GR / 全セリフ集-エピソード6


全セリフ集-エピソード6


GR6 ジャイアントロボ Episode-6 罪と罰
全てはビックファイアのために-

ナレーション:来るべき近未来、人類は第三のエネルギー革命シズマドライブの発明によってかつてない繁栄の時を迎えていた、だがその輝かしい平和の影で激しくぶつかり合う二つの力があった、世界征服を策謀する秘密結社BF団
BF団:われらのビッグファイアのために
ブラックオックス(?)、モンスター(人造人間)(?)、GR2、怪ロボ軍団(ブラック博士?)、ガイアー(?)
ナレーション:かたや彼らに対抗すべく、世界各国より集められた正義のエキスパートたち、国際警察機構、そしてその中に史上最強のロボット、ジャイアントロボを操縦する一人の少年の姿があった、名を草間大作
大作:砕け、ジャイアントロボ
ロボ:ガォ

ジャイアントロボ
地球が静止する日

BF団本部次々と無線が入ってきている
BF団員:BF団ロシア支部、シズマドライブ作動不能の為、作戦中止の許可をお願いしたい
BF団員:イギリス移動基地より打電、フォーグラーのシズママイナスフィールドに追いつかれたため基地よりの脱出に踏み切ります
BF団員:ニューヨーク、状況を説明されたし、そちらの作戦はいつ終了するのか
BF団員:シズマドライブの復活予定を教えられたし
BF団員:こちらアラビア工作隊、シズマドライブ停止のためこれが最後の通信となります、応答されたし
モニターにBF団員が写る
BF団員:アラスカ支部、火炎系能力者もすでに、これ以上・・・守れ・・・
高い所から幻夜を見下ろす十傑集
樊瑞:諸君これでよいのか
幽鬼:うむ、今回の地球静止作戦、普通とは思えん
十常寺:そも、貴様がごとき新参者が衝撃大人(ターレン)上位に立つは不快きわまる事なりき
残月:うむ、十常寺の言うことももっともだ
カワラザキ:幻夜とかいったな若造、われわれの納得のいくように地球静止作戦を説明してもらいたいな
樊瑞:それに衝撃のアルベルトの行方に関しても
黙っている幻夜
樊瑞:どうした、なぜ黙っている
残月:十傑集裁判にかけられぬうちに全てを報告したほうがよいぞ
黙っている幻夜
樊瑞:うむ、仕方あるまい、おのおの方
幻夜をとりかこみ、指先に力を集結させる十傑集

孔明:そこまで
エンシャクを引きつれ孔明登場
孔明:十傑集ともあろう方々が大人げない、それでは我々の士気にかかわりますぞ
残月:ほぅ、策士諸葛孔明の登場とは
樊瑞:では変わって貴殿に質問に答えていただこう
孔明:みなさんはこの作戦にご不満だと
幽鬼:そうだ、何故にしてこのような大規模なバシュタール現象を起こす必要がある、これでは我々もなんの動きもとれんばかりでなく、現に・・・
孔明:現に世界各国の同士が活動不能に陥っている、そうおっしゃりたいのでしょう
幽鬼:うーむ・・・
孔明:しかし、それは作戦のうちと、この孔明を信じて頂きたい
樊瑞:いや、まだ聞きたい事はある、何故我々十傑集である衝撃のアルベルトを退けてまで、下級である幻夜などを作戦リーダーに選んだのか、そしてその結果行方不明とはどういう事だ
十常寺:この男子、所持する所、秘密あり、隠蔽工作四面楚歌、九死に一生それも良し
残月:左様、聞けば仇敵の戴宗とやらは上海で倒れたという、ならば誰がアルベルトを消せるというのだ
幽鬼:我ら十傑集と対抗できる者は警察機構の中でも梁山泊九大天王のみ
カワラザキ:しかし、奴等もおなじくシズマ停止現象で身動きがつかぬはず
樊瑞:ふっ、何よりの証拠をご覧に入れよう
マントからサニーを出す樊瑞
孔明:んっ?
樊瑞:アルベルトの娘、サニーザマジシャン、この子は父と協力なテレパシーで結ばれている、そうだな
サニー:はい、もし父に何かあれば私の身にも何かしらの反応があるはず、ですがまだ何も
眉間に皺をよせる幻夜
残月:さぁ、彼の死亡はありえない事がわかった
幽鬼:衝撃のアルベルトは今どこにいる
カワラザキ:答えてもらおう
十常寺:いざいざいざ
拳をにぎりしめる幻夜
十傑集:さぁ、幻夜よ返答や如何に?
幻夜:そ、それは
扇子でそれを静する孔明
十傑集:ん?
孔明:よろしい、その問いには私がお答えしましょう、まず第一に衝撃のアルベルトの行方、これはおそらくは戦線を離脱、または、我々を裏切ったと考えられるものなり
サニー:そんな、父は
樊瑞を見やるサニー、目で合図をする樊瑞
孔明:第二の質問に対しては、この作戦の原案とサンプルが幻夜の手になる物ということから簡単明瞭、リーダーには十傑集よりふさわしい、そうこれすなわちビックファイアの意思である
扇子より炎を出し十傑集を威嚇する孔明
孔明:だが十傑集の方々の疑問も無理はない、せめて日程を少々ずらしてはどうかな、え、幻夜
幻夜:は
孔明:さすれば世界に散った我々のBF団同志も対応ができよう、これでよろしいな十傑集の方々
孔明の扇子の炎が弾けて飛び散る

