【回答】
このレベルは「犯罪対策」と考えられ,基本的に警察の担当です.
本格的な外部からの武力攻撃と判断され,総理大臣から防衛出動が発令されれば,自衛隊の出番になります.
その境界は,警察で対処できる範囲内かどうかでしょう.
したがって,警察では「対処できる範囲」でのシナリオを書き,それに対する訓練を行います.
自衛隊の出番は当然ありません.
「警察で対処できる範囲内かどうか」を誰が判断するかですが,現場の警察官が自衛隊に110番することは考えられません.
役所同士の縄張り意識,責任回避意識から考えても,警察最上層まで持ち上がり,ぐだぐだしてからようやく防衛大臣に回って,出動待機命令となりそうです.
気の利いたのがいれば,それまでに準備を始める(防衛出動ではなく,例えば原子炉であれば「災害派遣」として,武装した自衛隊を派遣する)かもしれません.
さすがに「テロリスト」が戦車に乗ってきたら,話は早くなるでしょうが.
「それじゃ,遅くないですか」とお思いかもしれませんが,それを言い出すと,原発はじめ,すべての重要施設に自衛隊を常駐させる必要があります.
それは人材的にも,現在の脅威のレベルからも,現実的ではありません.
テロリストが戦車で攻めてくるようなことが,普通に起きるような事態にならない限り,サブマシンガン持った警察官で十分,と考えられているわけです.
そして,今のところ,そのような事態は起きそうにないと思います.