内科学��
〔試験〕
※全28問，全選択問題．
〔対策〕
※授業に出て，講義のポイントを整理しておくのは重要（特に佐藤教授による腎講義）．
※過去問を解いておけば何も問題はなく，ステップ程度（一部，朝倉程度）で充分．
※ただ，全て簡単な問題かというと，例年，一部難しい問題が見受けられる．
※ここ数年間の過去問で酷似した問題や全く同じ問題が見受けられる．
〔お詫び〕
By 波糊命
(1)通常は，浮腫をきたさない疾患を2つ選べ．
a．膜性腎症
b．急性糸球体腎炎
c．高血圧性腎硬化症
d．慢性腎盂腎炎
e．糖尿病性糸球体硬化症
(2)ネフローゼ症候群の診断と無関係なものを2つ選べ．
a．一日3.5g以上の蛋白尿
b．3.0g/dl以下の低アルブミン血症
c．6.0g/dl以下の低蛋白血症
d．140/90mmHg以上の高血圧
e．血清クレアチニン2.0mg/dl以上の腎機能障害
(3)次の数値のうち，腎前性急性腎不全を疑う根拠となるものを1つ選べ．
a．血清クレアチニン 8.5 mg/dl
b．BUN 100 mg/dl
c．血清カリウム 5.5 mg/dl
d．尿中ナトリウム 6 mEq/l
e．尿中カリウム 6 mEq/l
(4)腎後性腎不全の原因になるものを2つ選べ．
a．敗血症性ショック
b．うっ血性心不全
c．広範な火傷
d．前立腺肥大症
e．子宮癌
(6)IgA腎症に関する記述のうち正しいものを2つ選べ．
1．腎生検組織では糸球体基底膜肥厚が特徴的である．
2．IgAは主としてメサンギウム領域に凝集する．
3．基礎疾患として，悪性腫瘍が多い，感染症が増悪因子になる．
4．通常ステロイド療法は行わない．
5．一部に蛋白尿が多い症例では，予後不良．
(7)急性糸球体腎炎について正しいものを2つ選べ．
a．高血圧がみられる．
b．多くの場合，溶蓮菌感染後3日以内に症状が出る．
c．循環血漿量が低下している．
d．血清補体値が低下している．
e．腎生検で免疫グロブリンや補体の沈着は見られない．
(9)正しいものの組み合わせを1つ選べ．
1．現在，糖尿病性腎症に起因する慢性腎不全は，維持透析導入原因疾患の第1位を占める．
2．糖尿病性腎症は糖尿病患者の重要な予後因子のひとつである．
3．糖尿病性腎症の治療上，血糖管理とアンジオテンシン変換酵素阻害薬による血圧管理，
蛋白尿コントロールは重要である．
4．糖尿病歴3年，網膜症合併なし，肉眼的血尿を伴う蛋白尿要請の症例は，典型的糖尿病性の
合併が濃厚で腎生検の必要はない．
a(1,2,3) b(1,2,4) c(2,3,4) d(すべて)
(10)正しいものの組み合わせを1つ選べ．
1．成人の二次性ネフローゼ症候群の原因疾患第1位はDM，第2位はアミロイドーシスである．
2．慢性関節RA，結核は続発性アミロイドーシスの原因になる．
3．原発性アミロイドーシスは若年成人に好発し，比較的予後良好である．
4．アミロイドーシスの組織診断上，Congo-red染色と電顕所見は重要である．
a(1,2,3) b(1,2,4) c(2,3,4) d(すべて)
(13)高プロラクチン血症について誤っているものを1つ選べ．
a．一般に女性では無月経，乳汁分泌をきたすのが多い．
b．脳内ドーパミンを上昇させる薬剤の内服でも起こる．
c．先端巨大症でも認められることもある．
d．慢性腎不全でもプロラクチンが中等度上昇することがある．
e．プロラクチノーマのとき，プロラクチンは100mg/ml以上になる．
(14)先端巨大症に関して，誤っていると考えられる選択肢を1つ選べ．