通路を歩く樊瑞とサニー
樊瑞:これは一体どうしたことだ、いくら我々のビックファイアとはいえ、まさか孔明の独断ではあるまいか
突然の衝撃に立ち止まる
サニー:はっ
樊瑞:ん、どうしたサニー
アルベルトと同調したサニー
サニー:は、樊瑞、気をつけろ、全ては幻夜の過去
倒れこむサニー、それを抱える樊瑞
樊瑞:サニー!、今のは確かに・・・

研究室、液体に満たされたカプセルの中でシズマ管サンプルを抱え眠る銀鈴
大作:あ、ああ
後ずさりする大作、呉とぶつかる
大作:うわぁ!、呉先生、じゃあここは本部なんですね
呉の後ろで座り込む一清道人に気づく大作
大作:一清さん、無事だったんですか、じゃあ
一清:うう、楊志は残念な事をした
大作:あっ
鎖に拘留されたロボに気づく大作
大作:ろ、ロボ
呉:大作君、悪いが今度こそ封印させてもらうよ
大作:ロボ・・・
呉:安心したまえ一時的な処置だ、その証拠に壊された右手の修復はしてある、ただ、気になるのはあの右肩の固まりだ、どうやっても溶けない上にスキャンも通らない
一清:ヒマラヤで見た時には雪だとばかり思っていたが
呉:ではBF団?
一清:わからん、なにかの仙術の可能性は低いと思う
大作:い、一体何なんですか、これは、どうなってるんですか、銀鈴さんは、ロボは何故こんな目に、どうして
村雨:これはお前と銀鈴のためでもあるんだ
タバコに火をつけロボの後ろから姿を現す村雨
村雨:フフフフフ
大作:あ、あなたは村雨さん、でもあの時
セルバンテスに殺される村雨のカット
村雨:死んだはずだよってか、まぁいいじゃないか
大作:で、でも
呉:大作君、全ては村雨君から聞いたよ。まさかあのエマニエル君が生きていたとは
大作:呉先生
呉:すまない、私も自分の素性を隠していたのだよ、そう十年前私はね、フォーグラー博士の第一助手だったんだ
大作:先生
呉:そしてあのバシュタールの惨劇の証人の一人。銀鈴のテレポートで惨事を免れた私たちは、博士を無実と信じその証人でありながら、素性を隠すように国際警察機構に入った、何故だと思う?
首を横に振る大作
呉:決してフォーグラー博士の助手だ娘だと後ろ指を指されるのが怖かったのではない、ちゃくちゃくと世界の夜を輝きでみたすシズマドライブを見ていると、これでいい、これこそが博士の夢に描いた姿なのだ、今更事の真相を明かす必要はない、ただそう思えて、銀鈴、いやファルメール・フォン・フォーグラーと共に汚名を良しとし全てを諦めたのだ
涙をこぼす呉
村雨:だがフォーグラー博士の意思は復讐へと変わっていた
呉:そう、私もなにか間違いだと思っていた、ですがエマニエル君の言ったフォーグラー博士のシズマを止めろと言う意思はサンプルが証明しているのです、間違いなく。そう、その証拠に上海で発生したアンチフィールドはシズマドライブを停止させただけではなくて実験用のデータイミテーションに呼応し、二次作用としてあの一体を無酸素状態と化してしまった
一清:ではもしサンプルが三本そろってしまったら
呉:はい、おそらく地球全体の酸素が
大作:じゃあ何故ロボを封印するんです、それこそ大怪球をやっつけるチャンスは今しかないじゃないですか
呉:しかし、ロボは一度
大作:いえ、あの時は僕が馬鹿だったんです、でも今度こそ
村雨:いや、そいつは無駄だな
大作:どうしてですか
村雨:ふっ、俺はなフランスで奴の弱点に気づいた、そう奴を倒せるのはこの世でただ一人、それが銀鈴だ
大作:話がわかりません、じゃあどうして銀鈴さんをこんな所に
村雨:ふっ、わからないのか。それはな、銀鈴がフォーグラーの娘だからだ
銀鈴に目を向ける大作

