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理論の普遍性

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クニール/ナセヒ著『ルーマン 社会システム理論』の第�珪呂法屐帖張襦璽泪鵑呂澆困�らの理論的構想に対して普遍性の要求を掲げている……」という記述がある。理論の普遍性要求である。同書でも指摘しているが、理論に対して普遍性を要求するということは、唯一の正当性や絶対的な真理性を要求することとは別のものなのだ。ルーマン著『社会システム理論』の序文は次のように指摘する。

それぞれの理論が、そうした普遍性を要求しているのかどうかは、その理論がその理論自体をみずからの固有の対象として見いだしているかどうかによって容易に識別できる（というのも、その理論がみずからをその対象から排除しようとするのであれば、普遍性を断念せざるをえないであろう）。
Theories that claim universality are easily recognaized by the fact that they appear as their own object. (If they wanted to exclude themselves, they would have to surrender the claim to universality.)

普遍性を要求している理論は、自己準拠的な理論にほかならない。そうした理論は、またつねにみずからの対象において、その理論それ自体について何かを学んでいる。
... theories that make a claim to universality are self-referential. At the same time, they always learn something about themselves from their objects.

自分の理論の対象として自分の理論を排除しない。これは理性批判を繰り広げた当のフランクフルト学派自体が理性を使って理性批判を行ったことへの辛辣な戒めなのだろうか？　とにかく、こうした理論に出会うのはわたしは初めてなので、いまからワクワクしてくるのと同時に、この理論を読み進めることがどんな困難をどのように乗り切っていくのか見守りながら慎重に精読していきたい。具体的には、自分の理論の対象として自分の理論を排除しないという円環的なイメージは、「パラドクス」といわれるものとどう関係していくのかという点に注意を払って読み進めていきたい。　

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