東北大学医学部　試験資料館

外科学�� / 2006年

外科学��
〔試験〕
　記述，記号問題．
　本試験範囲には，外部講師の講義内容は含まれていなかったが，
　再試験範囲には，外部講師の講義内容が含まれる予定なので，再試験予定者は十分に対策を行った方がよい．
　最後の講義日（3コマ）は非常に重要．
　　��1コマ目…脳神経外科まとめとして，テスト範囲と試験出題予定内容がスライドで分かりやすく説明される．
　　��2コマ目…講義時間中（1時間）を利用して試験が行われる．
　　��3コマ目…皮膚科試験と同様，試験後，講義時間を利用して解説が行われる．
　　　※今回試験作成を担当された村上先生が非常に分かりやすく解説してくれた．
　　　※解説後，簡単なアンケートを記名で取る．余談だが，アンケートも評価に入れるとのこと…．

注）試験は容易であるにも関わらず，不合格者が意外に多い．不合格者に聞くと出来ていたという．どうも，地雷があるようなので，踏まぬように十分に気をつけるべし．

〔対策〕
　講義プリントがほとんど配られない．配られたのは外部講師の講義程度．
　最後の講義日の1コマ目の『まとめ』の講義は出た方が良い．ほとんど，そこで答えを言っているので(^o^;)?
　試験に出ていたある疾患のCTの写真なども『まとめ』の講義時に見たものと全く同様であった．

注）解説された解答は記号問題のみ，記述問題に関しては，個々の知識の差や使用している教科書にも違いがあると思うので，各自調べた上で解答してください．

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　By．波糊命
問題1　次の症例について各設問に答えよ．
症例は48歳の女性．事務仕事中突然の激しい頭痛，吐き気があり救急車で来院した．開眼しており，自分の名前や年齢は正答するが，今日の日付，いまどこにいるかなどは答えることができなかった．

　　(1)入院時の意識レベルをJapan Coma Scaleで答えよ．
　　　　　　2

　意識障害があるため頭部CTを行ったところ図のような所見であった．
　　(2)診断は何か答えよ（※図は典型的なくも膜下出血像）．
　　　　　　くも膜下出血

　　(3)治療方針決定のため，次に行うべき検査を答えよ．
　　　　　　DSA,CTA

　　(4)本疾患の原因として最も頻度の高い脳血管疾患について答えよ．またその治療法を二つ挙げて簡潔に説明せよ．
　　　　　　脳血管疾患…脳動脈瘤
　　　　　　治療法…頸部血管クリッピング術，脳動脈瘤内塞栓術

　本症例は入院当日，緊急で根治術が行われた．経過は良好であったが，術後5日後より意識レベルが低下し，数時間後には右片麻痺，失語症が出現した．
　　(1)上記の症状の原因として考えられる病態とその診断名，治療について述べよ．
　　　　　　脳血管攣縮，詳細は各自で…

　上記症状は治療により軽快した．しかし，術後3週間目より活気がなくなり見当識障害も出現した．
　　(1)上記の症状の原因として考えられる病態とその診断名，治療について述べよ．
　　　　　　水頭症，詳細は各自で…


問題2　以下の脳腫瘍の好発年齢と好発部位をかけ．
　　(1)髄芽腫
　　　　　　好発年齢（5-10歳），好発部位（小脳虫部）
　　(2)胚細胞腫
　　　　　　好発年齢（5-25歳），好発部位（松果体部）

　　※問題の好発年齢に関しては，教科書によって多少異なることがあるようで…，ただ，先生曰く，『若い年齢の人に発症することが分かっていればいいよ』とのこと


問題3　脳梗塞について下記の問いに答えよ．
　　(1)脳梗塞の臨床病型分類を3つあげよ．
　　　　　　アテローム血栓性脳梗塞，心原性脳塞栓，ラクナ梗塞
　　(2)脳梗塞予防目的で行われる外科手術を二つあげよ．
　　　　　　バイパス手術，血栓内膜剥離術，血管内ステント術etc


問題4　脳死と植物状態について正しいものには○，誤りには×をつけよ．

(1)植物状態ではコミュニケーションはとれない．×（講義スライドに有り）
(2)脳死では除脳硬直がみられる．×（講義スライドに有り）
(3)植物状態では生命維持のために人工呼吸器が必要である．×（講義スライドに有り）
(4)脳死は可逆性である．×（講義スライドに有り）



問題5　図の両疾患について表を完成させよ．（ ）内は正しいほうに○を付けよ．

AB
診断名急性硬膜下血腫急性硬膜外血腫
意識清明期（あり・なし）（あり・なし）
出血源架橋静脈や脳挫傷部動静脈硬膜動脈



問題6　良性脳腫瘍について以下の問いに答えよ．
　　(1)a〜hに最も関連のある腫瘍を，A〜Dの中から選べ．

aBruns眼振B
b尿崩症C
cSunburst appearanceA
d内耳道拡大B
e多血症D
f傍矢状部A
g平皿状変化C
hvon Hippel Lindau症候群D


　　　A．髄膜腫　　B．聴神経鞘腫　　C．頭蓋咽頭腫　　D．血管芽腫

　　(2)症例は48歳の女性，2ヶ月前から左聴力低下がある．頭部MRIを示す（※図は典型的な聴神経鞘腫）．本腫瘍の発生した脳神経を答えよ．また聴力低下以外に出現する可能性のある脳神経症状について，脳神経とその具体的症状を簡潔に答えよ．
　　　　　　本腫瘍の発生した脳神経…聴神経（前庭神経），脳神経症状に関しては，病期の進展によって段階的に増加するので書けるだけ書いた方がいいとのこと．

試験問題

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