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第2話 : コードギアス 反逆のルルーシュ 第2話 "覚醒 の 白き 騎士" より

テーマ曲 : COLORS

【アバン】

帝国軍対日本軍の激しい市街戦が繰り広げられる。

・日本国軍の戦武が帝国軍の戦車や戦闘ヘリ相手に戦況を有利に進める。 ・ケンや子龍が士気を執る様子が映し出される。ケンが戦闘の理由を語る。 「卑劣なる帝国から日本の誇りを取り戻すのだ。私達が、この手で」


【Aパート】


ショウとリョウが戦闘に参加する。

・戦術指揮を取るケンの元に、別働隊の子龍から状況確認の連絡が来る。ケンが部下達と合流していること。 「順調だ。問題ない。あの黒い奴は気になるが。そちらには行っていないのだな」 ・ケンの部隊の前方から、ショウとリョウの二機の疾風が滑空して来る。 「隊長、あれを!」 「飛行型――疾風か」 ・ケンをはじめとした全員が応戦するが、二機の速さに翻弄され、一機、二機とやられていく。 「速い。この速さ……通常の疾風とは違うのか?」 ・ケンが距離を取り、二機の戦いっぷりを再確認する。一機は雪に溶けるような真っ白一色、もう一機は青いライン交じりであること。 「そういうことか」 「各機、青いラインが入った方に集中攻撃しろ。もう一機は俺がやる」 ・二機の体感速度の速さがライダーの腕と、連携プレイにあること。 「この二機――。そんじょそこらのチームじゃないぞ。甘く見てかかるな」

ミキがイチの機体で出撃する。

・イチが再出撃しようとするが、八中に止められる。 「何度言わせるのですか。あなたは最前線に立つような立場の人間ではないのです」 「俺は最前線が好きなんだ」 「好きでもダメです」 ・イチが不満げに顎をしゃくるが、八中は頑として応じようとしない。 ・ミキが二人の会話に割って入る。 「じゃああんたの機体、あたしに貸してくんない?」 ・ミキの機体が先日の戦闘で破壊されてしまったこと。 「構わんが、それは俺のだ。お前のと同じように壊すなよ」 「分かってるって」 「それと、そいつに遠距離武器はついてないからな。必要なら持っていけ」

リョウが敵を引き連れつつ場所を移動する。

「どうやら向こうは僕らを引き離しにかかって来たみたいだね」 「構わねぇ。こっちの赤い奴は俺がやる。後は任せた」 「了解。じゃあ、僕は場所を変えるよ。これ以上、街の中心部を壊されたくない」 「おう」 ・リョウが敵部隊を引きつけつつ徐々に距離を取る様子をショウが確認する。

ショウVSケン。

・ケンの攻撃がショウの疾風を掠め、ショウが息を飲む。 「おおっと。さぁて、てめぇの相手は俺だ」 ・ショウとケンの戦武が何度も交錯する。ケンは建物を盾にし、ショウは飛行能力をフルに活用する。 「やるじゃねぇか、さすが大将機! 伊達に目立つ色してねぇな」 ・ショウのテンションが上がり、超精密狙撃から一気に間合いを詰め、短剣を突き刺す。ケンは狙撃を大きな動作でかわし、短剣は剣で受けて防ぐ。 ・ケンのコックピット内部。表情に険しさが増し、無言で剣戟を放つが、ショウは高く飛んでこれを回避する。 ・遠いアングルから二機の交戦する様子が映し出される。ショウ機が雪と空に溶けて見えづらいのに対し、ケンの戦武の赤が目立つこと。爆発音が連なる。


【Bパート】


ミキ参戦。

・ミキがイチの機体に乗って市街地東部の戦場に到着する。ライダースーツに身を包んでいること。 ・ミキの近くで戦車が弾け飛ぶ。戦場での戦武のずば抜けた強さについて。 ・ミキが敵の布陣を素早く確認し、ロングライフルの銃口をサーチした敵機に向けてフルオートでぶっ放つ。一機撃墜。 ・横から敵機が襲撃してきたのを、ロングライフルの銃身で捌き、ゼロ距離射撃で背中から撃ち抜く。ずん、という重い音。 ・ライフルを片手に、もう片手で背中に背負っていた大剣を持ち、敵機が反応するより速く、一刀の元に斬り捨てる。二機目。 ・ミキの戦武のコックピット内部。ロングライフルの残弾表示がゼロになる。使い捨てライフルであること。 ・ミキが溜息をつきつつ、ライフルを街路に捨てる。 「お坊ちゃまが自分の機体をオーダーメイドするのも結構だけど、通常装備が大剣一本って、まったくどんな戦い方考えてんのよ」 「でもまぁ、これしかないならこれでやってやるわ」 ・ミキの周囲を数機の戦武が取り囲むが、ミキが逆に剣一本でさらに二機を屠る。 「これしかないだけあって、速さと強さは申し分ないわね」

ミキVS子龍。

・他と異なる蒼い色の機体(子龍)が遠距離からミキを襲う。アラートで気づき辛うじて避けたミキが、その距離に驚きを露わにする。 「随分と正確な射撃だこと」 ・子龍が距離を詰めてくる。片手には槍。 ・ミキが「ちっ」と舌打ちして、機体の身を翻す。子龍の槍が空を斬る。 ・反撃しようと振りかざしたミキの大剣を子龍が槍で高い位置で受け止める。 ・ミキが体勢を整えるより速く、子龍の槍が回転しながらミキの胴を貫こうとする。 ・ミキが危機を察し、辛うじてコックピットは回避したものの、子龍の槍に左肩を貫かれる。 ・さらにミキがコックピット内部でバランスを崩す。子龍が仕留めようと槍を掲げる。

ミキからリョウに交代する。

・ミキの後ろから銃声がして、子龍がミキを捨ててバックステップする。 「下がって。僕がやります」 ・ミキがリョウの声に驚く間に、上空をリョウの疾風が越えて行く。 ・リョウの攻撃を子龍は回避すると、すれ違いざま槍で突き刺そうとする。 ・リョウが短剣を二本取り出し、十字にして槍を受け流す。そのまま両者は反転し、再び斬り合う。 ・リョウが短剣を子龍に投げつけ、距離を取ると小銃を取りだして発砲する。 ・子龍が被弾し、味方に指示を出しつつ後進する。 ・敵の撤収を見守ったリョウがミキに近づき、安否を確認する。 「大丈夫ですか?」 「あたしはね。この子には傷つけちゃったけど。あーあ、イチにどやされるわ」 「それより追わなくていいの?」 「もう弾切れです。それに敵軍は全面的に後退したみたいです。今日はこれで十分でしょう」 「さぁ、帰りましょう。僕達の基地へ」


【Cパート】

ショウVSケンは決着がつかぬまま、ケンが引き上げる。

・ショウとケンが激しく中距離戦闘を行っている。 ・ケンが急に弾幕を張り、ショウが一瞬、その姿を見失う。直後、距離を取って逃げるケンをショウのレーダーが捉える。 ・ショウが次の行動に迷っていたところで、リョウから状況報告を求める通信が入る。 「ショウ君。こっちは片付いたよ。そっちはどう?」 「こっちも終わったみたいだ」 ・ケンの姿が遥か彼方に豆粒ほどに見えること。 「逃がしちまったよ。ちくしょう」



登場人物