行政法 / 行政救済法2


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国家補償

国家賠償法 - 条文

公権力の行使に当たる公務員の加害による損害の賠償責任

  • 意義
    1. 国または公共団体が行政上の違法行為によって生じた損害を補うこと
    2. 大日本帝国憲法には、現行憲法と異なり国の賠償責任を一般的に認める規定は無かった
    3. 現行法上、一般法として国家賠償法があり、特別法として郵便法・通信法等がある
  • 条文<1,3条>
    1. 国または公共団体の公権力の行使に当たる公務員が、その職務を行うについて、故意または過失によって違法に他人に損害を加えたときは、国または公共団体が、これを賠償する責に任ずる
    2. 前項の場合において、その公務員に故意または重大な過失があったときは、国または公共団体は、その公務員に対して求償責任を有する
    3. i において、国または公共団体が損害を賠償する責に任ずる場合公務員の選任もしくは監督に当たる者と、公務員の俸給、給与その他の費用を負担する者とが異なるとき、費用を負担する者もまた、その損害を賠償する責に任ずる
    4. 前項の場合において、損害を賠償した者は、内部関係でその損害を賠償する責任ある者に対して求償権を有する
  • 法的性質
    1. 公務員に変わって国・公共団体が責任を負う代位責任
    2. 過失責任であって、無過失責任ではない
  • 注意点
    1. 「公権力の行使」の意義
       民法の適用され難い本来的な権力的行政作用のみでなく、民法が適用される私経済的作用(国等が私人と同じ立場に立つもの ex,市バスの運転)および国家賠償法2条が適用される公の営造物の設置管理作用を除く非権力的作用をいう。
    2. 「公務員」とは、必ずしも公務員という身分を必要とせず、公権力の行使の権限をもつ一切の者(ex.公共組合の役員職)をいう
    3. 「職務を行うについて」の意義
       公務員が主観的に権限行使の意思を持ってする場合に限らず、自己の利を図る意図をもってする場合でも、客観的に職務遂行の外形を備える行為はこれに含まれる
    4. 国・公共団体は、公務員の選任・監督につき十分注意を払ったとしても免責されるわけではない
    5. 被害者は加害公務員に直接損害賠償請求しえない

公の営造物の設置管理の瑕疵に基づく損害の賠償責任

  • 条文<2,3条>
    1. 道路、河川その他公の造営物の設置または管理に瑕疵があったために他人に損害を生じたときは、国または公共団体は、これを賠償する責に任ずる
    2. i の場合において、他に損害の原因について責に任ずべき者があるときは国または公共団体は、これに対して求償権を有する
    3. 国または公共団体が損害を賠償する責に任ずる場合、公の営造物の設置もしくは管理に当たる者と公の営造物の設置もしくは管理費用を負担する者とが異なるときは、費用を負担する者もまた、その損害を賠償する責に任ずる
    4. iii の場合において、損害を賠償した者は、内部関係でその損害を賠償する責任ある者に対して求償権を有する
  • 法的性質
     無過失責任
  • 注意点
    1. 「公の営造物」の意義
       公の目的に供されている有体物(不動産+動産)をいう。
    2. 「設置または管理の瑕疵」の意義
       営造物が通常有すべき安全性を欠いていることをいい、これに基づく国または公共団体の賠償責任については、過失の存在を必要としない。但し、不可抗力による自然災害による損害については国または公共団体は責任を負わない
    3. 「他人」の定義
       営造物の利用者のみならず、利用者以外の第三者も含む。

特則

  • 民法の適用<4条>
     国または公共団体の損害賠償の責任については、前記の規定によるの外は、民法の規定による。
     ex. 国または公共団体のいわゆる私経済的作用によって生じた損害については民法の規定が適用される
  • 相互保証<6条>
     外国人が被害者である場合、その外国人の属する国について日本国民がその国の公務員の不法行為により被害を受けたときに損害賠償が認められる場合に限り国家賠償法に基づく損害賠償請求が認められる(相互主義)。
     ⇒要するに、外国で日本人が外国政府に同様の請求ができる場合は、その国の外国人も国賠法上の請求ができるということ

