会長 / 馬術連盟新聞記事


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バルセロナ五輪選考で現金授受疑惑に関する新聞記事

出典 http://johba.com/Mainichi.html

■五輪選考で現金授受 (1999年7月4日・毎日新聞1面)

バルセロナ 馬場馬術の日本代表 3委員に365万円

1992年のスペイン・バルセロナ五輪の馬術競技に出場した日本選手が、代表選考にあたった日本馬術連盟(東京都千代田区、原昌三会長)の幹部3人に、総額365万円の現金を渡していたことが3日、分かった。この選手は五輪出場の国内基準を満たしていなかったが、現金を受け取った幹部らの推薦で出場が決まったという。毎日新聞の取材に関係者はいずれも現金授受を認めている。(25面に関連記事)

現金を渡したのは、バルセロナ五輪の馬場馬術競技に出場した桜井義長選手(49)。受け取ったのは、五輪派遣選手候補選考会(当時)の村上捷治委員(61)ら計3委員。

馬場馬術の出場資格について国際馬術連盟は、90年と91年の主要国際大会で、満点のうち「得点率60%以上を2回取った選手」と規定していた。日本馬術連盟は日本選手のレベルを上げるため、63%以上をクリアした選手に限定していた。桜井選手は直前の国際大会の得点率は62%台が最高で、国際基準はクリアしていたものの、国内基準は満たしていなかった。

ところが、92年6月9日、同連盟の理事や審判など9人が出席して開かれた代表選考会の席上、村上委員が、「桜井選手は国内基準を満たしていないが、国際連盟の基準はクリアしているから個人で参加させたい」と提案、反対意見もなく、決定したという。

村上委員には、選考前の同5月、2回に分けて計165万円が支払われたほか、選考委員会のメンバーだったほかの同連盟理事2人にも決定の前後に100万円ずつ計200万円が渡ったという。

桜井選手は毎日新聞の取材に対し、現金を渡した事実を認め、「渡した金は海外の大会での推薦など五輪に出場する便宜を図ってもらう謝礼だった」などと証言した。

100万円を受け取った理事(66)は、「バルセロナに出発する直前の7月に現金で受け取った」と現金授受を認めたが、「こちらから現金を要求したわけではない」と話し、見返りだったことは否定している。

馬場馬術は92年8月2日から5日まで行われ、桜井選手は予選49人中41位で決勝に進出できなかった。

事実関係を調査する

日本馬術連盟の話 選考手続きに問題はなかったが、指摘されたことについては事実関係を調査したい。

ことば 日本馬術連盟

日本体育協会加盟の競技団体。1946年に設立された農林水産省所管の社団法人で、選手らの会費と、日本中央競馬会からの助成金などで運営している。全国で馬術競技の開催や選手の資格登録、審判員認定を行っている。今年3月末現在の会員数は個人6436人と623団体。下条進一郎元厚相が名誉顧問を務めている。

■「金かけないと出場できぬ」 (1999年7月4日・毎日新聞25面)

名馬に1億5000万 海外遠征費も億単位

「オリンピックは人生を狂わせる」。1992年のバルセロナ五輪の代表選考に絡んで、選考委員に現金を渡していた桜井義長選手(49)は、五輪を目指すため、海外から1億5000万円の名馬を買い込んでいた。桜井選手は「金をかけなければ五輪に出場できないような日本の馬術界の体質を変えるべきだ」と、7年前の“疑惑”を打ち明けた、その胸の内を語った。

桜井選手によると、日本馬術連盟の幹部には、海外の大会に同行してもらったり、現地でのトレーナーの紹介費用としてほかにも現金数十万円を数回渡したという。

関係者によると、馬場馬術の個人競技は、5人のジャッジが演技を採点し、その得点率が五輪出場の基準記録となる。ヨーロッパ勢が圧倒的に強いため、日本選手が五輪に出場するには、国内大会ではなく、世界選手権など国際馬術連盟が指定した海外での主要大会で実績を上げなければならない。このため、選手は長期間の海外遠征を強いられ、馬の輸送費を含め億単位の出費になるという。

桜井選手は、当時国内ではトップクラスだったが、海外では無名だった。このため、桜井選手は91年8月にデンマーク生まれの牝馬「マタドール」を1億5000万円で購入した。