回想シーン
シズマドライブの炉心工事をフォーグラー親子が草むらに座り込みながら見ている
フォーグラー:美しい夜・・・
エマニエル:えっ?
フォーグラー:いや、こうやってあの炉心が出来ていくのを見るとな、どんな未来がお前たちを待っているのだろう、我々科学者はこれからどのような世界をお前たちに残していけるのだろう、ふとそう思う事がある
ファルメール:お父様・・・
フォーグラー:人類は、夜の暗闇を炎で照らしその恐怖から開放された、だがそれと同時にさまざまな犠牲をも生み出してきた。公害、自然破壊、オゾンホール、いつもなにかあってはじめてあわて騒ぎ後悔をする、だがそれももう限界だ、もし今度何かあれば、それがとりかえしのつかない事ならどうする、我々科学者とは一体何者なのだ、進化というベールをかぶった破壊者なのか
エマニエル:父さん!
フォーグラー:わしは願う。科学が常に犠牲を生み出すのならその科学でそれを食い止めることは出来ないだろうか、そうする事だけがお前たちに未来をたくせる方法なのかもしれんな、それを母さんも望んでいるはずだ
アクセサリを取り出し握り締めるフォーグラー
立ち上がり二人の肩を抱く
フオーグラー:全てはあと少し、あと少しすればあれが答えを出してくれる、ほら見える、見えるぞ。私にははっきり見える、お前たちの世界だ、光り輝く未来、何の恐れもない夜、それは幻ではない

幻夜の部屋
幻夜:そうだ。父上ほど、この地球の事を考えていた方はいなかった、たが人々は何も知らずに父上に汚名と屈辱を浴びせた
フォーグラー博士の最後のカット
フォーグラー:止めろ、シズマを止めろ
幻夜:ここまで来て、何が待てるか!
手に持ったワインを壁の掛け軸に投げつける「天羅地網」の文字が「悪は必ず天によって裁かれるべし」に変わる
カーテンを開き外を見やる幻夜
幻夜:美しい夜、たが人々は汚れた出来事はすぐに忘れてしまう、一体誰のおかげだと思っている、ならば今こそ思い出させてやる、本当の夜を!

書庫 樊瑞とサニーが調べ物をしている
フォーグラー親子の写った本に樊瑞が拳を振り下ろす
樊瑞:うむぅ、何たる失態
サニー:えっ
樊瑞:おのれ、よくもBF団を
サニー:どうしました、おじ様
樊瑞:奴めわしらを謀りおったわ!
樊瑞&サニー:うっ
サニー:これは
樊瑞:まさか
月をバックに大怪球が移動を開始する
空になった幻夜の部屋
バルコニーに飛び出す樊瑞とサニー
樊瑞:幻夜め、おのれ
大怪球が瞳を開く
サニー:おじ様
樊瑞:いいかサニー、お前はここを動くな、わかったな
サニー:はい
立ち去る樊瑞
サニー:あっ、あぁぁぁ!
サニーのいる地面が黒い影となり、サニーを取り込む

