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第4話 : うたわれるもの 第4話 "戻れぬ道" より

テーマ曲 : 夢想歌

【アバン】

成田の部隊がハバロフスク基地にやって来る。

・トモエが基地に新しい騎士団がやって来るという情報を聞きつけ、ショウ、リョウ、ミキとのランチで話す。 「何かこう、面白いネタはないのか」 「そうですわね。では今日、新しい騎士団が基地にやって来るという話などはいかがですか?」 「新しい騎士団?」 「ええ。何でも団長さんはうちと同じくらい若いんだとか」 「ってことは十代か。その若さで団長ってことは、そいつも川早家の人間なのか?」 「このご時世で十代で団長なんだから、そうなんじゃない?」 ・イチが現れ、成田とは旧知の仲であることを、ショウ達に説明する。 「正解でもあり、不正解でもある」 「イチ!」 「ご存知なのですか?」 「あぁ。新しい騎士団の団長は成田正人。俺の親友だ」 「川早とは縁のある男だが、名前の通り川早家の人間ではない。団長の地位は、実績で掴み取ったものだ」 「お前達も、嫌でも会うことになる。合同で作戦を行うことになっているからな」 ・騎士団の名前について。 「騎士団の名前は何と言うのですか?」 「暗黒騎士団」 「暗黒……」 「そう言えば俺達の方の名前だが」 「いい加減名無しは不便だという苦情が各所から上がっていてな」 「シンプルに俺が好きなものを組み合わせることにした。黒狼騎士団?。それが俺達の名前だ」

【Aパート】


黒狼騎士団と合同作戦会議が行われる。

・イチの部隊と成田の部隊の合同ブリーティングが行われる。成田の風体について。身長が高く、忍者のような雰囲気であること。 ・日本と帝国の歴史と現状について。イチが打倒日本について語る。 「日本という国は俺たちにとって、特別な国だ。ここにいる多くの者の名で分かるように、俺たちの祖先は日本人だった」 「だが日本という国を捨ててかつてロシア極東と呼ばれていた土地に渡り、今日のフォリス帝国を築き上げた。そしてやがては祖国日本と覇を争い、勝利するに至った」 「しかるに現代において日本人達は、頑迷にも我々に抵抗しようとしている。今度こそ、彼らの思い上がりを打ち破らねばならない」 「終わらせるのだ。兄と弟、あるいは父と子が争うような、戦いの構図は」 「日本人自身が我々にした仕打ちを忘れてはならない。国を追い出された先祖の苦労を無にしてはいけない」 「我々は示そう。日本という国を捨てた我々の祖父母たちの行いが正しいものであったことを」 ・イチの部隊と成田の軍は二手に分かれて強行進軍し、イチの部隊は日本軍の背後を取るように動くこととなる。

絶壁の細い道を進軍する。

・ショウやリョウの疾風が全体の目になっていること。 ・道が険しく、物資の輸送部隊が苦労していること。

黒狼騎士団が民間人の村を制圧する。

・ショウがイチの部隊の進軍路に、民間人の村を見つける。 「リョウ、見えるか、あれ」 「うん。人、だね」 「十人やそこらじゃない。集落だぞ、あれは」 「こちら竹内。この先に民間人の村があるようです」 「少数部族か」 「恐らくは」 「ショウ、リョウ。二人で制圧できるか?」 「何とも言えませんよ」 「やります」 「リョウ?」 「僕らが行って威嚇すれば問題ないでしょう。行こう、ショウ君」 ・ショウとリョウの二人で速やかに村に向かう。 ・村の中央に二機の疾風が舞い降りる。リョウが外部マイクを使って家を飛び出してきた村人達に向かって降伏を訴えかける」 「言葉は通じていますね? 動かないで。僕達はフォリス帝国の黒狼騎士団。現在より作戦行動のためこの村を徴用します」 「無駄な抵抗は辞めて下さい。あなた方に死者が出るだけだ」 ・村長が降伏の意思を示す。 「わしらは何もしとらんです」 「分かっています。これからここを軍が通ります。それを通してくれるだけでいいのです」 「分かりました。わしらは何もせんとです。じゃから……」 「ええ。発砲はしません。あなた方が、余計な真似さえしなければ」

【Bパート】

【Cパート】


登場人物

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