外科学��
1.新生児について間違っているものはどれか
1) 呼吸中枢が未熟である
2) 肺が未熟である。
3) 胸郭の発達が不十分である。
4) 横隔膜運動が主体である。
5) 肺胞面積に比べ気道が短い。
2.新生児について間違っているものを選べ
1) 成人に比べ体重あたりの水分量が多い
2) 成人に比べ細胞外液量が少ない
3) 成人に比べ水分の代謝回転が速い
4) 成人に比べ腎の濃縮力が低い
5) 成人に比べ容易に脱水になる
3.新生児消化管機能について誤っているものを選べ。
1) 噴門機能が未熟なために溢乳しゃすい
2) 幽門筋が肥厚しており嘔吐しやすい
3) 小腸粘膜の透過性が高いので bacteral translocation が起きやすい
4) 肝グリコーゲン貯蔵量が少ないため低血糖をおこしやすい
5) 胆汁分泌量が少なく脂肪消化機能が弱い
4.新生児について､間違っているのはどれか。
1) 生下時体重1,000g 以上1,500g 未満を超低出生体重児という。
2) 呼吸中枢が未熟である。
3) 腎での酸塩基の調節能力が低い。
4) 低温環境に対する皮膚反射が鈍い。
5) 抗利尿ﾎﾙﾓﾝの産生が少なく､尿細管のADHに対する反応は弱いので濃縮力が低い。
5.小児がんに対して誤っているものを選べ。
1) 胎児期由来の組織が多い
2) 発生ピークが0〜1歳台にあることが多い。
3) ダウン症候群では肝芽腫が発症しやすい
4) Kleinfelter症候群では縦隔内胚細胞腫瘍が発症しやすい
5) 色素性乾皮症では皮膚癌を発症しやすい
6.小児がんについて間違っているものはどれか
1) 小児がんは増殖速度が速い
2) 小児がんは化学療法が有効なことが多い
3) 小児がんは小児死亡原因の第4位である
4) 小児がんで最も多いのは悪性ﾘﾝﾊﾟ腫である
5) 小児がんに成人に発症する癌腫は稀である
8.神経芽腫が転移を起こしにくい臓器は？
1) 肝
2) 皮膚
3) 骨
4) 眼窩
5) 肺
9.神経芽腫の腫瘍マーカーとして不適当なものはどれか
1) NSE
2) VMA
3) LDH
4) HVA
5) AFP
10.以下の組み合わせのうち間違ってるのはどれか。
1) 網膜芽細胞腫 RB遺伝子
2) Wiｌｍｓ腫瘍 NF1遺伝子
3) 家族性大腸腺腫症 APC遺伝子
4) Li−Fraumeni症候群 P53遺伝子
5) 色素性乾皮症 XP遺伝子
11.Wilms腫瘍と関係のないものはどれか。
1) Peutz-Jeghers症候群
2) 無虹彩症（aniridia）
3) WAGR症候群
4) Denys-Drash症候群
5) Bechwith-Wiedemann症候群
12.肝芽腫について正しいものを選べ
1) 成人型肝癌と同頻度で発生する
2) 肝硬変を合併することが多い
3) 腫瘍マーカーとしてAFPが重要
4) 全例に対し肝切除を最初に行う
5) 成人型肝癌と同様に予後良好である
13.横紋筋肉腫について正しいものはどれか。
1) 横紋筋の存在する部位のみに発生する
2) 組織学的には蜂巣型が多い
3) 腫瘍マーカーとしてCEAが重要である
4) 化学療法としては3剤併用のVAC療法が基本である
5) 1歳未満は予後良好である
14.胚細胞腫瘍に関連した組み合わせで正しいのはどれか。
1) 縦隔原発 Turner症候群。
2) 尾仙骨部原発 尾骨温存切除。
3) 卵巣原発 急性腹症。
4) 精巣原発 ソケイヘルニア。
5) α-fetoprotein 絨毛癌。
15.血管腫について正しいのはどれか。
1) 稀な良性腫瘍である
2) 自然消褪する場合がある。
3) 血小板減少症を伴うものをSturge-Weber症候群という
4) 摘出が唯一の治療法である。
5) 病態によらず極めて予後良好である。
16.リンパ管腫について正しいものはどれか
1) 小児悪性腫瘍のうち最も頻度が高い
2) 多くが5歳までに自然消退する
3) 診断にはリンパ管造影が頻用される
4) 嚢胞状リンパ管腫にはOK-432の局所注入が有効である
5) 病態によらず極めて予後良好である
18.メッケル憩室について正しいのはどれか？