マタドールは90年にスウェーデンの世界選手権で2位、91年3月のパリのワールドカップで優勝した「名馬」だった。

桜井選手は、マタドールとのペアで、国際馬術連盟が指定した92年3月のオランダで開かれたワールドカップに出場し得点率60.78%を獲得して9位となった。また、92年5月のフランス大会でも62.58%で6位に入賞し、五輪出場資格の60%をクリアした。

問題は日本馬術連盟が設定した63%の得点率だったが、現金を渡した3人が出席した選考委員会で代表に選ばれた。選手選考について同連盟は「基準に達した人馬がいないため、派遣については慎重論もあったが、今後の努力次第で入賞に近づけるという判断から、桜井選手が選考された」と月刊誌の中で経過を説明していた。

現在、静岡県掛川市の乗馬クラブで顧問を務める桜井選手は「3人からは『五輪に出してやるから』とあからさまに現金を要求されたわけではないが、現金を渡さざるを得ないような状況だった。」と話している。

■「海外ではよくある」 (1999年7月4日・毎日新聞25面)

選考委員 借金あったし、「もらうよ」と・・・

3日明らかになったバルセロナ五輪の選手選考をめぐる現金授受疑惑は、華やかな馬術界の暗部をさらけ出した。165万円を受け取った選考委員(当時)の村上捷治氏(61)は「海外ではよくあることだ」と悪びれる様子もなく語った。一問一答は次の通り。

桜井選手がなぜバルセロナ五輪の代表に選ばれたのか。

   「日本の馬場馬術の火が消えてしまうから、選考委員の前で私が土下座してお願いした」

桜井選手から165万円を受け取りましたね。

   「時期は覚えていないが、65万円は現金で受け取り、100万円は銀行口座に振り込まれた。当時は借金もあったので、桜井選手には『もらうよ』と言って受け取った」

「金を払えば推薦する」と要求したのではないか。

   「それは全然やっていない。1000万円や2000万円くれるというなら別だが」 

現金を受け取るのは問題ではないか。

   「馬術だけじゃなくて、諸外国では採点競技で審判を集めて接待することは良くあることだ」

現金授受は今も行われているのか。

   「それは全然やっていない。1000万円や2000万円くれるというなら別だが」

現金を受け取るのは問題ではないか。

    「バルセロナ五輪の時は甘さがあった。今はそういう時代じゃない」

アトランタ五輪馬術代表選考疑惑に関する新聞記事

出典 http://johba.com/Mainichi-2.html


■アトランタでも疑惑浮上 (1999年7月5日・毎日新聞)

五輪馬術代表選考 アトランタでも疑惑浮上

五輪代表選考をめぐる日本馬術連盟(東京都千代田区、原昌三会長)幹部による現金授受疑惑で、1996年の米国アトランタ五輪に出場した選手の両親が、毎日新聞の取材に対し、「五輪出場に便宜を図ってもらう趣旨で、幹部職員に現金80万円を渡した」と証言した。受け取ったとされる幹部職員は現金授受を否定している。「貴族のスポーツ」と言われ、他(ほか)の競技に比べ、けた違いに金のかかる馬術をめぐり、バルセロナ五輪だけでなく、アトランタ五輪でも新たな疑惑が浮上した。

証言したのは、アトランタ五輪の障害飛越競技に出場した男子選手の両親。

証言によると、93年10月に静岡市内のホテルで同連盟幹部職員と会った際、現金50万円を渡したほか、96年5月にアトランタ五輪候補選手に決まるまでに、この幹部職員に対し、謝礼などとして同じホテルで30万円を渡したという。

この両親は「93年当時、高校生だった息子の大学進学を相談したり、五輪を目指して海外での大会に出場できるよう推薦してもらうためだった」と証言している。一方、同連盟の幹部職員は毎日新聞の取材に、「選手の両親とは静岡市内のホテルで何回か会って食事をした。電話で相談を受けてアドバイスしたり、海外の大会に推薦状を送ったのは事実だが、連盟の仕事としてやったことで、現金は受け取っていない」と現金受領については否定している。

