リングダイオード交換


IF UNITにある変復調用リングダイオード

WS000005.JPG

901のリングダイオードには、1S1007という、ゲルマニウムのスイッチングダイオードという今はあまり見かけない代物が4本使われている。

この1S1007は70年代の八重洲の無線機の高周波段に多用されたようだ。検波やバランスドモジュレーター、切替にはともかくこれ。名機FT-101のバラモジのリングダイオードも1S1007で構成されているらしい。

データシートが見つからないので古い規格表を紐解くと、

IMG_1941.jpg

新日本無線製で、用途はD(検波、その他一般)とある。Ge.Bというのはゲルマのボンド型を意味する。ちなみに有名な検波用1N60はGe.P(点接触型)である。

FT901-902 SG3 - FT901-902 SG5.pdfのP20には、これをショットキーバリアダイオードに交換すると送受信とも特性がよくなるとの記載もあるが本当だろうか。

1SS97を選別する。

1SS97という少々古いSBDが数十本、パーツストックから発掘された。これで試してみよう。 せっかくなので、なるべくダイオードの順方向電圧はそろえておきたい。

テスターで順方向電圧(VF)を測定して特性をそろえてみると、0.330V±10mVのものを4本選別することができた。

unnamed2.jpg

NECのデータシートによると1SS97のVfは0.46min, 0.55max(If 10mA)だが、民生用の安物テスターで測るとだいたい低めの値とななる。

ご参考:1SS97 datasheet, 1SS97 pdf, Mixer Diode - datasheet4u.com

交換してみる。

unnamed.jpg

リングダイオード交換前

unnamed3.jpg

リングダイオード交換後

無事動作しました。

肝心の効果のほどは?

おんなじ局が3.5MHzでQSOしているのを交換前後で録音し、SoundCloud?にあげてみました。 ダイオード交換して再アセンブルして、15分ぐらいの作業前後なのであまりコンディションは変わってないはず。

FT901 before replacing diode ring by FT-901D

FT901 after replacing diode ring to 1SS97 by FT-901D

交換後の方がいくぶんなめらかな受信音でS/Nがよくな・・・いや、あんまりかわらないかな(汗)

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