【書評】 菊田愼典「東郷平八郎 失われた五分間の真実」(光人社)


 【書評】 菊田愼典「東郷平八郎 失われた五分間の真実」(光人社)

 読了.
 内容は・・・黄海海戦で2時8分,島村参謀長と秋山参謀との間で南東に舵を切るか,北東に舵を切るかで,3分ほど意見が分かれて,東郷は島村案に賛同.
 しかし,その3分がたたり結局,日没まで3時間以上,敵を砲撃距離に収めるまで苦労したという,山本英輔の見聞記事(水交社)を引用し,
東郷は秋山を嫌った.
だから日本海海戦では敵前大回頭以降,
「司令長官と参謀長以外は,みな艦橋からおりろ」(参謀を分散させたのは史実だけど) と秋山を除けた・・・
と信じると作者は言う.

 さらに上村艦隊(第2戦隊)の独断専行を,第一戦隊の射撃を妨害した5分間だと切り捨てる.

 筆者は防衛研究所戦史部OBというけど・・・・
 うーん,そんなものかね.
 無闇に通説への反論をこじつけているようにしか読めなかった.

軍事板,2012/01/29(日)

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