新勇者特急マイトガイン「あれが噂のネオ・マイトガイン」


一発ネタ or 設定のみ

[新勇者特急マイトガイン]


かつて、東京湾と呼ばれた海上に建設されたヌーベル・トキオ・シティは、
自由と平和に満ち溢れた未来都市であった。
だがその陰で巨大な悪が蠢き始め、人々の幸せはもろくも崩れ去ろうとしていた。
そんな時、颯爽と正義のヒーローが現れた。その名は旋風寺舞人。
彼は「勇者特急マイトガイン」と呼ばれるロボットたちと共に、
悪人たちの野望を次々と打ち砕いていく。

そうして旋風寺舞人は、巨大な悪を倒し、街の平和を取り戻したのであった。

しかし、その平和も長くは続かなかった。
あれから4年、またしても悪人達が次々と事件を起こし、街を恐怖へと陥れたのである。
それを危機と感じた旋風寺舞人は、「新勇者特急隊」として再び立ち上がったのであった。

『あれが噂のネオ・マイトガイン』

「ガイン、新しいボディの調子はどうだい」
空を飛ぶジェット機のコックピットで誰かに向って話しかける影。
そう。嵐を呼ぶナイスガイ、旋風寺舞人。
新型のマイトウィング-400系型に代わりE3系型-に乗ってただいま現場へ急行中。
その下の線路では1台の列車が超スピードで爆走中。
「あぁばっちりだ。まだまだいけるぞ、舞人」
新型のボディ-300系型に代わりN700系型-のガインだ。
よりスピーディなデザインになったガイン。見た目通り前のボディより走りやすそうだ。
「よし!急いで行くぞ、ガイン!」
「了解!」
2台の列車はさらにスピードを上げてそのまま走り(飛び)去って行った。


「はははっ!これで私も金持ちだがね!!」
街の銀行、こがね銀行がロボットに襲われている。
金庫から大量の金を奪い、さっと出てくる。
その後ろにまた別の作業用ロボが停止する。
「おい!さっさと逃げるぞ!!」
その声に反応し、ロボットを旋回させる。
そのとき、空にピキーンとひと光。
「なんだありゃ!」
叫ぶ街の人々の目線の先。そこにはジェット機いや、列車といおうか。
1台の列車が高速でこちらにむかっている。
「ガイン!足止めだ!」
さらに、地平線の彼方から1台の列車が爆走してくる。
「了解!チェーンジ!!」
その列車はロボットに変形し、空中を飛ぶようにして犯人のロボの前に立ちはだかった。
そして、すぐさま、犯人のロボットを指差して言った。
「悪党ども。ここでスクラップになりたくなかったら盗んだものを全部返して帰るんだ」
それを見た街の人々が「あれが新型……」や「すっげぇ……」などと口にしているのが聞こえた。
「ふん、なんだそのロボットは。なめるなよ!」
犯人たちは襲いかかったが、ガインはそれをひょいっとかわしていく。
そして、背中からライフルを取り出し狙い打った。
「ガインライフル!!」
ガインショットの上を行く、さらに高出力なビームライフルだ。
見事、足と肩に命中。これで相手は動けない。
「よし。舞人、あとは任せた」
「オッケェ」
見るとコックピットからはい出してきた犯人たちは走って逃走しようとしていた。
だがあわてる様子もなく舞人はボタンを押す。
「御苦労さまでした」
バシュっと空気が抜けるような音とともに巨大な手錠が飛んでいく。
それは見事に犯人たちを捕えた。
「これにて一件落着。ガイン、帰還しよう」
「あぁ、またあとで会おう」
そうして、銀行強盗事件は一瞬のうちに解決してしまった。

そして、その夜。
「舞人さん、事件です。街の中心地でロボットが暴れています」
そう舞人に告げてきたのは彼の秘書・松原いずみ、ただいま25歳独身。
「了解。せっかくのディナーが……ごめん、サリー」
「ううん。いいのよ、舞人さん。仕方ないことだもの」
見つめあう、2人。そして
「よし、行ってくる」
バッと席を立ち走り出す舞人。それを見送る吉永サリー。
「気をつけて……舞人さん……」
その影はどこか寂しげだった。