国家賠償法 - 判例

公権力の行使に基づく国家賠償

  1. 公務員の職務行為の範囲(最判昭31.11.30)
     国家賠償法1条の職務行為とは、公務員自身の意図はともかく、句追いの外形において職務行為と認めえるべきものでこれに該当する。同条は主観的に職務執行の意思を持ってする場合に限らず、自己の利益を図る意図をもってする場合でも、客観的に職務執行の外形を備える行為により、他人に損害を加えた場合には、国または地方公共団体はその責に任ずる。
  2. 権限の不行使と国家賠償(最判平元.11.24)
     京都府が、多額の債務を抱えて適正に業務を行えない宅建業者の免許の更新を認め、何らの監督や規制をしないという権限の不行使が違法であるとの主張につき、業者の不正な行為によって個々の取引関係者が損害を被った場合でも、具体的事情の下において、知事等に監督権限が付与された趣旨・目的に照らし、その不行使が著しく不合理と認められるときでない限り、この権限の不行使が取引関係者との関係で国家賠償法1条1項の違法評価を受けることはない。
  3. 薬害と権限の不行使(最判平7.6.23)
     医薬品の被害が発生した場合でも、厚生大臣が当該医薬品の副作用による被害の発生を防止するために権限を行使しなかったことが直ちに国賠法1条1項の違法の評価を受けるものではなく、医学的・薬学的見地において、薬事法の目的および厚生大臣に付与された権限の性質等に照らし、権限の不行使が著しく合理性を欠くと認められるときは、その不行使は医薬品の被害を受けた者との関係において同法同条同項の適用上違反となる。
  4. パトカーの追跡による第三者の損害(最判昭61.2.27)
     交通法規に違反して逃走した車両を追跡する職務の執行中に、逃走車両の走行によって第三者が損害を被った場合、追跡行為を違法と言うためには、追跡が職務の遂行をする上で不必要であるか、逃走車両の逃走の様態・交通状況等から予測される具体的危険性の有無・内容に照らし、追跡の方法等が不相当であることを要する。
  5. 国家賠償責任の要件(最判昭58.2.18)
     部活動をする部員の他生徒への暴力による損害が生じた場合、その部の顧問が監視指導義務を怠ったという過失が不法行為を構成するかにつき、顧問の教諭を始め学校側に生徒を指導監督し事故の発生を未然に防ぐ一般的な注意義務があることは否定できないが、課外クラブのように生徒の自主性を重んじ活動においては、何らかの事故が発生する危険性を具体的に予見できる特段の事情がある場合は格別、そうでない限り顧問の教諭が個々の活動に常時立ち会い、監視指導すべき義務までを負うものではない。
  6. 予防接種と国家賠償責任(最判平3.4.19)
     予防接種の禁忌者に該当する症状があったにもかかわらず、予診でそのような症状はないと認定して予防接種を遂行し、これによって障害が生じてしまった場合、禁忌者を識別するために予診が尽くされたが禁忌者に該当すると認められる事由を予診の段階で発見できなかったこと、被摂取者が(障害を起こしやすいという一般的でない)個人的素因を有していなかった等の特段の事情がない限り、被摂取者は禁忌者に該当していたと推定するのが相当であるので、障害を起こした予防接種が不法行為に当たるか否かは、必要な予診を尽くしたかどうかにつき審理しなければならない。
  7. 賠償請求の前提としての無効確認請求と訴えの利益(最判昭36.4.21)
     買収計画の無効確認を求める訴えにつき、買収計画が取消により遡及的に消滅している場合は、これを求める法律上の利益を欠く。無効を求める請求者は、無効の確認に基づいて国家賠償を求めるために、無効であるとの認定が必要であり未だ法律上の利益があると言うが、国家賠償の請求をするには、行政処分が違法であることを理由として取消・無効の判決を得なければなrないわけではなく、本件についてはなお無効を求める法律上の利益を欠く。
  8. 公務員の個人責任(最判昭30.4.19)
     国家賠償請求は、公務員の職務行為を理由とする国家への賠償請求と解すべきであるから、国または公共団体が賠償の責を任じるのであって、公務員個人が行政機関としての地位において賠償の責任を負うものではなく、また公務員個人もその責任を負うものではない。
  9. 行政執行法上の救済手続の懈怠(最判昭57.2.23)
     不動産の強制競売事件における執行裁判所の処分は、登記簿等の外形に依拠して行われ、その結果関係人の間で実体的権利関係に不都合が生じることがあるが、これは執行手続の性質上、強制執行法に定める救済の手続により是正されることが予定されており、執行裁判所自らがその処分を是正すべき場合などの特段の事情がある場合は格別、そうでない場合には権利者が強制執行法上の手続による救済を求めることを怠ったため損害が発生しても、その賠償を国に求めることはできない。
  10. 加害行為者・加害行為の特定(最判昭57.4.1)
     国または公共団体の公務員による一連の職務上の行為の過程において他人に損害を生ぜしめた場合において、それが具体的にどの公務員のどのような違法行為によるものであるかを特定することが出来なくても、一連の行為のうちいずれかに行為者の故意・過失による違法行為があったのでなければ損害が生ずることは無かったであろうと認められ、かつ、それがどのような行為であるにせよ、これによる被害につき行為者の属する国または公共団体が法律上の賠償責任を負うべき関係が存在するときは、国または公共団体は、加害行為不特定の故をもって損害賠償責任を免れることはできない。
  11. 立法活動と国家賠償責任(最判昭60.11.21)
     為すべき立法をしないという立法不作為を含め、いわゆる立法行為が国賠法1条1項の適用上違法となるか否かは、国会議員の立法過程における行動が個別の国民に負う職務上の法的義務かどうかの問題であって、立法内容の違法とは区別されるべきであり、立法が憲法の法規に違反する疑いがあったとしても、国会議員の立法行為が直ちに違法の評価を受けるものではない。国会議員の立法行為は、憲法上免責特権の対象となり、また、立法行為の当否は議員の政治的判断に任され、最終的には国民の自由な言論および選挙によって政治的評価に委ねられる。このように国会議員の立法行為は本質的に政治的なものであり、法的評価になじまない。それゆえ、国会議員の立法行為は、憲法の一義的な文言に違反しているにも関わらず国家があえて当該立法を行おうというごとき、容易に想定しがたいような例外的な場合を除き、国賠法1条1項の適用上違法の評価を受けない。
  12. 裁判官の職務執行と国家賠償責任(最判昭57.3.12)
     裁判官がした争訟の裁判に上訴等の訴訟法上の救済方法によって是正されるべき瑕疵が存在したとしても、これによって当然に国賠法1条1項の予定する違法な行為があったとして国の損害賠償責任の問題が生じるわけでもなく、責任が肯定されるには、裁判官が違法または不当な目的をもって裁判をしたなど、裁判官がその付与された権限の趣旨に明らかに背いてこれを行使したものと認め得るような特別な事情が必要である。
  13. 検察官の公訴提起と国家賠償責任(最判昭53.10.20)
     刑事裁判において無罪の裁判が確定したと言うだけで直ちに起訴前の逮捕・勾留・公訴の提起・追行、起訴後の勾留が違法となることはない。ただし、逮捕・勾留はその時点において犯罪の嫌疑について相当の理由があり、公訴の提起は、検察官が裁判所に対して犯罪の成否、刑罰権の存否につき審判を求める意思表示に他ならないのであるから、木曽路あるいは公訴追行時における各種の証拠資料を総合勘案して合理的な判断により有罪と認められれば足りる(完全に有罪と確信が得られるまでは要求されない)と解するのが相当である。