BF団廊下アナウンスが流れる
アナウンス:第一級緊急態勢、全員各部署を動くべからず
アナウンス:第一級緊急態勢、十傑集といえども動く事は許されない
廊下に大量に倒れこんでいるBF団人員
廊下を急ぐ樊瑞、十常寺、幽鬼、残月、カワラザキ
アナウンス:全ては諸葛孔明の指揮下に相成るべし
カワラザキ:何をいうか、諸葛亮
樊瑞:奴をこのまま行かしてはならん
幽鬼:いくら孔明の作戦であろうとな
残月:十常寺、こちらは第一級戦闘体制だ
十常寺:おのが道、求め進むが十常寺!
戦闘サインを空にはなつ十常寺
幻夜:ん?
出撃する怪ロボ、ビックファイア三世(?)、モンスター(?)、VL2号(?)
幻夜:馬鹿め
アンチシズマフィールドを発生させ怪ロボットを動けなくする幻夜
幻夜:ははは、ははは、シズマが動かなければ、貴様らも所詮は同じ木偶の坊だ
幽鬼:ええーい
残月:こうなれば我々の手で
樊瑞:よーし、三方にわかれるぞ
カワラザキ:うむ
高速で地を駆ける樊瑞と残月
残月:なるほどフォーグラーの息子か、すると幻夜の目的もわかる、さすが衝撃のアルベルトだ、最後の力で良くぞ知らせてくれた
樊瑞:そう、確かに彼は生きている、これで我々の疑問はなくなった
残月:しかし、孔明もあの幻夜という若造にしてやられたというわけか
樊瑞:ああ、お笑いだな、何しろたった一人の男にBF団の組織を復讐の道具としてまんまと利用されたのだからな、うっ
何かに気づき立ち止まる樊瑞
残月:どうした
樊瑞:本当に孔明はこの事を予測できなかったのか
残月:んん、確かに、あの孔明にしてはあまりにも初歩的なミス
樊瑞:もしこれも全て孔明の考えの内だとすると、何の利がある、BF団に、いや我々のビックファイアにだ
残月:よし、ならばその事、孔明に問いただしてくるがいい、幻夜はまかせろ
樊瑞:すまん!
分かれる二人、高速で地を駆け水中に突入する残月
残月:見ておれ幻夜、我々十傑集が集まれば大怪球の一つや二つ、ん?
海中の怪ロボに気づく残月
残月:あ、あぁ、うわぁ
急いで逃れようとするも捕らえられる

高速で地を駆けるカワラザキと幽鬼、自分達を追って走るゲル状の物質に気づく
幽鬼:うむ
ゲル状の物質が怪しく輝く
幽鬼:ええい、鬱陶しい!
囗から大量の蛾を吐き出す幽鬼、口笛で合図を出し光を封じる
カワラザキ:我々に催眠生物ライトなど効く筈がなかろう、とはいえ、あいもかわらぬ 恐ろしい蟲使いよのお
幽鬼:何の、後は激動の爺さまにまかせるぞ
カワラザキ:うむ、では飛ぶとするか!
バックから巨大な凧を取り出し、乗りこむ幽鬼とカワラザキ
孔明:そうはいきません、せっかくですが、降りてもらいます
幽鬼:何だと
カワラザキ:孔明?
上空から巨大な怪鳥が凧を襲う
カワラザキ&幽鬼:うわあぁぁ

怪球を振り回すサイボーグ(バラン?)と対峙している十常寺
十常寺:十傑集が英雄本色、玩具で遊ぶは笑止千万
鈴を打ち鳴らしサイボーグを炎に包む
十常寺:我に楯突く無法が者ども、所業を背負えば現世に帰る、聞けい、生者必衰、命の鐘の響きあり
サイボーグ消え去る
十常寺:ふん。ん?斬!
人影に気づき、衝撃波を放つ、しかし直前で弾かれる
十常寺:な、否否否否否否、否!
十常寺の鐘が折れ落ちる、それを液体が包み込みそのまま十常寺を包み込む
そして黒豹の姿に形を変える
コロシアム
樊瑞:さて、孔明めどこにいるやら
孔明:探す必要はありませんよ
樊瑞:何?
樊瑞の前に焼けただれた十常寺が転がされる
樊瑞:おお、十常寺・・・、うお!
上空を怪鳥が飛び、カワラザキ達の凧が落とされる
カワラザキ:ぬあ、奴らの威力がこれほどのものとは
幽鬼:樊瑞?
樊瑞:おぬし達
樊瑞の後ろに怪鳥が下りたつ
樊瑞:ガルーダ?ま、まさか
海上より残月を捕らえた怪ロボットが上陸する
樊瑞:ネプチューン、残月
カワラザキ:こ、これは
幽鬼:ガルーダ、それにネプチューン
孔明:その通り、ボスの直轄の三つの護衛団
樊瑞:孔明、貴様!
孔明:黙らっしゃい、頭が高い、我々のビッグファイアの御前であるぞ
樊瑞:お、おお
黒豹を携えたビッグファイアが静かに立っている
頭をたれる十傑集
十傑集:ははぁ
孔明:これでもう何も問うことはあるまい、これ以上幻夜に手出しは不要、もう一度言おう全てはビッグファイアのご意思である
十傑集:ははぁ!
樊瑞:そ、そんなはずが、ビッグファイア様が姿をあらわすにはまだ早すぎる、むうわからん、ますますもってわからなくなってしまったぞアルベルト・・・
孔明:ふふふふ、さて後は事の成り行きを見ているだけだ