「舞人、事件か」
マイトウィングコックピットの上部のモニターにガインが映っている。
「あぁ、街でロボットが暴れているらしい!急いで発車だ!」
「了解!」
そう言うとガインはライトを点灯し急速に発進していった。
そして舞人はハッチがオープンすると同時に操縦レバーを前へ回す。
一瞬で超スピードに達し一気に空へ飛び上がる。

「ハッハッハッ!この『カニスルプス8181』で街中ぶっ壊してやるぜ!!」
街では巨大なロボットが破壊の限りを尽くしている。
次々と破壊されていくビル。そして逃げ惑う人々。
そこへ数発のミサイルが飛来する。
「誰だ!俺の邪魔をする奴は!!」
マイトウィングだ。さらに数発、ミサイルを撃ち込む。
超高速で飛んでいくミサイル。だが腕をひと振りするだけでミサイルは弾けてしまった。
「邪魔をする奴は許さん!」
そこへ汽笛が鳴り響く。ガインだ。
「チェンジ!」
そしてガインは巨大ロボットの目の前に降り立つ。
「なんて巨大なロボットだ……」
突然、巨大ロボットの蹴りが飛んでくる。
「たぁっ!」
間一髪、ガインは必死でよけた。
「ふっ、今のを避けられるとは思わなかったぜ」
コックピットの中でニヤリと笑う青年。カムイガング。
あのウォルフガングの息子である。
「くっ、ガインライフル!!」
豪快な爆発音はしたものの傷はほとんどつかない。
「なんて硬い装甲だ、ガインライフルが効かない」
ピピッ-
「ガイン!右だ!!」
突然の舞人の声にふり返るガイン。だが遅かった。
「ぐぁっ!」
ガインはロボの手に捕まってしまう。このまま握り潰す気だろう。
「ふふふ……こんなちゃちなロボット捻り潰してくれる!!」
どんどん腕に力を入れるカニスルプス8181。
その様子を上から見下ろす舞人。
「ガイン!くそっ……よし!」
そして舞人は腕につけたダイヤグラマーのボタンを押した。
「ネオ・ロコモライザー!!!」
するとダイヤグラマーのモニターにMGロゴが映し出され光り始める。


マイトステーション。
そこにはとてつもなく巨大なSLのメカ-ロコモライザーの後継機。
ネオ・ロコモライザーが停車していた。
ボディは基本的には同じだが各部のディテールが微妙に違う。
青を基調とするカラーリングは一緒だが全体的に攻撃的になっており各所にとがった部分が見られる。
正面のMGロゴも黄色一色から中のMGマークが赤く光っている。
現在、舞人の司令を受け、発車準備中だ。そして汽笛を鳴らし、起動する。
発車口の信号が赤く点灯している。信号が青になる。
するとネオ・ロコモライザーは蒸気を出し動輪を回し始める。
どんどん速くなり、そして汽笛とともに現場に向けて発進した。


「ガイン!あと1分!もってくれ!!」
そう言いつつカニスルプス8181に向かってミサイルを発射する。
腕に命中!その反動でガインが飛ばされるがなんとか着地する!
「しまった!!」
カムイは再びガインをつかもうとする。
しかし、遅い。
汽笛と動輪の回る音が聞こえてくる。
「ロコモライザー!」
ガインが振り返る。
「ノンノン、ガイン。あれはロコモライザーじゃない。生まれ変わりさらに強化されたネオ・ロコモライザーさ!!」
そう言って舞人はダイヤグラマーのボタンを押しながら叫んだ。

「レーッツ!マイトガイン!!!」

ダイヤグラマーが発行し、ネオ・ロコモライザーが飛びあがる。
その横へ、ガインとマイトウィングが並ぶように飛行する。
ネオ・ロコモライザーの後部が縦に割れ、脚を形成する。
そしてその部分が回転し、下半身を形成する。
ガインは一度、列車形態に変形し中ほどで折れる。
マイトウィングも同様にして変形する。
そして、ネオ・ロコモライザーの肩部分に並びガインが左腕、マイトウィングが右腕となり合体する。
舞人がコックピットの中から出てきた操縦レバーを握り前へ回転させる。
「ネオ・マイトガイン!起動!!」
その動作と同時にガイン・マイトウィングの下部から蒸気とともに手が現れ、ネオ・ロコモライザーの前部が胸に降りてくる。
最後に上部から顔がせり出し、目が赤く光る。
こうして、あのマイトガインをも凌ぐ史上最強ロボット「ネオ・マイトガイン」となった。


