【回答】
1960年代に設計されたセミオート狙撃銃だから,ボルトアクション狙撃銃に精度で劣るのは仕方ない.
でも,速射性はボルトアクションより上なので,マークスマン・ライフル寄りの狙撃銃といえる.
分隊に1挺ずつ配備されるものなので,遠距離狙撃用の狙撃銃とは性格が異なる.
ドラグノフ狙撃銃(SVD)は,カラシニコフ自動小銃の短い射程を援護する目的で,各分隊に配備される,所謂マークスマンライフル,支援火器です.
本銃への要求性能は,自動小銃の射程外への対応であって,精密狙撃ではなく,機関銃と同等の射程を持った高性能自動小銃である事です.
これはソビエト/露西亜の戦術思想に適合した,射程を強化した短機関銃たる自動小銃の,近接火力と引き換えに短くなった射程外の脅威を取り除き,戦闘距離内に接近する為,支援する目的で,7.62mm×54Rの小隊機関銃と同等の射程を持たされています.
これは歩兵の機動力を最大限に活用し,肉薄しての火力制圧を容易にせしめ,本銃の存在により,分隊単位での進出を担保する火力を保持する事になります.