ディスプレイ


Study
ハードウェア関連

種類

ブラウン管

  • いわゆるCRT*1モニター
  • 電子線が電磁界によって偏向され,表示面を走査する

薄型ブラウン管

  • 奥行きの短いブラウン管
  • 液晶テレビに比べて安い
  • 画質面も応答速度などの点で優れている

液晶

  • 液晶の素子を組み込んだ画像表示装置で,いわゆるLCD*2
  • 液晶に電圧を加えて配向を変え,前後の偏向フィルタと共に光の調節を行う
  • 利点
    • 低消費電力
      • 液晶の向きを変えるだけの電流で済むから
    • 薄くて軽い
    • チラツキが少なく目に優しい
  • 欠点
    • 応答時間が長い
      • 液晶の粘度や層の厚み
    • 視野角が狭い
      • 液晶の向きは見る角度によって変わってくるから
    • クッキリだが,滑らかさがない
      • 画素による表示だから
  • TFT*3液晶
    • 薄膜トランジスタ
    • a-Si*4
      • アモルファス(非結晶)シリコン
      • 主に使われている半導体
    • LTPS*5
      • 低温ポリ(多結晶)シリコン
      • 電気を通しやすいので反応が早い
      • 小型化しやすいので輝度を上げやすい
      • 低温なのでa-Siと同じガラスを使えるのでコストが抑えられる
  • STN*6液晶
    • 応答速度はTFTに比べると早いけど、単純マトリックスなので欠点も多い(残像)
      • 画面の書き換えは遅いので動画には向かない
      • 着色してしまうのでその補償部品が必要になる
    • でも製造コストが安いのがウリだったが、2000年あたりからTFTが安くなった
      • 今でもTFTの特性を必要としないものには使われる

プラズマ

  • 放電による発光を利用した平面型表示で,いわゆるPDP*7
  • 表面の溝内にRGB*8の蛍光体を入れ,ガラス板との間に希ガスを入れる
    • 電圧をかけると外線が発生し,蛍光体が光るしくみ
  • 利点
    • 大型化が容易
    • 視野角が広い
    • 応答速度が速い
    • 色純度が良い
    • 消費電力が液晶より低い
      • バックライトではなく,直接光るから
  • 欠点
    • コントラストが低い
    • 高詳細化が困難
    • ディスプレイの発熱
    • 焼き付きが起こりやすい

有機EL

  • 有機物中に注入された電子と正孔の再結合を利用したディスプレイで,いわゆるOLED*9
    • 電子と正孔の再結合によって生じた励起子(エキシトン)によって発光する現象を利用
  • 利点
    • 薄型化が容易
    • プラスチックなどの基板などで折り曲げられる
    • 低消費電力
    • 応答速度が速い
    • 高視野角
    • 高輝度・高解像度
    • 磁気の影響を受けない
  • 欠点
    • 低寿命
      • 輝度と寿命がトレードオフ
    • 現状では低解像度
      • 薄く作って,3層に重ねたりすると高解像度に出来る
    • 現状では高消費電力
      • 発光効率の問題
    • 高コスト
    • 大型化が難しい

画面解像度

VGA

  • 元々,DOS/Vでの表示モード名だったのが転じて画面解像度名に使われるようになった
    • 640×480(4:3)ピクセル表示のこと
  • 派生
    • VGA+
      • 長辺をちょっと長くした
      • NECが開発
      • 690×480
    • ワイドVGA
      • 長辺を長くした
      • 800×480(5:3)
    • ワイドVGA+
      • NECが開発
      • 854×480(16:9)

QVGA*10

  • 縦横それぞれ1/2となり,1/4の画素数になったサイズ
  • 携帯電話など小型端末表示に使われる
  • 派生
    • QVGA+
      • 長辺をもうちょっとだけ長くした
      • NECが開発
      • 345×240
    • ワイドQVGA
      • 長辺を長くした
      • CASIOが開発
      • 400×240(5:3)
    • フルワイドQVGA
      • 長辺をだいぶ長くした
      • ソニー・エリクソンが開発,富士通が採用
      • 432×240

SVGA*11

  • アスペクト比は変えず,サイズを大きくしたもの
    • Windows XPでの最低解像度
    • 800×600(4:3)

XGA*12

  • IBMが開発
    • 1024×768(4:3)表示のこと

SXGA*13

  • 一般的な広さ
    • XGAの縦横どちらも少しずつ大きくした
    • 1280x1024(5:4)

UXGA*14

  • 主にグラフィック作成なんかで使われる
    • 1600×1200(4:3)

*1 Cathode Ray Tube
*2 Liquid Crystal Display
*3 Thin Film Transistor
*4 amorphous silicon
*5 Low-Temperature Poly-Silicon
*6 Super-twisted nematic
*7 Plasma Display Panel
*8 Red,Green,Blue
*9 Organic Light Emitting Diode
*10 Quarter VGA
*11 Super VGA
*12 eXtended Graphics Array
*13 Super XGA
*14 Ultra XGA