると思うけど、姉弟だから相談できることもあると思うんだ……。
 ぼくが頼りないなら……頼れるように頑張るから。
 姉さんが泣いてたら、ぼくも千里も……みんな悲しいよ。
 姉さんが笑ってくれるなら、ぼく達はいくらでも頑張れるんだよ。
 だから、姉さん……」
「……うまく、言えないや……というか」
「…………寝てるときに言っても仕方ない、か」
「おやすみ、姉さん……」


「…………ぅっ、…………ごめ…ぇ…………」
「―――? 寝言?」
「……、っ……」
「お休み……」



「姉さん、起きてる?」
「……あ。ちょ、ちょっと待って……」
「入るよー。朝ご飯持っ、て、って――っ、!?」
「――ぁ。――///」
「……」
「///」
「兄さーん?」
「……」
「///」
「兄さん、何やってんのー? 目玉焼き冷えちゃうよー?」
「……」
「///」
「もー、遅刻するつもり?……あれ。兄さん、なに固まってるの?」
「ぁ――」
「///」
「……あ。あ〜あ〜。
 ほらほら、お盆貸しなさい。
 ……兄さん、いつまで美女の着替えを覗いてるつもり?」
「―――っ、あ、あああごごごめごめ、ごめん、そんなつもりは―――」
「はいはーい、さっさと一階下りてご飯食べて。遅刻するよ?
 ふぅ、あのシスコントウヘンボクは……まったく。
 ――姉さんも、いつまでサービスしてんの?」
「―――ぁ、っ、ごめん……」
「……。――、ふぅ……」
「もう、大丈夫だから……ちぃも、下に行かないの? 学校、遅刻するよ?」
「――。……」
「ちぃ? どうし――」
「――美里姉さん。話が、あるんだけど」
「……え?」


「あー。ビックリした……」
「ていうか、姉さんが着替えてるなんて///」
「待て、待て待て……! 姉さんだぞ、姉弟なんだぞ……心頭滅却心頭滅却」
「ふぅ、無理だ……忘れられない」
「とりあえず、別のこと考えよう」
「…………」
「……これも無理だ……」
「……それにしても千里、遅いな……」
「自分で遅刻するぞ、って言っておいて……」
「まったく、姉さんの部屋でなにしてるんだろう」
「――姉さんの部屋?……まさか、……」

「前はね。今は……正直に言うと、見ててイライラしちゃうんだ。
 ……ほら、あたしこういう性格だからさ、ウジウジしてるの見てると、どうしてもね。」

「なんか嫌な予感がする……様子見てみよう」
「なんもなければいいけど……こういう予感はよく当たるんだよね……ぼく」


「…ぇ…! なんで……謝るのよ!」
「…………」
「え、ホントに口ゲンカしてるの!?
 千里、何やってるんだよ!」
「――っ、兄さんっ……!
 ……、……ぁっ!
 がっ、学校行ってきますッ!」
「あちょっ、千里、待てって!」
「うるさいっ!――――きゃぁっ!?」
「!?――千里!? 大丈夫かっ?」
「…………」
「……ちぃ、どうしたの?」
「姉さん、千里が階段転がり落ちたっ! 救急車呼んでっ!」
「え!? う、うん……! 携帯携帯」
「千里、千里……! 大丈夫か、しっかりしろ……!」

「――しゅー、動かしちゃダメッ!!!」

「!? ね、姉さん……?」
「呼びかけるだけ! 動かしちゃダメ! 絶対!――あ、もしもし、119番ですか……」
「あ……。う、うん、分かった……。千里、聞こえるか? 返事してくれっ」


「……ぅぅぅ……う〜」
「千里っ? 気がついたっ?」
「……ちぃ」
「……あぅ〜?……に、兄さん?……姉さんも?
 …………なんであたし、ここで寝てんの?」
「頭を打ってるかもしれないから、動いちゃダメよ。ちぃは、階段から落ちたの。……覚えてる?」
「うん、動いちゃ駄目だ。一応救急車も呼んだよ」
「え、そんな大げさな! 大丈――」
「動いちゃダメッ!」
「動くなって!」
「……っ!……はいぃ、大人しくしてます……」
「それでよろしい。……姉さん、千里の着替え持ってきてくれない?
 検査で一日くらいかかるかもしれないしさ」
「うん。分かった」
「……あ」
「なぁに? 他に持ってきて欲しいもの、あるの?」
「あの、さ……姉さん、着替えはいいから……傍に、いて……くれない、かな?///」
「…………ふふっ」
「わ、笑わないでよ……っ!///」 
「うん。じゃ、恥ずかしいついでに……手、握っててあげる。
 ほらほら、しゅーもしゅーも。
 ……これで、安心した?
「///」
「……なんか、千里が小学生の頃、思い出すね」
「そうね、風邪引いたときだっけ? すごい大泣きして、
 『怖いー!』とか『寂しいー!』とか
 『にぃとねぇが手握っててくれないと寝られないのっ!!!』って。
 ちょっとトイレに行くだけでも目を覚まして泣くから、大変だったね」
「//////
 ……あたし、そんなこと……言ってた?」
「言ってたよ。恥ずかしいことはしっかり忘れてるんだな」
「それで、次の日にはしゅーが風邪引いたよね。
 あれはどう見てもちぃの風邪がうつったんだよ。なのにしゅーったら、
 『ちぃより先に引いてたんだ』って言い張ってたよね」
「そ、それは……///」
「//////
 ……ごめん。……んで、二人とも、ありがと」
「そういう姉さんこそ、ぼく達二人に付きっ切りだったよね……」
「……そうだね……」
「……」
「……」
「……やっぱり、姉弟妹(きょうだい)で……
 一番年長のわたしが守ってあげなきゃ、って思ってたから、ね」
「姉さん……」
「……」
「あはは、やっぱり……
 引きこもってるような姉じゃ、守ってあげるって言われても、頼りないよね?」
「……」
「そ……そんなことないよ」
「――兄さん」
「……でも。正直に言えば、姉さんには笑ってて欲しい……
 部屋でいつも暗い顔してる姉さんは、見たくないと思うんだ……
 だって……そうだろ?」
「うん。あたしも、そう思う……」
「……そっか――あ、救急車、来たね」
「あ、ぼく保険証取ってくるよ。さすがにそれ無しは」
「うん、お願い」
「……ぁ」
「大丈夫。これからは、姉さんも守ってあげるから」