 -前半終了

梁山泊
廃棄されたシズマ管の山とショベルカー、大作と村雨がいる
村雨:じゃあ、どうして銀鈴さんを、か?前もそうやって長官に詰め寄ったんだってな、だが、今度はやさしく慰めてくれる戴宗はいないぞ
村雨を睨みつける大作
村雨:まぁまぁ、そう怖い顔をしなさんな。な、お前は見ていたんだろ?銀鈴は確かに一瞬アタッシュケースのサンプルをBF団の兄貴に渡そうとした、そしてもしあの時、お前がロボを動かさなければどうなった、俺と一清がこなかったらどうなった
大作:そ、それは
村雨:そうだ、あのままサンプルはBF団に渡って今頃は地球は完全に静止、それだけじゃない、呉学人のデータが確かなら、地球無酸素状態で何もかもおじゃんだったろう
大作:でも、銀鈴さんはあの時博士が生きてた事でびっくりして、それで、そうです、銀鈴さんは絶対にサンプルを渡したりはしなかった
ショベルカーを操り大作の周囲のシズマ管に打ち下ろす村雨
村雨:いや、渡したろうな。じゃあ聞くが、お前はどうなんだ
大作:えっ?
村雨:お前は父親から受け継いだジャイアントロボを使って、何をしている
大作:なっ、きまっています、世界をBF団から守る、そうしろって父さんから言われて、はっ
村雨:そうだ、お前にとっても父親の遺言は絶対のものだ、そうだろう?じゃあ銀鈴の場合だって
フォーグラー博士の最後のカット
フオーグラー:シ、シズマを、シズマを止めろ
村雨:あの時、銀鈴が兄貴の幻夜と一緒に父親の遺言を守ろうと、三本のサンプルを揃えたって、何の不思議はないさ
大作:で、でも!
村雨:じゃあもし、もしもだ、お前の父親、草間博士が本当は世界征服に賛同し、ロボを作り上げたとしたら、そしてその意思をお前に託したとしたらどうしていた!
大作:そんな、僕の父さんがそんな事するはずがありません
村雨:ふ、子供だなぁ。考えても見ろ、お前は俺たちに助けられたからそう言えるだけさ、そう言えば博士はこんな事をいっていたな、幸せは犠牲無しには得られないのかって。その通りだよ、答えは簡単、戴宗を見ろ!楊志を見ろ!あいつらが犠牲で無くて何なんだ!
ショベルカーを操り大作の周囲のシズマ管に打ち下ろす村雨
村雨:だったら銀鈴も犠牲って考えればいいじゃないか、しかも正真正銘地球を救う犠牲だ
体を震わせている大作
村雨:もしそれで事が上手く行くんだったら、いつでも犠牲になってやるさ、そうだお前を助けてやった時だってそうだったろ?
大作:でも、村雨さんは生きてるじゃないですか
シャベルカーから降り立ち、自分の頭部に銃を構える村雨、そのまま自分の頭を打ち抜く
大作:あ、む、村雨さん、村雨さん、村雨さん
急いで村雨に走りよる大作、完全に死んでいる村雨の目が動き蘇る
大作:は はああ うわああ
村雨:ふふふ、そうさ、幸せのためなら何度だって死んでやるさ
大作:は
村雨:ふふふ、これが俺のエキスパートとしての能力だ、これくらいの事だったらすぐにだって生きかえる。そうだ、俺は死ねない男なんだ
大作:そんな、じゃあ。ああ
周囲のシズマ管が突然光を放ち、浮かび始める
大作:あ、ああ、うわぁぁ うあ
バランスを崩した大作の手を取る村雨
シズマ管を扇子でなぎ払い呉が入ってくる
呉:村雨、ここにいたのか
村雨:呉学人、これは一体
呉:まずい事になった、今までに無い程強力なアンチフィールドが地中を走っている
村雨:すると、奴が

電線を持ち上げ浮上する大怪球
幻夜:ははは、ははは!見ていろ、二本で決着をつけてやる

村雨:じゃあ、まさか
呉:予想どおり大怪球がセントアーバーエーに現れたんです
村雨:だが、予想よりはるかに早いじゃないか
大作:呉先生、セントアーバーエーって、あの?
呉:そうだ、つい一週間前に開設された、地球に残された最後のシズマ発電所、そう、その地こそが、十年前までバシュタールといわれた場所だ!
大作:ええ?