公の営造物の設置管理の瑕疵に基づく損害の賠償責任に関する判例

  1. 道路管理の瑕疵 - 落石(最判昭45.8.20)
     落石のよくある地域で落石によって死亡した事実につき、落石の防止策を行わなかった国と県が本県措置欠如は予算制約と天災によるもので不可抗力に当たるとする主張につき、確かに本県道路に防護策を設置するとした場合、その費用の額は相当の多額にのぼり、国や県はその予算措置に困窮することは推察できるが、それにより直ちに道路の管理の瑕疵によって生じた損害に対する賠償責任を免れるものではないのであり、本県自己が不可抗力であるということもできない。
  2. 道路管理の瑕疵 - 故障車の放置(最判昭50.7.25)
     道路管理者は、道路の常時良好な状態に保つように維持・修繕し、交通に支障を来さないように努める義務を負う。本県においては、故障したかなりの大型貨物が87時間にわたって放置され、道路の安全性を著しく欠如する状態であったにも関わらず、当時その管理事務を担当する土木出張所は、道路を常時巡視して緊急事態に対処出来る監視体制をとっていなかったため、故障車が道路上に長時間放置されていることすら知らず、また、道路上の安全性を保持するための措置を全く講じていなかったのは明白で、そうなると動出張所の道路管理に瑕疵があったというほかなく、道交法上警察が違法駐車等の規制を行うべきとされていることを理由に放置故障車によって損害を受けてものに対する賠償責任を免れることはできない。
  3. 河川管理の瑕疵 - 大東水害訴訟(最判昭59.12.6)
     河川の管理は道路の管理等とは異なり、本来的に災害発生の危険性をはらみ、河川が通常備えるべき安全性の確保は、管理開始後に予想される災害に対処すべく治水事業を行うことによって達成されていくことが当初より予定されている。河川管理にはこのような制約が内在するため、道路その他の営造物の管理とは、その瑕疵の有無についての判断基準はおのずから異なったものとなる。河川の瑕疵についての有無は、過去に発生した水害の規模、発生頻度、発生原因、被害の性質、降雨状況、流域の地形その他の自然状況、土地の利用状況等の社会的条件、改修の緊急性など諸般の事情を総合的に考慮し、内在する制約の下での同種・同規模の河川の管理の一般水準および社会通念に照らし是認しうる安全性を備えているか否かを基準として判断すべきである。
  4. 点字ブロックの不存在と駅ホームの設置管理の瑕疵(最判昭61.3.25)
     点字ブロックのように新たに開発された視力障害者用の安全設備を駅のホームに設置しなかったことをもって当該駅のホームが通常有すべき安全性を欠くか否かを判断するに当たっては、その安全設備が、視力障害者用の事故防止に有効なものとして、その素材、計上、敷設方法等において相当程度標準化されていて、全国的ないし地域における道路および駅のホームに普及しているかどうか、駅のホームにおける構造または視力障害者の利用度との関係から予測される視力障害者の事故の発生の危険性の程度、これらの事故を未然に防止するための安全設備を設置する必要性の程度および安全設備の設置の困難性等の諸般の事情を総合考慮することを要する。
  5. 校庭開放中の事故(最判平5.3.30)
     (校庭内の設備の設置に関する)通常有すべき安全性の有無は、本来の用法に従った使用を前提とした上で、何らかの危険発生の危険性があるか否かによって決せられる。(常時が開放中の校庭内に設置してあるテニスの審判台に上り無理に降りようとして審判台が倒れ、この下敷きになって死亡した事件において)その校庭内に設置されていた審判台は、その学校の生徒が20余年の間使用し、全く事故が無かったものであり、本来の用法に従えば店頭の危険性は無いものであった。幼児がいかなる行動に出ても不足の結果が生じないようにせよというのは、設置管理者に不能を強いるものであり、通常予測し得ない異常な方法で使用しないとの注意義務は、利用者である一般市民の側が当然に負う責任であり、幼児については一次的にはその保護者である。本件事故の幼児の行動は、きわめて異常なものであり、審判台の本来の用法と異なり、かつ、設置管理者の予測し得ないものである。