1) メッケル憩室は空腸起始部に見られる。
2) メッケル憩室は腸間膜の反対側に発生する。
3) メッケル憩室は、無症状でもその大部分はシンチグラムで診断ができる。
4) メッケル憩室で下血を来す場合は腸管壊死を伴うことが多い。
5) 下血に対する腹部超音波所見でターゲットサインが認められたら、メッケル憩室の存在は除外できる。
19.ポリープについて正しいものはどれか
1) 若年性ポリープは胃・小腸に好発する。
2) 若年性ポリープは常染色体優性の腺腫性ポリープである。
3) ポイツ・イェーガース症候群には遺伝性はない。
4) 家族性ポリポーシスで悪性化することはまれである。
5) 小児では過誤腫性ポリープが多い。
20.先天性腸閉鎖症について誤りはどれか。
1) 十二指腸閉鎖症では腹部単純レントゲン写真でdouble bubble signが見られる。
2) 回腸閉鎖症では胆汁性嘔吐がみられる。
3) 閉鎖する部位のうち頻度の一番高いのは結腸である。
4) 診断には注腸造影が有用である。
5) 一般に予後は良好である。
21.腸回転異常で誤りはどれか。
1) 胎生期の腸管の回転、固定異常である
2) 新生児期に発症することが多い
3) 中腸造影が診断に有用である
4) 無症状なら経過観察でよい
5) 下血が見られれば中腸軸捻転を疑う
22.Hirschsprung病の診断法について間違っているものを選べ
1) 直腸肛門内圧検査で直腸肛門反射が陰性であればHirschsprung病と診断してよい
2) 注腸造影所見では無神経節腸管の部位が狭小化している
3) 腹部単純レントゲンでは拡張したガス像と骨盤内ガス像の欠損が認められることが多い
4) 直腸肛門反射とは直腸内圧が上昇した時に肛門内圧が低下することである
5) 直腸粘膜生検ではアセチルコリンエステラーゼ陽性線維の増生を確認することが重要である
23.Hirschsprung病について正しいのはどれか。
1) Hirschsprung病の原因遺伝子は ret.proto-oncogeneのみである
2) Hirschsprung病で最も多い病型は long segment aganglionosis である
3) 無神経節の完全切除、内肛門括約筋の機能的狭窄解除、正常腸管と肛門の吻合が基本である
4) Hirschsprung病の多くは幼児期に発症する
5) Hirschsprung病の根治術として術式によって異なるが、Nuss法、Soree法、Pera法が行われている
24.鎖肛(直腸肛門奇形)について間違っているものを選べ
1) 鎖肛は直頂盲端の位置と肛門挙筋群との位置関係により高位･中間位･低位に分類される。
2) 女児鎖肛では､盲腸盲端と腟または膣前庭の間に瘻孔を有することが多い。
3) 男児高位鎖肛では､盲腸盲端と皮膚または尿道の間に瘻孔を有することが多い。
4) 鎖肛患児に合併奇形が認められることは稀である。
5) 鎖肛の治療では人工肛門増設が必須ではない。
25.肥厚性幽門狭窄症について正しいのはどれか。
1) 肥厚性幽門狭窄症では受診時に低Cl性アルカローシスであることが多い
2) 肥厚性幽門狭窄症は新生児期に発症することはない
3) 診断は腹部腫瘤の確認と腹部超音波検査のみで十分可能である
4) 特徴的症状は繰り返す噴水状の胆汁性嘔吐である
5) 本症にはラムステッド法による粘膜筋層切開術以外の治療法として硫酸アトロピン療法がある
26.小児の胃食道逆流症(GERD)について誤っているものを選べ
1) 新生児、乳児の原発性GERDは自然治癒することが多い
2) 上部消化管透視と24時間ｐHモニタリングはGERDの診断に有用な検査である
3) GERDを無治療で放置した場合、発育障害・誤嚥性肺炎・逆流性食道炎を合併する可能性がある
4) GERDは全症例において診断が確定した時点で外科的治療法を選択するべきである
5) GERDは重症心身障害児によく認められる
28.先天性横隔膜ヘルニアについて間違っているのはどれか？
1) 横隔膜の欠損孔から腹腔内臓器が胸腔に脱出する。
2) 患側は左側が多い。
