CANALAZZO 12号


CANALAZZO 12号

2006/04/18(火)発行

━━━(1面)【国際】ジブラルタル海戦、激闘のうちに両軍痛み分けで休戦━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

4月16日、3日間にわたるカサブランカ攻略戦は、まれに見る激闘のうちに推移、イスパニア連盟軍、ポルトガル連合軍ともに決め手を欠くまま休戦協定締結に至った。
(3面→論説)

今海戦において、イスパニア・フランス・ヴェネツィア連盟軍(以下、西連盟軍)は、陽動艦隊による戦域の分散、5隻からなる小船隊を4個船隊ごとに中規模に再編し連携を保つ作戦を採用。
一方、ポルトガル・ネーデルランド連合軍(以下、葡連合軍)は、リスボン・ファロ・セウタをつなぐ防衛線を構築し、西連盟軍の南下阻止に動いた。

初日、小型艦の衝突で幕を開けた本海戦は、西連盟軍が敵陽動艦隊を効率よく撃破、一時戦線で主導権を握った。
しかしながら、次第にオポルト沖からマラガ沖までと戦域が拡大する中で混戦模様となり、葡連合軍が、大型艦をジブラルタル海峡に一気に投入。ジブラルタルの制海権を握り、戦いの主導権を奪った。
二日目に入り、悪天候に悩まされながらも両軍ともに主力を正面投入し、一進一退の攻防を繰り広げた。
決め手に欠く西連盟軍は、三日目に至ってカサブランカ攻略を完全に放棄、ジブラルタル海峡の制海権を確保し、セウタを目指して進撃することを基本戦略として最終決戦に臨んだ。
かくして、ジブラルタル海峡を中心に、セビリア・セウタ・マラガを結ぶ三角海域内で激戦が繰り広げられたが、またも嵐が吹き荒れて、両軍の陣形が崩れ、決着を見ないまま休戦にいたった。

結果として、イスパニアは体面を保ち、ポルトガルは威勢をあげたが、ネーデルランド、フランス、ヴェネツィアの連盟各国が、「我こそは今海戦の立役者」と声を上げており、三大国以外の国々が力をつけてきたことが今海戦で証明されたといえよう。

━━━(2面)【社会】大聖堂集会開催━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

4月17日、聖マルコ大聖堂での市民大集会が盛会のうちに終了した。

はじめに、エジプト視察についての検討を行い、順延を決定したのち、新米航海者の支援策の検討を行い、 マルチャーナ図書館への案内を励行するとの方向性が示された。
次に海軍より、快速艇・伝書鳩などを活用した連絡手段の構築が提案された。

一方、今後の同盟港獲得策については、海戦の多大な戦費負担により、資産家層の投資意欲に衰えがみえ、引き続き検討に付されることとなった。
最後に復活祭についての情報交換が行われてから、定例模擬演習へと移行した。

━━━(3面)【論説】ヴェネツィア海軍の復活━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「ヴェネツィア。今や、敵に回ろうと机上演習で1が出たか2が出たかの違いでしかない」(ポルトガル某提督の談話)
と酷評されてきたヴェネツィア海軍ではあるが、今回、ガレー船を中心とした大規模な艦隊が派遣され、加えて、志願兵からなる遊撃艦隊も大型艦で約70隻規模になった。
志願兵の内訳も、海事の熟練者に加え、商人、冒険者や亡命者など多彩な顔ぶれであった。このことは、現在ヴェネツィア海軍の弱みとなっているが、逆に強みでもある。

多様な人材を受け入れること、また、補給や支援に回る者がいる点など、柔軟性とバランスの良さは、フランス・ネーデルランドを上回っており、今後の成長性は随一であると考える。
現に今海戦においても、精鋭部隊は着実に戦功を上げており、この美風を維持しつつ、さらなる兵力を養うことは、いずれヴェネツィアを海戦のキャスティングボートを握る立場へと押し上げることになるであろう。~