損失補償 - 基本的事項

 国または公共団体の適法な行政活動等の結果、特定の個人に生じた財産的損失(特別の犠牲)を補填するために公平な負担という見地から、その補償を国または公共団体に対して請求する制度を損失補償という。
 財産権を侵害された者の財産権を補償するとともに、社会連帯の見地から、特定の個人が被った犠牲を他の社会構成員と平等に分かち合おうとすることが目的となっている。

 損失補償には、国家賠償法のような制定法があるわけではなく、個々の法律の補償規定に委ねられているが、仮に個々の法律に補償規定を描いていても、その法律自体が違憲となるものではなく、憲法29条3項に基づいて直接、損失補償請求をすることが認められている(判例)。

補償の要否

  1. 損失補償が認められるには以下の要件を満たす必要がある
    1. 財産権に加えられた制限が社会生活において一般に要求される受忍の限度を超えるほど本質的な制限である(実質的基準)
    2. 平等原則に反する負担である(形式的基準)
  2. 判例は、ため池堤とうを耕地として使用するのを全面的に禁止しても、それが、災害を防止し、公共の福祉を保持する上に社会生活上やむを得ないものであるときは補償は不要であるとしている。

補償の方法

  1. 原則:金銭補償(支払は前払いや同時にする必要はない)
  2. 例外:現物補償

損失補償 - 判例

  1. 正当な補償(最判昭28.12.23)
     戦後の農地改革に規律する自作農創設特別措置法に基づく農地の買収に基づく補償につき、憲法29条3項にいうところの財産権を公共の用に供する場合の正当な補償とは、その当時の経済状況において成立することを考えられる価格に基づき合理的に算出された相当な額を言うのであり、必ずしも常にかかる価格と完全に一致することを要するものではない。
  2. 建築制限付き土地の収用と補償の価格(最判昭48.10.18)
     土地収用法における損失の補償は、特定の公益上必要な事業のために土地が収用される場合、その収用によって当該土地の所有者等が被る特別の犠牲の回復を図ることを目的とするものであるから、完全な補償、すなわち、収容の前後を通じて被収用者の財産価値を等しくならしめるような補償を為すべきであり、金銭をもって補償する場合には、被収容者が近傍において被収用地と同等の代替地等を取得することを得るに足りる金額の補償を要する。
  3. 公用制限と損失補償(最判昭38.6.26)
     ため池の保全に関する条例は、災害を防止し公共の福祉を保全するためのものであり、その規定はため池の堤とうを使用する財産上の権利を著しく制限するものであるが、それは、災害を防止し公共の福祉を保持する上に社会生活上やむを得ないものであり、そのような制約はため池の堤とうを使用し得る財産権を有する者が当然受忍しなければならない責務というべきであって、絹布29条3項の損失補償はこれを必要としない。
  4. 補償金支払時期(最判昭24.7.13)
     国家が私人の財産を公共の用に供するためには、私人の損害を補填するに足りるだけの相当な補償をしなければならないのは言うまでもない。しかし、憲法は「正当な補償」としているだけであって、補償の時期については少しも言明していないのであるから、補償が財産の供与と交換的に同時に履行されるべきことについては、憲法の保障するところではない。
  5. 憲法29条3項に基づく補償請求(最判昭43.11.27)
     本件において、損失補償規定のない河川附近地制限令が憲法に違反する旨を主張するが、別途、憲法29条3項を根拠にして、損失補償する余地が無いわけではないから、同法令が直ちに憲法に違反するとは解すべきではない。

行政機関の保有する情報の公開に関する法律(情報公開法)

