これは以下の記事のコピー&ペーストです。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kei/20060914/mng_____kei_____003.shtml
『コンセントからネット』
家庭などのコンセントからネットに接続する電力線通信(PLC)の利用解禁を総務省が決めたことを受け、三日に千葉市の幕張メッセで始まった電機・情報技術(IT)の国際見本市「CEATEC(シーテック)JAPAN2006」では、関連製品が並び来場者の注目を集めた。パソコンなどの活用法が広がる一方、複数の規格が混在するなどの課題も浮上している。 (吉田通夫)
■利便性
PLCは、コンセントと電源コードの間に専用のモデム(変復調装置)を設置し、建物内の光ファイバーや非対称デジタル加入者線(ADSL)を通じて高速ネットを楽しむシステム。配線などの工事は必要ない。
シーテック会場では、すでに米国で専用モデムを販売している松下電器産業のほか、シャープや三菱電機も、パソコンやテレビ、カメラなどをPLC接続した家庭のモデルを展示した。
ノートパソコンは、好きな部屋に持ち運んでコンセントに差し込めばインターネットが楽しめる。テレビもネットを通じて映画や番組をダウンロードできるようになる。家庭内でネットワークも組め、別の部屋のプリンターでパソコンの文書を印刷したり、屋外に設置したカメラの映像をテレビやパソコンの画面に表示して防犯に役立てたりと、生活の利便性は格段に向上しそうだ。
NECは、企業向けのモデルを提案。電話やパソコン、テレビモニターをPLC接続し、事業所内であればオフィスフロアや会議、倉庫など、どこでも電話機による音声通話やパソコンのデータ通信、モニター映像のやりとりが可能になる。
■課題
PLCは、既に米国やスペイン、ドイツなどがサービスを始めている。日本でも、総務相の諮問機関「電波監理審議会」が九月に解禁を答申し、総務省は年内にも設置申請を受け付ける。
しかし、PLCは家庭の電力線に高周波数の通信用電波を流す方式で、電波障害を引き起こすおそれがある。このため、アマチュア無線家や短波ラジオ局などは「無線通信やラジオ放送が妨害される」と反発しており、屋外では利用できず、屋内に限られる見通しだ。
さらにモデムの規格がメーカーごとにばらばらで統一されていない問題がある。モデム機器の価格も、米国での松下製は、親機と子機のセットで約二百ドル(約二万四千円)とやや高額。さらに、PLC導入の議論が始まった二〇〇一年以降、光ファイバーや無線LANなどほかのネット接続技術も進歩してきており、関係者からは「インターネットに接続するだけなら、現在の技術で十分。それ以上の魅力をアピールできるかどうかがPLC普及へのカギだ」との指摘も挙がっている。
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