【回答】
フランスから技術導入した弾道ミサイルで,MD-620/660と言うのを,1965年に試作しました.
これは2段式,射程450キロのもので,JerichoIとして1975年から実戦配備されました.
1977年からはイランと共同で,JerichoIを長射程化し,誘導システムを改造したJerichoIIが開発され,1987年に実用化されています.
この射程は750〜850キロです.
そして,Shavit衛星打ち上げロケットを経て,1989年に三段式のJerichoIIBが開発され実戦配備されました.
これで射程は1300キロに達しています.
JerichoIIBは南アフリカとの共同開発で,彼の国にも配備されています.
更に最近では,Shavitの改良型Next(JerichoIII)が開発されているそうです.
JerichoIが450キロ,JerichoIIが750キロ,JerichoIIBが1000キロの弾頭重量ですから,20〜40KTくらいの弾頭じゃないでしょうか.
ソースとしては,「サムソン・オプション」(セイモア・M・ハーシュ著,和訳は文芸春秋発行)とか,各種新聞記事にあります.
1950年代から核開発を始め,ネゲブ砂漠に,1968年フランスの援助で,「ディモナ原子力発電所」が作られ,此処で核弾頭の製造が行われています.
イラクの原発もフランスの援助に拠るものですから,核弾頭の開発を恐れたイスラエルが,その原発を攻撃したのも宜なるかな,です.
ちなみに,今,イスラエルは200発の核弾頭を持っているという記事がChristian Science Monitorと言う新聞で報じられています.
また,同紙によると,核兵器に不可欠なスイッチが810個イスラエルに持ち出されていますが,米国には469個しか返還されていません.