CANALAZZO 50号


CANALAZZO 50号

2006/12/21(木)発行

━━━(1面)【国内】ヴェネツィア、東地中海への艦隊展開強化━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

12月20日、元首は

「東方問題を解決するために、
 レヴァンテでのプレゼンスを高める必要性がある」

と語り、海軍司令部に艦隊派遣計画の具体案をまとめるよう 指示したことを明らかにした。

これにより、 ベイルートを中心とした東地中海での経済的争覇戦において、 主導権をにぎることのできない“閉塞的”状況を認めたうえで、 実効性を伴う軍事力によって状況を打開しようという強硬策へ 方向転換した形だ。

これを受けて、 海軍司令部は、派遣計画を早急にまとめ提出する見込みだ。
東地中海とはブラフで実は北海ブレーメンへとの情報も飛び交うなか、 現状では、カンディアを拠点とし、 東地中海で艦隊行動を取る計画になるとの見方が有力だ。

海軍関係筋によれば、 軍内部でも近年再編を進めてきた艦隊の実力を試す良い機会となる との意見がある一方、 政府内部の強硬派が主張する年末の艦隊派遣と早期決着を、

「降誕祭から新年にかけてという時期に、
 短兵急で明確な目的の定義づけもなしに派遣しても、
 海軍全体を危険にさらすことになりかねない」

と、慎重論を展開している参謀もいるという。
東地中海への艦隊派遣を元首が決定という形で押し切れば、 元老院内部からも批判の声が多数あがる可能性も否定できない。
が、すでに元首側近を中心として、 艦隊派遣についての意見聴取との名目で、 多数派工作が進行中とみられている。

いずれにせよ、実現すれば、 現在東地中海の権益を握るフランスとの衝突は避けられえない情勢で、 東地中海の緊張度は一段と深刻なものになってきている。

━━━(2面)【軍事】海軍、アドリア海演習開催 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

海軍司令部は、元首の指示を受けての艦隊派遣にむけて、 作戦会議と模擬演習を行う方向で調整に入った。
開催は12月22日(金)の予定。
正規艦隊だけでなく、志願兵をも交えたものにするとの意向を示しており、 また、平行して兵站確保にむけて多くの市民に協力要請を行いたいとしている。

━━━(3面上段)【社会】リフォームがひそかなブームに ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

この頃、ヴェネツィアでリフォームがブームとなってきている。
もともと狭い土地柄と、厳しい建築・景観規制もあいまって、 内装に凝ることがアッパルタメントを手にした市民の嗜みとなりつつある。
異国情緒あふれる家具を設置する、 模様替えのため日曜大工に張り切るなど 人それぞれだが、 ブームの広がりで木材や大工道具の需要が大きく伸びている。
行商人のカテリーナさんも

「補充が追いつかないほど良く売れる」

とうれしい悲鳴を上げている。

━━━(3面下段)【広告】尋ね人 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

父さん、過去のことは 一緒に酒を飲んで、水に流しましょう。
どうか出てきて下さい。
              テオドール