CANALAZZO 2号


CANALAZZO 2号

2006/02/08(水)発行

━━━(1面)【国際】シエラレオネ攻防戦終結━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

2月5日、シエラレオネをめぐる攻防戦は5カ国が争う中、攻撃側、防衛側いずれも決定打のないまま休戦に至った。
(関連記事→2面)

ヴェルデ岬北に集結したイングランド・ヴェネツィア連盟軍(以下、北軍)は、カーボヴェルデを拠点に穀物海岸沿いを南下、シエラレオネ北の沿岸に補給基地を構築し、補給線の不利を補う作戦を採用。シエラレオネ沖に展開するポルトガル・フランス・ネーデルランド3カ国合同軍(以下、南軍)の防御陣突破を図った。

3日間にわたる攻防は、序盤、艦数でまさる南軍が戦いを有利に進めたが、大型艦の戦闘力に勝る北軍が徐々に押し返し、2日目には形勢が逆転した。
しかし、海戦3日目、南軍が中型艦増援艦隊の投入で逆撃に転じた。一進一退の攻防がつづき、最後には、北軍が全艦突撃で強行突破を図るも堅陣は崩れず、攻めあぐねた北軍がついに撤退・休戦を選択するに至った。

一方、北軍補給艦隊は3日間にわたり補給基地を維持。途中、部族の襲撃、南軍脱走兵による略奪、暑さと疲労で倒れる船員などの被害もあったが、「一声かければ、ビールからガルーダ像まで1ドュカートで調達できる」豊富な物資供給で、戦線維持の重要な役目を果たしたことは特筆に価する。

休戦講和条約で、イングランドがシエラレオネにおける市場影響度を若干失ったものの、総体として変動は無く、西アフリカの争奪戦は、また、大商人達の手にゆだねられた。

━━━(2面)【軍事】ヴェネツィア海軍奮戦━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

シエラレオネ攻防戦において、ヴェネツィアは、大型艦約40隻(商船の徴用含む)を主軸とする外洋艦隊を派遣。カーボヴェルデに前線司令部を設置し、イングランド海軍との共同作戦にあたった。

列国中最小戦力であったが、提督を務めて、率いる戦隊を勝利に導くものもおり、北軍の一翼を担う奮戦を示した。しかし、小型艦などでは、必要数が満たず作戦行動にも支障が出た模様だ。今後、海軍は小型艦を操る新人の徴募・育成に方策をめぐらす必要性がありそうだ。

━━━(3面)【国内経済】アルセナーレの大規模改修が終了。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

先週、アルセナーレ(国立造船所)では、大規模改修が終了した記念式典が開かれ、市民が多く詰め掛けた。
この日のお披露目になったのは、今まで精鋭艦隊にのみ実験的に配備されていたガレアス級だ。このガレアス級は、対オスマントルコ戦の切り札としてアルセナーレの総力を結集して開発されたが、超大型であるがゆえに量産が今まで不可能であった。
今回、造船所の改修費用を市民からの寄付で賄い、生産ラインの拡張にあて、ようやく重ガレーと同様の量産体制が整った次第だ。

しかし、量産化にこぎつけたが、その間に、カンディアに技術指導に向かった実験部隊と技師が海賊ウルグ・アリに拿捕された挙句、トルコからムガル帝国に至るアラブ世界一帯に技術が流出。コピー艦が現れ、制式採用されたのはなんとも皮肉な話である。

また、傭兵艦隊を率いるドーリア提督は、
「白兵戦において堅牢なること、海の城塞というにふさわしいが、旋回性能など機動力に欠け、北海の新型砲艦に対してはただの的」
と公然と批判している。当人は故郷のジェノヴァ伝統の大型帆船の方がお好みのようだ。

アルセナーレの監督官は、式典において、批判を真摯に受け止めるとし、今後は、更なる新型艦の開発に全力を上げ、造船国家ヴェネツィア復活に賭ける意気込みを表明した。

製材職人氏のコメント
「どうやら、新型艦が開発できそうなんだが、木材が足りないんだ。ちょっと600ばかり調達してきてもらえないかな。木材の種類は問わないから」