CANALAZZO 11号


CANALAZZO 11号

2006/04/14(金)発行

━━━(1面)【国際】ヴェネツィア、イスパニアと連盟締結━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

4月12日、元老院は賛成多数で、イスパニア・フランスとの連盟、また、カサブランカへの共同出兵を決定した。
(解説→2面)

モチェニーゴ官房長官は会見で、今回の派兵に関し、アドリア海・リグリア海・ティレニア海・ならびに東地中海の各警備艦隊を招集、その上で外洋艦隊を編成し、カサブランカへと派遣することを表明した。
司令官には、ヴェニエル提督が選出され、すでにセビリアでの共同作戦会議に臨んでいる。
またこれにより、ポルトガル・ネーデルランドとの衝突は不可避となった。

━━━(2面)【解説】薄氷の上の連盟━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今回、大きな特徴は、イスパニアにフランスとヴェネツィアが組したことにある。
特に、ポルトガル・フランス・ネーデルランドの三国体制が定着してきたところでのフランスの連盟変更は、一部の軍事評論家をして、海戦の勢力図を変えるものとも言われている。

ただ、今回の連盟については、イングランド好戦派の暴走が、フランスの警戒感を高めたための消極的なものとの見方もあり、海戦の行方しだいでは、即時解消との噂も絶えない。

一方、地中海においては、西地中海を押さえるイスパニア、東に活路を見出すフランス、その狭間で力を蓄えるヴェネツィアと、利害対立が絶えず一枚岩とはいい難い。
今回の三国連盟の裏に垣間見える軋みを乗り越えて共同歩調が取れるのか、各国の器量が問われることになりそうだ。

━━━(3面)【社会】副官への衣服支給制度はじまる━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

副官雇用制度が始まり、はやくも2ヶ月が経とうとしている。
当初は、経験不足の船長を、優秀だが自前の船をもつ資力のない人間が補佐していくと鳴り物入りで導入されたのだが、予測に反して、雇用のミスマッチを嘆く声が多かった。

10万ドゥカートの契約金を取っておきながら履歴書を偽る者、明らかに能力に欠けているのに、さも即戦力といわんばかりに上級職を名乗る者、船長に必要なスキルの素養が無ければ役に立たない者など、問題人物の報告が相次いだ。

一方、副官側でも、退職金も無く突然解雇される、果てしなく羽毛毟りをさせられて能力を測られる、ひっきりなしに配属先を変えさせられると、船長たちの横暴を訴えるケースも出ている。

人材斡旋業を営む酒場のマスターは、船長たちに対し、
「人材は宝。長く育てて、成長させることが重要」と説教しているが、中小の船長ほど即戦力を欲し、さほど感銘を与えていない。

そんな中、労働環境改善の一つとして、衣服の支給制度が始まった。 「賃金の現物払いだ」と副官側は抗議するものの、船長側の「制服を支給している」という見解が一般的だ。場合によっては、着古しや着ぐるみを与えられ「これが制服か」と落胆する副官たちだが、今回も泣き寝入りするよりほかないようだ。