総則

目的

 この法律は、国民主権の理念にのっとり、行政文書の開示を請求する権利につき定めること等により、行政機関の保有する情報の一層の公開を図り、もって政府の有するその諸活動を国民に説明する責務(アカウンタビリティ−)が全うされるようにするとともに、国民の的確な理解と批判の下にある構成で民主的な行政の推進に資することを目的としている。
 ※「知る権利」という文言は条文中に含まれていないことに注意


行政機関の定義

  • 原則
     次の機関を本法では行政機関という
    1. 法律に基づき内閣に置かれる機関および内閣の所轄下に置かれる機関
    2. 内閣府、宮内庁並びに内閣府設置法に規定する機関
    3. 国家行政組織法に規定する機関
    4. 内閣府設置法並びに宮内庁法上の特別の機関で、政令で定めるもの
    5. 会計検査院
  • 例外
     次の機関は本法の行政機関とはなり得ない
    1. 行政機関以外の国家機関 ex. 国会、裁判所
    2. 特殊な行政機関 ex. 独立行政法人、公庫・公団等の特殊法人
    3. 地方公共団体
       但し、地方公共団体は、この法律の趣旨にのっとり、その保有する情報の公開に関し必要な施策を策定し、およびこれを実施するよう努めなければならない

行政文書の定義

  • 原則
     この法律において、行政文書とは、行政機関の職員が職務上作成し、または取得した文書、図画および電磁的記録であって、当該行政機関の職員が、組織的に用いるものとして、当該行政機関が保有しているものをいう。
  • 例外
     次に掲げるものは行政文書にはなり得ない
    1. 官報、白書、新聞、雑誌、書籍等、不特定多数の者に販売することを目的として発行されるもの
    2. 精霊で定めている公文書館、その他の機関に於いて、精霊で定めるところにより歴史的、もしくは文化的な資料または学術研究用の資料として特別の管理がされているもの

文書開示請求手続

開示請求権者

 何人も、この法律の定めるところにより、行政機関の長に対し、当該行政機関の保有する行政文書の開示を請求することができる。

開示請求の手続

  • 原則
     開示の請求は、書面を行政機関の長に提出しなければならない。
     ⇒開示請求書
  • 記載事項
     開示請求は、開示請求書に次の事項を記載する。
    1. 自己に関すること
      1. 氏名または名称
      2. 住所または居所
      3. 法人その他の団体にあっては代表者の氏名
    2. 行政文書の特定のために記載すること
      1. 行政文書の名称
      2. 行政文書の名称が不明なら、その他の開示請求に係る行政文書と特定するに足りる事項
  • 長の補正
    1. 行政機関の長は、開示請求書に形式上の不備があると認めるときは、開示請求者に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる
    2. 上記の場合、行政機関の長は、開示請求者に対し、補正の参考となる情報を提供するよう努めなければならない

行政機関の文書開示 - 文書開示の原則

開示義務

  • 原則
     行政機関の長は、開示請求があったときは、当該行政文書を開示しなければならない
  • 例外(不開示文書)
     次の情報が記録されている文書は開示してはならない
    1. 個人の特定に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの
    2. 特定の個人を識別することはできないが、公にすることにより、なお個人の権利利益を害するおそれがあるもの
    3. 法人その他の団体に関する情報または事業を営む個人の当該事業に関する情報で、次に掲げるもの
      1. 公にすることにより、当該法人等または当該個人の権利、競争上の地位その他不当な利益を害するおそれのあるもの
      2. 行政機関の要請を受けて、公にしないとの条件で任意に提出されたものであって、法人等または個人における通例として公にしないこととされているものその他の当該条件を付することが当該情報の性質、当時の状況等に照らして合理的であると認められるもの
    4. 公にすることにより、行政機関の長が相当の理由をもって次の事項のおそれありと認める情報
      1. 国の安全が害されるおそれ
      2. 他国、国際機関との交渉上不利益を被るおそれ
      3. 他国もしくは国際機関との信頼関係が損なわれるおそれ
      4. 犯罪の予防、鎮圧または捜査、公訴の維持、刑の執行その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれ
  1. 国の機関および地方公共団体の内部または相互間における審議、検討または協議に関する情報であって、公にすることにより、次のおそれがあるもの
    1. 率直な意見の交換もしくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ
    2. 不当に国民の間に混乱を生じさせるおそれ
    3. 特定の者に不当に利益を与え、あるいは不利益を及ぼすおそれ
    1. 国の機関または地方公共団体が行う事務または事業に関する情報であって、公にすることにより、当該事務または事業の性質上、当該事務または事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの
  • 例外の例外(原則通り開示)
    1. 公益保護のための開示
      1. 行政機関の長は、前記の何れかに該当する、不解除情報が記録されている場合であっても、公益上特に必要があると認められるときは、開示請求者に対し、当該行政文書を開示することができる
      2. 不開示情報のi〜iii の不開示情報にあたる場合であっても、開示が予定されていたり、人の生命、健康、生活、財産を守るために公にする必要がある場合には、開示される
    2. 部分開示
      1. 行政機関の長は、開示請求文書の一部に不開示情報が記録されている場合にでも、不開示情報部分を容易に区分して除くことができるときは、不開示部分を除いた部分につき開示しなければならない。但し、情報削除によって相手の求める情報が無くなってしまったら開示しなくて良い。
      2. 不開示情報のi, ii が記載されている場合において、当該情報のうち、氏名、生年月日等、特定の個人を識別することができる記述を除くことにより、個人の権利利益が害されるおそれがないなら、当該部分を除いた部分は、開示する。但し、削除によって相手の求める情報がなくなってしまったら開示しなくても良い。