a．大腸癌や大腸ポリープを合併する頻度が高い．
b．手根管症候群を呈する症例も認められる．
c．75g経口ブドウ糖負荷試験が診断上有用である．
d．ソマトスタチンアナログが薬物療法に用いられる．
e．GHRH産生カルチノイドが原因となることが多い．
(15)以下の記述のうち誤っていると考えられる選択肢を1つ選べ．
a．下垂体腫瘍で最も頻度が多いのはTSH産生腫瘍である．
b．一般に下垂体性クッシング病では微小腺腫が多い．
c．正常人では血中のACTH，コルチゾール値は朝高く午後に低下する．
d．アジソン病ではACTHが上昇し，その結果全身に色素沈着する．
e．正常人では成長ホルモンは入眠初期に分泌が増加する．
(17)以下の血液化学検査所見を有するネフローゼ症候群の患者がいた．
Na 141 mEg/l K 3.7 mEg/l Cl 110 mEg/l Ca 8.2 mg/dl P 3.7 mg/dl
Mg 2.1 mg/dl TP 5.2 g/dl Alb 2.8 g/dl
補正Ca値はどれか．
a．10.4 mg/dl
b．9.9 mg/dl
c．9.4 mg/dl
d．8.9 mg/dl
e．8.4 mg/dl
(18)低Ca血症に見られない所見を1つ選べ．
a．トルソー徴候
b．グレーフェ徴候
c．テタニー
d．クボステック徴候
e．心電図QT延長
(21)Cさん（25歳,男性）はバセドウ病と診断された．この疾患のために彼が経験しないで
あろう症状，所見を2つ選べ．
a．周期性四肢麻痺
b．嗄声
c．便秘
d．心房細動
e．複視
(22)Dさん(65歳,男性)は粘液水腫と診断された．この疾患で見られる症状，所見を2つ選べ．
a．心嚢液貯留
b．心房細動
c．アキレス腱反射の亢進
d．血清コレステロール値の低下
e．血清クレアチニンキナーゼ値の上昇
(23)腎動脈狭窄症の分類について以下に正しいものを埋めよ．
狭窄場所 年 齢
粥状硬化性 (a) (c)
線維筋性異型性 (b) (d)
1．入口部1/3
2．末梢側2/3
3．若年
4．中高年
(24)次の文章で誤っているものを1つ選べ．
1．腎尿細管で希釈セグメントと呼ばれているものはヘンレ上行脚の太い部分である．
2．糸球体で濾過された原尿は等張であるが，遠位尿細管に到達する尿は低張である．
3．集合尿細管での水の再吸収は，水チャンネルを介して行われる．
4．腎髄質の浸透圧濃度勾配は，カリウムで形成されている．
5．低K血症では尿の濃縮力が低下する．
(26)次の文章で誤っているものを1つ選べ．
1．糸球体で濾過された尿酸はほとんど尿中へ排出される．
2．尿細管から分泌された尿酸の約10%は尿中へ排出される．
3．高尿酸血症の原因には，尿酸産生過剰型，尿酸排泄低下型，混合型がある．
4．尿酸値の上昇により，心血管イベントのリスクは増加する．
5．高尿酸血症の治療で尿酸排泄促進剤を使用した場合，尿を酸性化する必要がある．
(27)次の文章で誤っているものを1つ選べ．
a．尿崩症と心因性多飲症はともに低張多尿を呈するが，その鑑別には昼夜の飲水量の測定が
参考になる．
b．腎不全に伴う多尿は等張多尿である．
c．腎性尿崩症の多尿の治療には，サイアザイド系利尿薬が有効である．
d．中枢性尿崩症の脳下垂体T1強調MRI像では，脳下垂体後葉の高信号が消失する．
e．脱水の場合，尿中K/Na比が有用である．
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