◆gDX.w4gSCI氏のss 3

「まさか、鎖骨を骨折してるとはねぇ……」
「///」
「全治、なんと3週間だってさ。でも、きれいに折れてたって。
 だから2週くらいで退院できるってよ。」
「まぁ、わたしは当面することないしね……
 ――あ。
 泊まりこんで手を握っててあげようか? くすくす」
「///」
「救急車が来るまで痛くなかったっていうんだから驚きだよね。
 ……でも、姉さんのことも考えると、それでよかったよ」
「そうね。名誉の負傷ってことかしら」
「……もう、勘弁してぇ……」
「美里中佐! 千里一等兵がこんなことを言っていますが」
「くすくす。
 よろしい、勘弁するとしますか。
 ちぃ一等兵はこの度の働きにより特別に大尉へ昇格とする」
「……あれ? ぼく確か、中尉じゃなかったっけ?」
「そうよ。
 だからこれから夏休みだし、中佐と大尉の手となり足となり働くこと。
 具体的には家の雑用よろしく☆」
「…………あー。
 拒否権って――」
「命令違反の罰はなんだっけ? 姉さん」
「えーと。……忘れちゃった。ま、いっか。
 じゃあ罰も家の雑用で」
「あはは、それどうしようもなーい」
「……OTL
 そうだ……この感じ、懐かしいけど思い出したくなかった……」


「ところで……千里のたすきみてて思ったんだけど……」
「ぶーぶー。たすき言うなー」
「そうだよしゅー、ちぃだって好きでたすきしてるわけじゃないんだよ。
 鎖骨折ったらこのたすきしなきゃいけないんだ、ってお医者さん言ってたじゃない」
「…………」
「姉さん……」
「……ん? どうかした?」
「……なんでもない……」
「……お、思ったんだけどっ!
 夏祭り、三人で一緒に行かない?」
「夏祭りかぁ。いいわねー。わたしは行きたいな」
「あ、あたしはっ……///
 い、一緒に行っても……いい、かな」
「…………ぷっ」
「……くすくす」
「な、なによ、二人して笑って!」
「中佐殿、大尉殿は、くっ……
 恥ずかしがって、いるようですよ」
「仕方ないわね……わかりました。
 ちぃ大尉は夏祭りに参加すること。
 ただし、特例として、彼氏との約束がある場合は例外とする!」
「――え?
 千里、彼氏持ちなの? 初耳なんだけど」
「シ、シスコンの兄さんと一緒にしないでよね!
 ……でも……」
「でも、なに? というかシスコン言うな」
「……ごめんね、ちぃ」
「え? え?」
「姉さん、なんで……分かったの?」
「そりゃ分かります。まぁわたしも似たようなことあったしね。
 わたしの場合、それの彼氏バージョン」
「あ……そう、なんだ……」
「ちょ、ねぇ、全然話についていけないんですけど」
「男の子には分からない話だからよ。ねー、ちぃ?」
「うんうん、そうそう。だから兄さんは彼女も出来ないのよ」
「……OTL
 ……結局、千里は来るのか来ないのか、どっちなんだよぅ」
「うん、兄さんと姉さんを二人で行かせるとどうなるか分からないから、
 あたしも行くことにするよ」
「なんだそれ……何でぼくが姉さんと二人だとどうなるか分からないんだ……」
「なんだよー姉さんの生着替え見て釘付けだったくせにー
 『―――っ、あ、あああごごごめごめ、ごめん、そんなつもりは―――』
 とか言っちゃってさー。
 うりうり、どうだったんだよー正直に言えよー身体は正直だったんだろー?」
「……///
 というかそれ使い方違うよ……」
「そういえばそうだったわね。
 わたし、しゅーに覗かれたんだっけ」
「あぅあぅ///」
「どうしますか中佐ー。この不埒な中尉の行い。本来なら極刑ものですよ?」
「そうね……乙女の柔肌、ただ見された訳だし。
 よぉし、じゃあ夏祭りは全部しゅーのおごりってことで許してあげよう」
「うぇっ!?」
「あ、いいねーそれ。なに食べようかなー。あんず飴、焼きソバ、たこ焼きは基本だよね」
「ヨーヨーすくいに金魚すくい、綿飴とかもね」
「……屋台の選び方が見事に二人の性格を物語ってます」
「兄さん、なんか言った!?」
「いやいや、決して
 2週間近く入院→運動不足→夏祭りで食い放題→高見盛キタコレ!!
 なんて言っていませんよ?」
「ううう……姉さん、兄さんがいじめるー」
「大丈夫、ちぃが遠慮してもわたしは遠慮しないわよ。だってわたし太らないもの」
「……」
「……」
「兄さん、姉さんがいじめるよぅ……」
「千里、ヒエラルキーの底辺に訴えてどうするつもりだよ……」


姉がヒキから回復したので終了です。
ありがとうございました。