【回答】
たとえば,米軍のM26などの場合ですと・・・
ピンを抜く
→ レバーが外れる
→ レバーに押さえられていたハンマーが,ヒューズを点火
→ ヒューズが燃焼(数秒間・・・手榴弾の種類により差異あり)
→ 炸薬へ点火
→ あぼ〜ん
といった按配になります.
「ピンを抜くとレバーが外れる」と言うわけではなく,「ピンを抜くとレバーを外せるようになる」というのが妥当な表現かと.
(レバーを握らずにピンをぬくと,そのままレバーも外れる)
通常は,レバーを握ったままピンを抜き,投擲と同時にレバーが外れるようにするそうです.
一般的な手榴弾は,バネ仕掛けの撃発装置がレバーにつながっており,レバーを離したとたんにバネがはじけて信管をたたき,導火線に(いわば)火がつきます.
そのレバーを止めているのが安全ピン.
安全ピンを抜けば,レバーを手で握っていない限り,自動的に導火線が着火します.
これを利用して,ピンに結びつけたヒモを張って,トラップを作ることもできます.
安全ピンは事故で抜けないよう,Y字型に先が拡がっており,そのため一旦抜くと,元に戻すには両手と道具が要ります.
飛行機のトイレで試しに抜いたバカには,元に戻せなかったわけです(事故例).
とりあえず,手榴弾の作動原理;
http://fitness.howstuffworks.com/grenade.htm?printable=1
バネ式レバー以前には,叩きつけ式着火信管もありました.
その場合,安全ピンは叩きつけピストンを串刺しにして止める仕掛けになっていました.
しかし実戦であわてていると,叩きつけが不十分とか忘れるとかで失敗も多く,いわば自動式のバネ付きレバーになったわけです.
旧帝国陸軍の手留弾はヘルメットにぶつけ,フューズに点火してから投げました.
旧陸軍では手榴弾を十年式擲弾筒で飛ばすことができる設計にしてましたので,フライオフレバー形式)は採用できなかったんです.
また,装填作業のため,投擲専用より遅延時間も長く設定してありました.
擲弾筒を使用しない柄付き手榴弾では,ドイツのものに範を取った摩擦着火もあります.