北の学者が書いたわりには,そこまでむちゃくちゃな記述にあふれているわけではない. 「李氏朝鮮は間違った用語なので,朝鮮封建政府と書く」 と,訳者あとがきにあるのが,一応はイデオロギーがあらわれてるけど. のっけから, 「日本帝国主義は米国帝国主義とともに,朝鮮人民の不倶戴天の仇である」 と飛ばしてるのは,いい調子だったと思う.
正しい歴史認識を深める役には全くたたないけど,北朝鮮が朝鮮王朝末期から日韓併合あたりまでを,どのようにとらえてるかがわかる一冊.
――――――軍事板,2011/09/28(水) 青文字:加筆改修部分
「歴史の歴史たる所以は,事実ではなく,実に事実に対する解釈である」 と,侵略側の都合により描かれた,武力行使以前より,段階的に進んでいく過程を追って書かれている. 清国との戦争以前に,建前と共にぶち上げられた,民間による現地への経済的浸透, これを守るための法の不平等の段階で,もはや侵略の9割が達成の域にあると,その経済,文化的侵略の重さを,武力行使以上に述べる. 少し古い本とはいえ,アジアへの侵略について,多少なりとも考えさせられる本ではある.
本当に狡猾だよね,イギリスの植民地政策ってば. ちなみに,昭和16年発行.
――――――名無しの愉しみ : 軍事板,2011/09/28(水) 青文字:加筆改修部分
やっと読了.
本題自体は,1964年にソ連で初版が出て,ヒトラーが1945年4月に地下壕で自殺していた事を,初めて世に知らしめた古典なのだが,その後幾度か改訂を経て,今回もソ連の崩壊で新たに入手出来た資料,また西側の補完資料,そして,検閲で削除されたものを加えた改訂が行われている.
勿論,ヒトラーの歯形を解析する辺りがこの本の頂点なのだが,そこに至る前に,モスクワ攻防戦において,ルジェフで初めて著者が戦争に通訳として加わった(そして,ペンネームをルジェフスカヤとした)事や,以降の戦争の様相も書かれていて興味深い. また,戦争に派遣する通訳の為の辞書を作っていた軍司令部が,最後の最後に辞書の不備に気がついた話も面白かった(罵倒語の辞書がなかったのだ)
本論の他に,幽閉されていた死の直前のジューコフとの会見記もあって,興味深く読んだ. つか,ジューコフの回想記も,日本では1970年に朝日から出されたのが最期だが,その後,検閲解除版がソ連崩壊後に出されているので,そろそろこちらも改訂版が欲しい所だったりする.
――――――眠い人 ◆gQikaJHtf2 : 軍事板,2011/10/01(土) 青文字:加筆改修部分
965 : 眠い人 ◆gQikaJHtf2 : 2011/10/01(土) 20:45:27.81 ID:??? [957
そう言えば,今日書泉グランデに出掛けたのですが,現在グランデはリニューアル中だそうで,
6階が車とオートバイと鉄道に特化されていて,ミリタリー関連は5階半分に変わっていますた.
ついでに,5階にあった化学関連とPC関連は取扱いが無くなり,地学関連は2階に移転だそうな.
今なら,結構古い本も平積みになっているので,絶版本とかは探しやすいかも知れません.
なお,リニューアル終了は10月中旬予定だそうです.
余談ですが,神保町に何時の間にか軍学堂が出店してたのですねぇ.
全然気づきませんでした.
眠い人 ◆gQikaJHtf2 : 軍事板,2011/10/01(土)
青文字:加筆改修部分