行政機関の文書開示 - 行政機関の処理手続

文書の存否に関する情報

 行政機関の長は、当該開示請求に係る行政文書が存在しているか否かを答えるだけで、不開示情報を開示することとなるときは、当該行政文書の存否を明らかにしないで、当該開示請求を拒否することができる。

開示請求に対する措置

  1. 行政機関の長は、開示請求に係る行政文書の全部または一部を開示するときは、次の手順を順に為す
    1. 開示決定
    2. 開示請求者に対し、開示の実施に関し政令所定事項を書面で通知
  2. 行政機関の長は、開示請求に係る行政文書の全部を開示しないときは、次の手順を順に為す
    1. 開示しない旨の決定
    2. 開示請求者に対し、その旨を書面により通知
  3. 開示決定等の期限
    1. 1,2 の決定は、開示請求があった日から30日以内にしなければならない。ただし、長が書面補正を求めていた場合には、補正に要した日数は、期間に算入しない。
    2. 行政機関の長は、事務処理上の困難その他正当な理由があるときは、i の期間を30日以内の範囲で延長することができる。
    3. ii の期間延長の際は、行政機関の長は、開示請求者に対し、遅滞なく、延長後の期間および延長の理由を書面により通知しなければならない。

開示決定等の期限の特例

  1. 開示請求に係る行政文書が著しく大量となり、開示請求があった日から60日以内にそのすべてについて開示決定等をするとすれば、行政事務の遂行に著しい支障が生ずるおそれがある場合には、開示の期限の定めに関係無く、行政機関の長は、開示請求に係る行政文書を次のように処理する。
    1. 開示相当の部分については当該期間内に開示または不開示決定をする
    2. 残りの行政文書については相当の期間内に開示・不開示決定等をする
       ⇒重要な部分だけ期間を遵守させ、それ以外は帰還後でも相当期間内でも良い
  2. 1 の場合において、行政機関の長は、開示請求から30日以内に開示請求者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。
    1. 本条を適用する旨およびその理由
    2. 残りの行政文書について開示決定等をする期限

事案の移送

  1. 行政機関の長は、開示請求に係る行政処分が他の行政機関により作成されたものであるとき等、他の行政機関の長において開示決定等をする方が良い、正当な理由があるときは、当該他の行政機関の長と協議の上、当該他の行政機関の長に対し、事案を移送することができる。
  2. 移送をする場合は、移送をした行政機関の長は、開示請求者に対し、事案を移送した旨を書面により通知しなければならない。
  3. 事案が移送されたときは、移送を受けた行政機関の長において、当該開示請求についての開示決定等をしなければならない。
  4. 移送をした行政機関の長が移送前にした行為は、移送を受けた行政機関の長がしたものとみなす。

開示の実施

  1. 行政文書の開示は、次の方法で為す。
    1. 文書または図画についての閲覧または写しの交付
    2. 電磁的記録についてはその種別、情報化の進展状況等を勘案して政令で定める方法により行う
  2. 開示決定に基づき行政文書の開示を受ける者は、政令で定めるところにより、当該開示決定をした行政機関の長に対し、自らが希望する開示の実施の方法等政令で定める事項を申し出なければならない。
  3. 2 の申し出は、開示決定の通知があった日から30日以内にしなければならない。ただし、当該機関内に当該申出をすることができないことにつき正当な理由があるときは、期間経過後でも申出ることができる。
  4. 開示決定に基づき行政文書の開示を受けた者は、最初に開示を受けた日から30日以内に限り、行政機関の長に対し、更に開示を受ける旨を申し出ることができる。ただし、当該機関内に当該申出をすることができないことにつき正当な理由があるときは、期間経過後でも申出ることができる。

