このページでは,9月1日火曜日に日無より問題が公表され次第,問題解説を掲載します. →公表されました.
[2009-09-02] 作業開始.今回は2アマからスタート.2アマ工学A-10まで終了.
コイルの電気的性質について問う問題.
1は正しい.リアクタンスの式X=2πfLを思い出して,fが大きくな
るとXも大きくなるから.2は正しい.この逆起電力がリアクタンス
を生むもとということ.3は正しい.電磁石だよねつまり.という
ことで消去法で4番が残る.
1アマ的説明で4番を解説.オームの法則V=IZ,コイルのインピー
ダンスすなわちリアクタンスはj2πfL,jを掛けるということは90
度位相が進む,というのと同じ.なので,電流の位相に対して電圧
の位相が90度進む,ということになる.問題では電圧の位相に対し
ての電流の位相の進む遅れを問うているから,「遅れる」が正解と
なる.つまり4番の記述は誤り(正解).
公式E=(1/2)QVに数値を代入して,0.5x0.04x80=1.6.3番が正解.
19年12月期2アマ工学A-3の数値違い問題.公式Z=L/(CR)を覚えてい
るかどうかがポイント.変形してC=L/(ZR).数値を代入して
C=15x10^(-6)/(10x10^3x6)=0.25x10^(-9)=250x10^(-12)ということ
で3番が正解.この公式の導出はとても面倒くさいので,受験対策
としてはともかく問題のパターンとともに公式を暗記することにな
ります.
いま50[Ω]の抵抗に1[A]流れているとしましょう.そのとき抵抗の
両端の電圧はV=IR=1x50=50[V]となります.したがって変成器(ト
ランス)の2次側に50[V]の電圧が出ていることになります.いま
巻線比n1/n2=8なので,1次側には2次側の電圧の8倍,すなわち
50x8=400[V]の電圧がかかっており,かつ1次側に流れる電流は2
次側に流れる電流の1/8,すなわち1/8[A]であるはずです.従って
1次側から見たインピーダンスはZ=V/I=400/(1/8)=3200つまり3.2
[kΩ]となります.2番が正解.
表にしてみましょう.正解は5番.3番の三極管かなと一瞬思います
が,ゲートじゃなくてグリッドなんですね.この中ではマグネトロン
だけが2極の素子です.
番号 | 素子の種類 | 電極の名称 |
1 | バイポーラトランジスタ | コレクタ,エミッタ,ベース |
2 | 電界効果トランジスタ | ドレイン,ソース,ゲート |
3 | 三極管 | アノード,カソード,グリッド |
4 | マグネトロン | アノード,カソード |
5 | サイリスタ(シリコン制御素子) | アノード,カソード,ゲート |
Aのバラクタ(静電容量ダイオード)ですが,ふつうはバラクタダ
イオードと「ダイオード」をつけて呼んでいますが,単にバラクタ
とだけいうこともあるようですね.正解は5番.
(1) 加える電圧により,静電容量が変化することを利用するものは,
[バラクタ]である.
(2) 逆方向電圧を加えると,ある電圧で電流が急激に流れ,端子電
圧がほぼ一定となることを利用するものは,[ツェナー]ダイオード
であり,図記号は[図2]で表される.
バイポーラトランジスタで言う「エミッタホロワ回路」に対応する
ものですね.エミッタホロワ,ソースホロワ,カソードホロワと3
つセットで覚えておきましょう.
(1) この回路は,ドレイン接地回路で[ソース]ホロワ回路ともいう.
(2) 電圧増幅度は,ほぼ1であり,入力電圧と出力電圧は[同]位相
である.
(3) 他の接地方式の回路に比べて,出力インピーダンスが[低い].
負帰還の知識を問う問題.(2)の文章ってなんか変ですね.増幅度
が変化しない周波数帯域幅が広くなるんならわかりますが…まあ
AとBで選択肢は決まってしまうのですが.1番が正解.
(1) 増幅度が[小さく]なり,出力される雑音やひずみが[減少]する.
(2) 増幅度が3[dB]低下する周波数帯域幅は[広く]なる.
1,3,4番は正しい.温度,電圧,機械的振動,どれも安定稼働に必
要な要素です.残る2番が誤り(正解).密結合にしちゃったら負
荷の変動の影響を受けちゃいますって.
公式P=Pc(1+(M^2)/2)にPc=150,M=0.8を代入して
150x(1+0.64/2)=150x1.32=198[W].3番が正解.
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