セントアーバーエーへ直進する大怪球
幻夜:そうだ、全てはここから始まった、いくら名前を変えてその地を浄化しようしても、無駄な事だ。何故なら、貴様等が平和の象徴としているその発電所の地下こそ、我が父フランケン・フォン・フオーグラーが眠る地なのだ、そう汚名を着せられた無念とともにな!ご覧下さい父上、全てはここで始まり、全てをここで終わらせるのです!
大怪球の前に中条長官が立ちふさがる
幻夜:ん、人?

呉:しまった、私はまた、肝心なときに判断を誤ってしまったのか
村雨:いや、せめて先に中条長官にあちらへ向かってもらったのが救いだ
呉:しかしそれではあまりに犠牲が大きすぎる!
村雨:まさか長官は
呉:いや、長官は間違いなくお使いになるでしょう、そう誰も抵抗する事はできない、その名の通りの能力を

中条:ふふふ
不適に笑い、上着を脱ぎ捨て、ネクタイを緩める長官
幻夜:何をするつもりだ
ファイティングホーズをとり、シャドウボクシングを始める長官
幻夜:ふっ笑わせる、まさかこの大怪球に素手で挑むつもりか?
中条:その通り、貴様などこの静かなる中条ひとりで十分だ
幻夜:なに!
中条:てやあああ
光を発し、大怪球に向かって行く中条、大爆発のカット

泣き崩れる呉
呉:ああっ、全ては私の責任だ、何もかも私の判断ミスだった、私が最後までフォーグラー博士を信じたいと願ったばかりに、ち、中条長官までも、せめてこうなる前に、あのサンプルを壊しておくべきだった!
大作:いいえ、先生の責任じゃありません、こんな事が予測できるわけがないじゃないですか
村雨:だがまさか、奴等が第三のサンブルを諦めるとは誤算だったな
大作:村雨さん!
突如岩陰から怪ロボットが現れる
レッド:はははははははは
大作:あ、あれは
村雨:まさか、ビッグゴールド
レッド:その通り、よくご存知だ
村雨:十傑集、マスク・ザ・レッド!
レッド:いかにも、さぁ第三のサンプルを返してもらおうか
村雨:いかん、奴等は俺たちの九大天王がいないのをいい事に、ここまではいりこんでくるとは
レッド:ははは、私だけではないぞ、見よ!

指を打ち鳴らす男にリズミカルに物体が切断されていく、迎撃に出る梁山泊守備隊
守備隊:うわぁー、おのれ狼藉者!
守備隊も文字通り真っ二つにされていく
李忠:おのれ、名を名乗れい
目の前に指を突き出され怯んだ所を両断される李忠
ヒイッツ:ふふふ、よかろう。私の名は素晴らしきヒイッツカラルド
解珍:じ、十傑集が
解宝:一度に二人も
ヒイッツ:いやいや君たちは運がいい、今日は特別でね、もうひとり来てるんだ

川を船で渡ってくる梁山泊部隊、先頭に花栄と黄信
花栄:警備隊に限らず動けるものは全員出撃せよ
黄信:我等の本拠地を敵に落とされるは、恥辱の限りよ
花栄&黄信:さよう、心してかかれい!
警備隊:おおー
その前面の橋に立つ片目の男、水しぶきが上がり編み笠の軍団が姿を現す
血風連:まばゆきは月の光、日の光、正しき血筋の名の下に、我等が名前を血風連!
血風連:直系の怒鬼様、まずは我等にお任せを
黙って頷く怒鬼、梁山泊部隊に七節根で襲い掛かる血風連
血風連:とお!
弓で迎撃に出る梁山泊部隊
花栄:おのれえ!