第三者に対する意見書提出の機会付与等

  1. 第三者にかかる文書の開示手続
    1. 開示請求に係る行政文書に国、地方公共団体、開示請求者以外の者に関する情報が記録されているときは、行政機関の長は、開示決定等をするに当たって、当該情報に係る第三者に対し、開示請求に係る行政文書の表示等政令で定める事項を通知して、意見書を提出する機会を与えることができる。
    2. 行政機関の長は、次のいずれかに該当するときは、開示決定に先立ち、当該第三者に対し、開示請求に係る行政文書の表示等政令で定める事項を書面により通知して、意見書を提出する機会を与えなければならない。たあdし、当該第三者の所在が判明しない場合は、この限りではない。
      1. 第三者に関する情報が記録されている行政文書を開示しようとする場合であって、人の生命、健康、生活または財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報に該当すると認められるとき。
      2. 第三者に関する情報が記録されている行政文書を公益上特に必要があると認めて開示しようとするとき。
  2. 第三者からの反対意見が出た文書の開示手続
     行政機関の長は、1 により意見書の提出の機会を与えられた第三者が当該行政文書の開示に反対の意思を表示した意見書を提出した場合において、開示決定をするときは、次の手続を踏まなければならない。
    1. 開示決定の日と開示を実施するにとの間に少なくとも二週間を置く
    2. 開示決定後直ちに、反対意見書を提出した第三者に対し、下記事項を書面にて通知
      1. 開示決定した旨
      2. 理由並びに開示を実施する旨

救済手続 - 行政不服審査法に基づく不服申立て


行政不服申立

  • 申立方法
     行政不服審査法に基づく不服申立てができる。
  • 原則
     請求を受けた審査長は、必ず「情報公開・個人情報保護審査会」に諮問しなければならない
     ※同意を得なければならない訳では無い
  • 例外
     次の場合は諮問の必要がない。
    1. 不服申立が不適法であり、却下するとき
    2. 裁決または決定で、不服申立に係る開示決定等を取消または変更し、当該不服申立てに係る行政文書の全部を開示することとするとき
    3. ただし、ii の場合でも、当該開示決定等について反対意見書が提出されているときは原則通り、諮問をしなければならない

諮問の通知

 不服申立てを受け、そのために諮問をした行政機関の長(諮問庁という)は、次に該当する者に対し、諮問をした旨を通知しなければならない。

  1. 不服申立人および参加人
  2. 開示請求者
  3. 当該不服申立てに係る開示決定等について反対意見書を提出した第三者

救済手続 - 行政事件訴訟法に基づく訴えの提起

情報公開訴訟

  1. 行政事件訴訟法における、処分・裁決取消の抗告訴訟を、行政機関の長に対して提起できる。
  2. 全ての訴訟手続のルールは、行政事件訴訟法の取消訴訟と同様
  1. **管轄の特則
  2. 特定管轄裁判所
     開示決定等の取消を求める訴訟や開示決定等に対する不服申立の裁決または決定の取消を求める訴訟については、被告行政庁の所在地を管轄する裁判所のほか、原告(情報開示請求者)の普通裁判籍の所在地を管轄する高等裁判所の所在地を管轄する地方裁判所にも提起することができる。
  3. 特定管轄裁判所に係る移送手続
     特定管轄裁判所に訴えが提起された場合であって、他の裁判所に同一または同種もしくは類似の行政文書に係る情報公開訴訟が係属している場合においては、当該特定管轄裁判所は、当事者の住所または所在地、尋問を受けるべき証人の住所、争点または証拠の共通性その他の事情を考慮して、相当と認めるときは、申立てによりまたは職権で、訴訟の全部または一部について、当該他の裁判所または被告行政庁の所在地を管轄する裁判所に移送することができる。

情報公開・個人情報保護審査会 - 組織

設置

 諮問に応じ不服申立てについて調査審議するため、内閣府に、情報公開・個人情報保護審査会を置く。

合議体の原則

  • 原則
     情報公開・個人情報保護審査会は、その指名する委員3人をもって構成する合議体で、不服申立てに係る事件について調査審議する。
  • 例外
     情報公開・個人情報保護審査会が定める案件に於いては、委員の全員をもって構成する合議体で、不服申立に係る事件について調査審議する。

組織

  1. 情報公開・個人情報保護審査会は、委員15人をもって組織する
    1. 委員は、非常勤とする。ただし、そのうち5人以内は、常勤とすることができる

構成員に関する事項

  • 委員
    • 要件
       委員は、優れた識見を有する者のうちから、両議院の同意を得て内閣総理大臣が任命する。
  • 任期および任免に関する事項
    1. 委員の任期は3年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。委員は、再任されることができる。
    2. 委員の任期満了または欠員が生じた場合で、国会の閉会または衆議院の解散のために両議院の同意を得ることができないときは、内閣総理大臣は、a に定める資格を有する者のうちから、単独で委員を任命することができる
    3. b の場合、任命後最初の国会で両議院の事後の承認を得なければならない。事後の承認が得られないときは、内閣総理大臣は、直ちにその委員を罷免しなければならない
    4. 委員の任期満了時は、後任者が任命されるまで引き続き職務を行う。
    5. 内閣総理大臣は、委員が心身の故障のため職務の執行ができないと認めるとき、または委員に職務上の義務違反等委員たるに適しない非行があると認めるときは、両議院の同意を得て、その委員を罷免することができる。
  • 禁止行為
    1. 委員は、在任中、政党等の政治的団体の役員となり、または積極的に政治運動をしてはならない。
    2. 常勤の委員は、在任中、内閣総理大臣の許可がある場合を除き、報酬を得て他の職務に従事したり、営利事業を営む等の金銭上の利益を目的とする業務を行ってはならない。
    3. 委員は、職務上知ることができた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。これに違反した場合には、一年以下の懲役または五十万円以下の罰金に処する。
  • 会長
    • 要件
       情報公開・個人情報保護審査会に、会長を置き、委員の互選によりこれを定める。
  • 権限等
    1. 会長は、会務を総理し、情報公開・個人情報保護審査会を代表する。
    2. 会長に事故があるときは、予め会長の指名する委員が、その職務を代理する。