アトランタ五輪の障害飛越の出場資格は、候補者選考直前2年間の海外の主要大会で「減点8点以内(障害の落下2回以内)で入賞した選手」と定められていた。海外の大会に出場するには、同連盟からの推薦が必要で、現金を受け取ったと指摘されている幹部職員は、推薦手続きを担当していた。

この選手は95年にノルウェーとイタリアで開かれた大会で2位と3位になって出場資格を取得し、96年6月4日の選考会で日本代表に選ばれた。

アトランタ五輪の障害飛越競技は96年7月29日から8月4日まで開かれ、日本はこの選手を含む4人が出場した団体競技で19カ国中15位の成績だった。

選手の両親は「謝礼を渡したことで、幹部職員から海外の大会スケジュールを教えてもらった。推薦手続きもスムーズになった。五輪に団体出場した4人のうち2 人は連盟幹部の子供で、もう一人は2度の五輪出場経験を持つ選手だったため、息子が不利にならないようにしたかった」と話している。

五輪馬術競技の代表選考をめぐっては、92年のバルセロナ五輪の際、五輪派遣選手選考会(当時)のメンバー3人が馬場馬術の桜井義長選手(49)から総額365万円を受け取っていたことが判明している。

日本馬術連盟の話 連盟として指摘されたことについて調査したい。

■現金授受ないと偽り (1999年7月9日・毎日新聞)

選手の父に電話調査

馬術の五輪代表選考をめぐる現金授受疑惑で、「現金を渡した」と証言していたアトランタ五輪代表選手の父親について、「日本馬術連盟」(原昌三会長)が電話での聞き取り調査だけで「現金は一切渡していない」と発表、このため父親が8日、「事実と違う」と連盟に抗議していたことが分かった。毎日新聞の取材に対し、連盟も同日、「発表にまずい点があった」と認めた。連盟の調査結果はバルセロナ五輪での現金授受についても選手証言と食い違いが多い。疑惑隠しとも取れるずさんな内部調査の一端が明らかになったことで、連盟は再調査を迫られそうだ。

これまでの毎日新聞の取材に対し、アトランタ五輪の障害飛越競技に出場した代表選手の両親は、「選考前に静岡市内のホテルで連盟幹部職員と2回会い、現金計 80万円を手渡した」と証言した。しかし、連盟の原会長は7日午後の記者会見で「幹部職員はお金は全然受け取っていないと言っている。選手の親も一切渡していないとのことだった」と発表した。

連盟によると、連盟は報道をきっかけに調査委員会を設置し、山内英樹・常務理事が7日、選手の父親に 2度電話した。山内理事によると、父親はこの際、「ホテルで会って食事をした。宿泊、食事代を払い、新幹線代として現金を渡した。額については想像に任せる」などと回答したという。山内理事は金額を明確にしないまま、電話だけで調査を済ませて内容を報告、記者会見はそれに基づいて行われたという。

これに対し、父親は8日、「私が現金を渡していないように受け取られる。金額は明言しなかったが、渡したのは新幹線代だけではない。訂正してほしい」と連盟に抗議した。

山内理事は毎日新聞の取材に「(渡したのは)新幹線代の2、3万円と理解した。原会長にも伝えたが、会長が必要経費程度と判断したのだと思う。隠ぺいするつもりはなかったがまずかった。忙しくて直接会って調査できなかった」と説明している。

父親は8日午後、「正確な金額については記憶があいまいな点もあり、明言しなかったが、報道された通りの80万円前後で間違いない」と毎日新聞に改めて証言した。

一方、バルセロナ五輪で馬場馬術競技の代表に選ばれた桜井義長選手(49)が幹部3人に計365万円を渡した疑惑について、原会長は「わいろ性はなかった」と結論づけた。村上捷治氏(61)が受け取った165万円については「借金だった」と発表したが、当時は借用書も作成されず、今だに返済されていないなど不自然な点が多い。また後藤博志副会長(66)は「100万円は総監督として参加するせん別」と証言したが、桜井選手は「母校への寄付だった」と話すなど、食い違っている。大坂頴三審判団本部長(66)が五輪審判員として現金100万円を受け取り、高得点をつけた問題については原会長はコメントしていない。

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