3) 胎児診断が可能な例がある。
4) 肺低形成と胎児循環遺残(PFC)が原因で呼吸循環障害を来すことがある。
5) 生後24時間以内に発症したものは予後が良い。
29.先天性嚢胞性肺疾患について間違っているのはどれか
1) 気管支嚢胞症には、肺胞内嚢胞と肺胞外嚢胞がある。
2) CCAMでは嚢胞壁の上皮に腺腫様増殖がみられる。
3) 肺葉性気腫の原因の一つに気管支外部からの圧迫がある。
4) 肺分画症の肺組織は大動脈の分枝などの異常動脈で栄養される。
5) 肺葉内肺分画症は肺葉外肺分画症に比べて合併奇形が多い。
30.先天性腹壁症について誤りはどれか。
1) 臍帯ヘルニアは腹壁破裂より合併奇形がはるかに少ない。
2) 腹壁破裂ではヘルニア嚢は認められない。
3) 腹壁破裂では低出生体重児が多い。
4) 術前管理は低体温/感染/脱水の予防が重要である。
5) 臍帯ヘルニアの予後には染色体異常や合併奇形が大きく関与している。
31.漏斗胸の誤りはどれか。
1) 胸骨、肋骨、肋軟骨の変形により前胸壁が陥凹している
2) 家族内発症することがある
3) 成長とともに陥凹が目立つようになる
4) 多くは無症状である
5) 反復する呼吸器感染の原因になることはない
32.臍ヘルニアについて間違っているものを選べ
1) 生後の臍帯脱落の過程の障害による
2) 臍基部の筋膜欠損部から腸管が脱出する
3) ヘルニア嚢は皮膚で覆われている
4) 合併奇形は多くない
5) 自然治癒はほとんどない
33.小児のソケイヘルニアについて誤りはどれか
1) 原因の殆どは腹腔鞘状突起の遺残である
2) 女児では腸管による腹膜ヘルニアが多い
3) 触診上、silk sign が特徴的である
4) 自然治癒は期待できず、治療は手術が必要である
5) 手術はヘルニア嚢の高位結紮を行う
34.停留精巣について誤っているものを選べ
1) 原因は胎生期の精巣の陰嚢への下降過程の障害である。
2) 一般に精巣の位置が高位であるほど､精巣の組織学的異常の率が高い。
3) 停留精巣を放置すると精巣組織は進行性に傷害される。
4) 診断がつき次第速やかに精巣固定術を行う。
5) 手術は精巣を陰嚢皮膚と肉様膜の間に収容･固定する。
36.一ヶ月の男児。生後まもなくより右陰嚢腫脹を認める。腫脹の程度に大きな変化は認めない。触診にて陰嚢内に表面平滑な嚢胞様構造を認め、ライトに照らすと透過性を示す。痛がる様子はない。嚢胞様構造とは別に精巣を触知する。この症例の治療方針について正しいのはどれか？
1) ステロイド軟膏を塗布する
2) 水腫を経皮的に穿刺し、内容液を吸引する。
3) 陰嚢皮膚を切開し、水腫壁翻転術を行う
4) 内鼠径輪近くで腹膜鞘状突起を高位結さつする
5) 当面経過観察する
35.急性虫垂炎について誤りはどれか
1) 小児は成人と比べて軽症例が多い
2) 主な症状は腹痛、発熱、嘔吐である
3) McBurney?点に圧痛を認めることが多い
4) Blumberg兆候が特徴的である
5) 小児では腹部超音波検査は有用であることが多い
38.胆道閉鎖症について正しいのはどれか？
1) 胆道閉鎖症は男児に多い。
2) 胆道閉鎖症と新生児肝炎との鑑別診断は容易である。
3) 胆道閉鎖症の根治手術後は胆管炎を合併することはない。
4) 胆道閉鎖症では乳児期をすぎてから根治手術を行った方が成績が良い。
5) 胆道閉鎖症では肝移植が必要になることがある。
39.先天性胆道拡張症で正しいのはどれか
1) 先天性胆道拡張症では腹痛を認めることがある。
2) 先天性胆道拡張症では黄疸を認めることがある。
3) 先天性胆道拡張症では膵管胆管合流異常を認めることはない。
4) 先天性胆道拡張症では肝外胆管が拡張することはない。
5) 先天性胆道拡張症が出生前に発見されることはない。
40.遺伝性球状赤血球症について正しいのはどれか。
1) 脾摘することがある。
2) 男のみに発症する。
3) 貧血はみられない。
4) 胆石はみられない。
5) 黄疸はみられない。
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