救急医学
1．円滑な救急医療の構築につき誤っているものはどれか．
a．対象を重症患者にしぼる．
b．救急専従医の育成を図る．
c．救急救命士の業務拡大を図る．
d．救急医療期間の機能分担を計る．
e．リアルタイムな情報網を構築する．
3．熱射病につき正しいのはどれか．
(1)意識障害を呈する．
(2)体温上昇を伴わないこともある．
(3)皮膚は湿潤していることがある．
(4)骨格筋の不随意収縮が起こりやすい．
(5)DICを起こしやすい．
a:(1),(2) b:(1),(5) c:(2),(3) d:(3),(4) e:(4),(5)
4.皮膚の化学損傷につき正しいのはどれか.a-eを○で囲め
(1)水泡は必ず除去する.
(2)酸のほうがアルカリより障害遅延性が強い.
(3)中和剤を用いる場合は水での洗浄の前に用いる.
(4)強酸接触時には1時間以上水で洗浄すべきである.
(5)強アルカリの中和剤としてレモンジュースが有用である.
a).123 b).125 c).145 d).234 e).345
5．本邦において中毒統計において誤っているものはどれか．
a．日本中毒センターには年間3万件の問い合わせがある．
b．10-20代の女性では，医薬品による中毒が多い．
c．入院患者数が最も多いのは医薬品である．
d．中毒死亡の原因で，一酸化炭素に次いで多いのは工業用品である．
e．農薬による死亡では，パラコートが最も多い．
6．次にあげた化学物質と毒性の組み合わせで正しいものを選べ．
パラコート チトクロム酸化酵素阻害
アセトアミノフェン グルタチオン減少
有機リン コリンエステラーゼ阻害
シアン化合物 SH基との結合
ヒ素 free radical
7．次に挙げた化学物質のtoxic syndromeで正しいのはどれか．
(1)アンフェタミン中毒では幻覚，血圧上昇，悪心，嘔吐，冷感，冷汗が見られる．
(2)ニコチン（タバコ）の急性中毒初期では流涎，発汗，散瞳が見られる．
(3)有機リン中毒では多汗，流涎，筋性攣縮，散瞳が見られる．
(4)シアン化合物による中毒では頻呼吸，頻脈，めまいについで昏睡となる．
(5)急性ヒ素中毒では嘔吐，腹痛，下痢が見られる．
a:(1),(2) b:(1),(5) c:(2),(3) d:(3),(4) e:(4),(5)
8．次に挙げた薬（毒）物による急性中毒の治療に使用される特殊治療薬を下記より選び（ ）にその記号を記せ．
パラコート （ ）
シアン （ ）（ ）
有機リン （ ）（ ）
ベンゾジアゼピン系薬剤 （ ）
アセトアミノフェン （ ）
a．プラリドキシムヨウ化メチル（PAM）
b．N‐アセチルシステイン
c．チオ硫酸ナトリウム
d．フルマゼニル（アネキセート）
e．亜硫酸ナトリウム
f．10%ケイキサレート（胃内に注入）
g．アトロピン
9．次の(A)，(B)の何れかを選び解説せよ．
（A）救急医とは
（B）平成15年4月から整備されたメディカルコントロール（MC）体制とは
〔4行程度の解答欄〕
11．高齢者入浴急死の発症にどんな病態機序が考えられるか．
〔4行程度の解答欄〕
13．正しいのはどれか．3つ選べ．
a．Preventable trauma death を減らすためには golden hour における死亡率を減らすことが重要である．
b．外傷診療における Primary survey とは解剖学的評価のことである．
c．外傷診療における Secondary survey はABCDEアプローチで行う．
d．外傷診療における Secondary survey は Primary survey の終了後に始める．
e．外傷診療において，超音波検査は必須である．
14.外傷性ショックについて述べよ.
15．次のうち誤っているものを1つ選べ．
a．�凝拉�傷：15%BSA以上(小児，老人：10%)で入院の適応がある．
b．�慧拉�傷：5%BSA以上(小児，老人：2%)で入院の適応がある．
c．電撃傷では創部が小さくても入院が必要なことがある．
d．熱傷5の法則では幼児の頭部は20%である．
e．熱傷指数には�掬拉�傷は含めない．
16．雀荘でガソリン爆発が起こった．体表での熱傷診断を除き，見落としてはならない予後に影響する外傷や熱傷の病態を3つあげよ．
17．間違っているものを選べ．
a．重症熱傷の『臨床経過の三つの峠』の最後の峠は感染，多臓器不全である．
b．熱傷死亡の原因のトップは急性腎不全である．
c．上気道型気道熱傷では，気管挿管を要することが多い．
d．熱傷患者のショック期の赤色尿はヘモグロビン尿である可能性が高い．
e．小児の熱傷では尿量を1ml/kg/hr以上に維持する必要がある．
18．トリアージについて，以下のうち正しいものには○を，誤っているものには×をつけよ．
(1)災害現場における3Tとは，Triage，Treatment，Transportである．
(2)災害現場において多数の傷病者がいる場合でも，80%の広範囲熱傷の患者の救命に全力を尽くす．
(3)トリアージは，入り口のトリアージポストで1回だけ行う．
(4)トリアージを行っている時に緊張性気胸の患者を見つけたら，トリアージを行っているものが直ちに脱気する．
(5)トリアージを行っている時に大腿から活動性の出血をしている患者を見つけたら，トリアージを行っているものが直ちに圧迫止血する．
(6)トリアージ現場では，うるさいおばちゃんがいれば先に診察してしまったほうが良い．
(7)毛細血管再充満時間(CRT)が2秒以上では循環系の障害がある．
19．あなたはトリアージポストでSTART法を用いてトリアージをしています．
〔次の傷病者に赤，黄，緑，黒のいずれかのタグをつけよ．〕
（ ） 1．18歳．男性．顔面熱傷があり，痛い痛いと走り回っている．
（ ） 2．60歳．女性．呼吸無し．脈拍無し．
（ ） 3．30歳．男性．横になっている．呼吸数8回/分，脈拍60/分，CRT1.5秒．従命反応あり．
（ ） 4．50歳．男性．横になっている．呼吸数15回/分，脈拍70/分，CRT1.0秒．手を握るように指示しても手を握らない．
（ ） 5．5歳．女性．気道確保しても呼吸無し．脈拍40/分．
（ ） 6．25歳．女性．腹痛があって歩行できず．呼吸数25回/分，CRT1.5秒．従命反応あり．
（ ） 7．32歳．男性．横になっている。呼吸数20回/分，CRT3秒．従命反応あり．
（ ） 8．50歳．男性．呼吸をしていなかったが気道を確保したら呼吸が再開した．
＜以下はアンケートです．配点には配慮されません．＞
・将来貴方が，救急医療に積極的に参加することがあると思いますか？
a．救急医になりたい．
b．短期間なら救急医学を勉強したい．
(1)1-3ヶ月
(2)3-6ヶ月
(3)6-12ヶ月
(4)1-2年
(5)2-3年
(6)3年
(7)3年以上
・今回の救急医学の講義で，今後も続けた方がよいと思う講義には○を，止めてもよいと思う講義には×をお書きください．
(1)救急医療体制
(2)災害医療
(3)環境障害
(4)外傷
(5)熱傷
(6)気道熱傷
(7)電撃・雷撃傷
(8)化学損傷
(9)中毒
・救急医学での講義で聞きたいことをお書きください（ジャンル；傷病，病態etc）．
・その他，何でもお書きください．
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