「それが噂のネオ・マイトガインか……」
カムイがニヤリと笑う。
「そう、その通り!!」
舞人もまた叫ぶ。
そこへすかさずガインが
「銀のつばさにのぞみを乗せて、灯せ平和の青信号!勇者特急マイトガイン!定刻通りにただいま到着!」
伝説のロボット、マイトガインの復活の瞬間である。
「ふふっ、相変わらずだな。よし!一気に決めるぞ!ガイン!」
そう言って舞人は操縦レバーを思いっきり前に回転させる。
「ネオ・動輪剣!!」
「はあぁー!!」
背中から取り出したのは大型な剣「ネオ・動輪剣」。
通常の動輪剣よりも一回り大きくさらに斬れ味も上がったネオ・動輪剣。
それをネオ・マイトガインが構えれば、まさに鬼に金棒である。
「くっ……だがこのカニスルプス8181に勝てるはずがないだろう!!」
そう言いながら突っ込んでくるカムイ。
思いっきり拳を突き出し、ネオ・マイトガインの頭部に向かってパンチを繰り出す。
が、あっさりとよけられてしまう。
「なに!?ならこれでどうだ!!」
腰から刀を取り出し斬りかかりに来るカニスルプス8181。
だが、それもネオ・動輪剣によって弾かれてしまう。
「な……そんな馬鹿な……」
動きが止まるカニスルプス8181。
「己の欲のために街の人々を恐怖に陥れた悪事、許しはしない!!」
その隙を逃さず動輪剣を頭上で構えるネオ・マイトガイン。
動輪剣の動輪部分が開き回転し始め、刀身が黄金に輝く。
そして、空中に飛び上がり自由落下とともに一気に振り下ろす。
「縦!一文字斬り!!」
「でえぇい!!」
ネオ・動輪剣を振り下ろされたカニスルプス8181は真っ二つになる。
「くっ、覚えてろよ!ネオ・マイトガイン!!」
カムイは脱出するとともにネオ・マイトガインに向かって吐いていった。
地面に刺さるネオ・動輪剣を抜き、背中に収納すると
ネオ・マイトガインの頭部の信号が青く光る。灯る、平和の青信号。


そして、旋風寺家。
「舞人さん!」
家に着くなりサリーに抱きつかれる舞人。
「はははっ、まだまだお熱いなぁ2人とも」
2人が振り返るとそこには、浜田がいた。
「史上最強の新鋭マンガ家、ペンと剣を持つ男、浜田満彦、ただ今20歳。なんてね」
実は浜田は『銀河の用心棒ナイスガイン』で大ヒットを飛ばした新人マンガ家として期待の星なのだ。
「浜田くん、どうしてここに?」
舞人は不思議でしょうがないようだ。
「舞人さん?」
その言動にサリーは戸惑う。
「どうしてって、そりゃ今日は舞人の誕生日じゃないか。それに呼んだのは舞人だろ?」
もちろん。浜田は舞人が呼んだのである。
「あ!そうか!すっかり忘れていたよ」
先の戦闘ですっかり忘れていたようだ。
「もう、舞人さんったら。ふふふっ」
サリーはクスクス笑っている。
「しっかりしてくれよ舞人!はははっ」
舞人の肩を叩く浜田。
「ごめんごめん。じゃあ浜田くんの好きなものを御馳走するよ」
「本当かい!?」
そんな事を言いながらみんな仲良く屋敷の中に入っていった。


〜某所〜
「見ておれ……ネオ・マイトガイン……この新型が完成すればあんなロボット……くくくく……クハハハハハ!!」

〜続かない、というか続けられない〜

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