情報公開・個人情報保護審査会 - 審査会の調査審議手続

審理の原則

  1. 審査会の行う調査審議の手続は、公開しない
  2. 調査は原則、書面審理主義である

審査会の権限

  • 行政文書類提出請求
    1. 審査会は、必要があると認めるときは、諮問庁に対し、開示決定等に係る行政文書の提示を求めることができる。この場合において、何人も、審査会に対しては、その呈示された行政文書の開示を求めることができない。
       ⇒無意味な開示請求の循環が生じるため
    2. 諮問庁は、審査会から前項の規定による求めがあったときは、これを拒んではならない
  • 資料の作成・提出請求
     審査会は、必要があると認めるときは、諮問庁に対し、開示決定の対象となる行政文書に記載されている情報の内容を、審査会指定の方法により分類または整理した資料を作成させ、審査会に提出するよう求めることができる。
  • 意見書・資料提出請求
     審査会は、不服申立てに係る事件に関し、不服申立人、参加人または諮問庁に意見書または資料の提出を求めることができる。
  • 陳述・鑑定請求
     審査会は、適当と認める者にその知っている事実を陳述させ、または鑑定を求めることその他必要な調査をすることができる。
  • 保佐人出頭許可
     不服申立人または参加人は、審査会の許可を得て、保佐人と共に出頭することができる。

当事者の権限

  • 意見陳述の機会付与請求権
     審査会は、不服申立人等から申立てがあったときは、当該不服申立人等に口頭で意見を述べる機会を与えなければならない。ただし、審査会が、その必要がないと認めるときは、与えないことができる。
  • 意見書等提出権
    • 原則
       不服申立人、参加人、諮問庁は審査会に対し意見書または資料を提出することができる
    • 制限
       審査会が意見書または資料を提出すべき相当の期間を定めたときは、その期間内にこれを提出しなければならない
  • 提出資料閲覧請求権
    • 原則
       不服申立人等は、審査会に対し、審査会に提出された意見書または資料の閲覧を求めることができる。しかし、以下の制限がある。
    • 制限
      1. 審査会は、第三者の利益を害するおそれがあるときや、正当な理由があるときは、閲覧を拒むことができる。
      2. 審査会は、閲覧について、日時および場所を指定することができる。

委員による調査手続

 審査会は、必要があると認めるときは、その指名する委員に次の行為をさせることができる。

  1. 提示された行政文書の閲覧
  2. 陳述・鑑定調査をさせる
  3. 不服申立人等の意見陳述を聴かせること

不服申立ての制限

 この法律の規定により審査会または委員がした処分についてhあ、行政不服審査法による不服申立てをすることができない。

答申書の送付等

 審査会は、指紋に対する答申をしたときは、答申書の写しを不服申立人および参加人に送付するとともに、答申の内容を公表するものとする。

情報公開制度充実のための諸規定

行政文書の管理

  1. 行政機関の長は、この法律が適正かつ円滑な運用に資するため、行政文書を適正に管理するものとする。
  2. 行政機関の長は、政令で定めるところにより行政文書の管理に関する定めを設けるとともに、これを一般の閲覧に供しなければならない。
  3. 2 の政令においては、行政文書の分類、作成、保存および排気に関する基準その他の行政文書の管理に関する必要な事項について定めるものとする。

開示請求しようとする者に対する情報の提供等

  1. 行政機関の長は、開示請求しようとする者が容易かつ的確に開示請求をすることができるよう、党外行政機関が保有する行政文書の特定に資する情報の提供その他開示請求を仕様とする者の利便を考慮した適切な措置を講ずるものとする。
  2. 総務大臣は、この法律の円滑な運用を確保するため、開示請求に関する総合的な案内所を整備するものとする。

施行の状況の公表

  1. 総務大臣は、行政機関の長に対し、この法律の施行の状況について報告を求めることができる。
  2. 総務大臣は、毎年度、1 の報告を取りまとめ、その概要を公表するものとする。

行政機関の保有する情報の提供に関する施策の充実

 政府は、その保有する情報の公開の総合的な推進を図るため、行政機関の保有する情報が適時に、かつ、適切な方法で国民に明らかにされるよう、行政機関の保有する情報の提供に関する施策の充実に努めるものとする。