CANALAZZO 42号


CANALAZZO 42号

2006/10/30(月)発行

━━━(1面)【国際】レパント海戦大勝利、アリ・パシャ討ち取る━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

10月28日、オスマントルコ艦隊と西欧諸国連合艦隊が再び交戦状態に突入。
正面衝突した両軍は一進一退の攻防を繰り広げたが、 西欧諸国連合艦隊が、敵総司令官アリ・パシャの首を取り、大勝利をあげた。

シラクサ港に改めて集った連合艦隊は、 イングランド370隻、ポルトガル280隻、イスパニア230隻、 ヴェネツィア110隻、フランス70隻、ネーデルランド60隻と、 やや第一回より減じたものの、1100隻を越える大艦隊となった。
一方で、地中海各港に分艦隊が集結する傾向が高くなった。

この傾向は総司令部の作戦にも現れており、 今回、オルセオロ参事官の進言により、 ヴェネツィアの斥候部隊の情報を元に、 各海域に戦力をあらかじめ分散して配置し、 トルコ軍を包囲殲滅する作戦が採用された。

一方、トルコ軍は、司令部内部の対立がさらに激化。
また、ハイレディン・バルバロッサが後衛に回るという状況が生じた。
増援部隊を撃破し、トルコ本隊をおびき出した連合艦隊は、 ついにアリ・パシャ艦隊を包囲。
ここで、アリ・パシャ艦隊に付き従っていたウルグ・アリ、シロッコ、 ドラグードなど名だたる海賊達が戦線を離脱し、 アリ・パシャが孤立するという事態が生じた。
勢いに乗る連合艦隊は、敵旗艦を包囲し、 ついにアリ・パシャを討ち取るという大戦果をあげた。

しかしながら、ハイレディン・バルバロッサは、 伝令を飛ばし、司令部の健在をアピール。
指揮権を受け継ぎ、アリ・パシャの弔い合戦を行うことを明言し、 整然とした撤退戦を演出した。
連合艦隊のドン・ファン総司令官は参加した将兵をねぎらいつつ、 オスマントルコの更なる侵攻に備えての艦隊再結集を呼びかけている。

━━━(2面)【国内】市民大集会議長選挙、元職返り咲き ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

10月29日、現職の任期満了に伴うヴェネツィア市民大集会議長選挙は、 候補者選びが難航するなか、 急遽擁立された元職が、対抗馬不在のため信任投票による当選を果たした。

新議長は、早速、金交易船団の結成を呼びかけ、 また、模擬演習の実施を検討する旨の発言を行った。

━━━(3面)【社会】ヴェネツィア、アムステルダムに敗れる ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

10月27日、国際アカデミー連盟は、 第二回アカデミー大会の開催地の投票を行い、 次回開催地にアムステルダムを選出した。
開催は11月3日と5日の予定。
ヴェネツィアは最終選考まで残ったものの惜しくも選から漏れた。

下馬評ではマルセイユの次と本命視されていた、ヴェネツィアの敗因は、 冠候補の不在とみられている。
当初、候補とされていた医師パラケルスス氏は、 このところ徒弟酷使の黒い噂が絶えず、本人が辞退。
対抗馬ミケランジェロ氏も「結局はフィレンツェの人」と 今のところ推薦人が現れず、 一方、画家ジョルジョーネ氏は「画業より財テクに夢中」と批判を浴びている。財界から銀行家シャイロック氏との声もあったが、アカデミー大会の冠にふさわしいのか疑問の声もあがったために、候補者未定のままの混乱状態で本選に突入し、今回はアムステルダムに奪われてしまった格好だ。 アカデミー委員のティツィアーノ氏は、 「こうなったら、今回はシラクサに遠出されていて、 断られてしまったヴィットーリア嬢にお願いして、 次こそは開催地になりたい。
いや、その前に、どうして私では駄目なんだ」と憤っている。