ビックゴールドで大作達を襲うレッド
レッド:ははは、九大天王のいない梁山泊など敵ではないわ!小僧、ロボの操縦機ほど踏み砕いてくれるわ ふふふ
身を呈して大作を守る呉と村雨
村雨:大作、早く逃げろ
呉:銀鈴を頼む
村雨:早く!
ビックゴールドに踏み潰される呉と村雨
大作:呉先生、村雨さーん!
レッド:今度こそ死ねい!
大作:うわあ
地下に繋がるエレベーターに逃げのびる大作
レッド:何?ええい、こんな所が空洞になっているとは
大作:ロボ、行け!
レッド:くう、おのれジャイアントロボ!
拘束の鎖を引きちぎるジャイアントロボ
大作:ロボ、そいつをたたき出せ
レッド:何をこしゃくな!
ビックゴールドを抱えて飛び立つロボ
ジャイアントロボが飛び立つ、血風連と戦っている黄信と花栄
唇をかみしめ飛び立つロボを見やる怒鬼
黄信:く
花栄:う

銀鈴のカプセルの前にたどり着く大作
大作:ぎ、銀鈴さん 銀鈴さん、銀鈴さん
カプセルを叩く大作、重しをみつけそれを叩きつけようとする
ヒイッツ:手伝ってやろうか?
大作:ああ
ヒイッツ:ただし、真っ二つだぞ
大作:ああ
大作の前に立ちふさがりヒイッツの真空破を身を呈して防ぐ村雨
大作:村雨さん
村雨:言ったろう、俺は不死身だってな、早く逃げろ、ここは俺が何とかする
ヒイッツ:へっ
真空破を放ち村雨を攻撃するヒィッツ、重しで銀鈴のカプセルを叩き続ける大作
村雨:うお 素直に大人の言う事を聞け
大作:嫌です、これじゃ何のために皆死んでいったのかわからなくなります、戴宗さんも、楊志さんも、僕の周りには素晴らしい大人の人ばかりでした、でも僕はあなただけは好きになれない!だって、僕はあなたのように平気で命を捨てて戦うような事は出来ませんから!何が犠牲ですか、こんな、こんな犠牲なんて必要ありません、もし、あなたの言うように、銀鈴さんを犠牲にしてまで戦うのが大人なんだったら、僕は、僕は大人になんかなりたくありません、ずっと子供のままでいい、僕はこのまま父さんを信じて生きていきます、それは銀鈴さんも同じはずです、だから、だから、だから!
村雨:ぐわあ
真っ二つになる村雨の帽子、崩れ落ちる村雨
ヒイッツ:残念だな、話相手がいなくなって、さぁサンプルを回収させてもらうぞ
両手を広げ身を呈して銀鈴を守る大作
ヒイッツ:ん?ふはははは、あーはははは!よかろう
カプセルが光を放つ
ヒイッツ:こ、これは?う、あ、うわ
光を放つカプセル

倒されるロボ
レッド:あるじのいないロボなどこの程度か、ならば今の内に。ん?
大作のいる地点を中心に光が広がって行く

ヒイッツ:まさか、その中で、うわぁぁ
大作:銀鈴さん?
目覚める銀鈴

退却する血風連
血風連:引け、引けぇい!
光に飲まれるレッド
レッド:うわぁ!
光に飲まれる花栄&黄信
花栄&黄信:うおお!

大作:銀鈴さん!
銀鈴:ありがとう大作君、私も決心がついたわ、今まで自分の能力を使うのを恐れていたの、でも今しかその時がないのがわかったわ
大作:で、でも
銀鈴:私も確かめに行くの、あなたがお父さんとロボを信じるように、私もお父様を信じて、このサンプルを

ジャイアントロボ Episode-6 罪と罰
全てはビックファイアのために- THE END

ナレーション:さぁ風雲急をつげる大展開、うずまく十傑集の疑問の中、このまま幻夜が作戦を完了させるのか。大怪球に立ち向かう中条長官の能力はそれを阻止できるのか。 いよいよ決戦の場をセントアーバーエーと名を変えたバシュタールの地に移し、地球の静止をかけた全ての決着のために銀鈴が飛ぶ、そして全ての謎が明らかにされる今、ただ一人不敵な笑いで傍観する男がここにいた
孔明:はははは、そうだこれでよい、まさしく役者が揃うのだ。そう、何もかも私の思うがままだ、うはははは

次回完結
LastEpisode?大団円
散りゆくは、美しき幻の夜-