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地方分権

地方分権

地方分権推進法から地方分権推進一括法

 国民生活に密接に関連する行政はその多くが地方公共団体の手で実施されていること等にかんがみて、地方分権の推進を図るための一連の改革が進んでいる。
 まず、1995年に地方分権推進法が制定されると、地方分権推進委員会が設置され、同委員会は1999年に地方分権推進一括法を勧告し成立させた
 そして、まずは地方税の課税自主権の拡大が図られ、2000年4月の地方分権推進一括法施行に伴い、地方公共団体の課税自主権が大幅に拡大し、法定外普通税に関する従来の許可制を事前協議制に変更した。また、法定外目的税の新設が認められるようになった。以前は、地方税法で定められた税目意外に、条例で普通税や目的税を新設するには国の許可が必要であったが、これを事前協議制に改めて、自主課税権を拡大した。
 そして、その後は、三位一体の改革へと受け継がれていくことになる。

三位一体の改革

 三位一体の改革とは、2003年、経済財政諮問会議が発表した「経済財政運営と構造改革に関する基本方針(骨太の方針第3弾)」に盛り込まれたもので、国家の財政負担の軽減、地方分権の確率と自主性の確保を目的とする、々颪ら地方への補助金の削減、地方交付税の見直し、税源移譲を柱とする改革となっている。
 具体的には、2004年3月、三位一体改革関連法案3法(所得譲与税法、改正地方交付税法、改正地方税法)として結実した

地方交付税

 本来、地方公共団体の財源は自ら徴収する地方税など自主財源をもって賄うことが理想ではある。しかし、現実には税源などは地域的に偏在しているため、これを調整し、地方税収入の少ない団体にも、一般財源を保障するための仕組みが必要となり、このような趣旨から設けられたのが地方交付税制度である。
 地方交付税交付金は、基準財政需要額が基準財政収入額を超過した場合に、その差額(財源不足)に応じて交付される普通交付税と、災害や予測できない事件などの特別の事情に応じて交付される特別交付税とに分類される。


所得譲与税

 国が徴収した税金を客観的な基準によって地方公共団体に譲与するものであり、市町村に譲与される地方譲与税には、所得譲与税、地方道路譲与税および自動車重量贈与税がある。
 所得譲与税とは、所得税の収入額のうち所得譲与税法により定められた額について、都道府県および市町村に対して、それぞれ国勢調査人口に基づいて按分された額の1/2に相当する額が譲与される。
 次に、地方道路譲与税とは、地方道路税の42/100に相当する額が、市町村に対して、道路の延長および面積に按分して譲与される。
 最後に、自動車重量譲与税とは、自動車重量税の1/3に相当する額が、市町村に対して、道路の延長および面積に按分して譲与される。

三位一体の改革のその後

 2005年の衆院選における自民党の公約である、「19年度以降も地方の意見を尊重しつつ、一般財源を確保のうえ地方分権をさらに推進するとの展望のもと、当面18年度までの三位一体改革の全体像である(篏金廃止4兆円、∪埜三楙3兆円規模、C亙交付税見直しを確実に実現する。」は、2005年12月、4兆円超の補助金削減と3兆円90億円の税源移譲という形で実現した
 国は生活保護の削減を断念することで地方に配慮したが、義務教育費や地方交付税の削減等では地方に譲歩を求め、これに対して地方は猛反発している。
 なかでも注目された義務教育費の扱いは、国庫負担金を8500億円削減、公立小中学校の教職員給与費について国の負担率を1/2から1/3に引き下げることとなったが、地方の自由度はこれまでとさほど代わらない結果となった。
 さらに削減対象として注目を浴びたのが地方交付税で、地方交付税は国の一般会計予算の約2割を占め、所得税、法人税、消費税、酒税、たばこ税の約30%を財源に自治体に国が補填する税金である。06年度の地方交付税は前年度比9.5%減の14兆5584億円とされた。

市町村合併

 いわゆる「平成の大合併」では、1999年に3000強あった全国の市町村数を2010年までに約1000にする目標が掲げられた
 そのために、99年に改正された「市町村の合併の特例に関する法律(市町村合併特例法)」は、05年3月末までに合併した場合、段階的に削減されるはずの地方交付税交付金について、合併後10年間にわたり合併前の額が保証され、合併特例債の発行が認められる(地方の事業費の95%まで起債でき、返済費の7割は地方交付税により国が補填)などの財政優遇措置が与えられた。
 03年7月の法改正では、合併町村に限り、市に昇格できる人口要件を「5万人以上」から「3万人以上」に緩和する特例措置法が05年3月末まで1年間延長された。
 さらに、04年5月に成立した「合併特例三法」では、06年3月までの合併を04年度末までに知事に申請すれば現行の規定が適用される優遇措置を延長、都道府県知事の勧告による合併推進協議会の設置を可能とし知事の役割強化を図った。
 これらの法改正が拍車をかけて99年から市町村合併が進み、06年3月末までの7年間に、582の合併自治体が誕生、3232あった市町村数は同年4月1日時点で1820に激減した
 引き続き国は市町村合併を推進すべく、05年4月に「市町村の合併の特例等に関する法律(合併新法)」を施行した。この新法は2005年3月末で失効した旧法に代わるもので、旧法と同じく5年間の時限立法として成立した。
 また、新合併特例法は、旧市町村単位の合併特例区を創設し、これに法人格を持たせ、区長を置く。ただしあくまでも新自治体への以降を円滑に進めるための移行措置であることから、存立期間は5年が限度とされている。

行政の効率化

市場化テスト

 市場化テストは、「民でできるものは民へ」の具体化や公共サービスの質の維持向上・経費の削減等を図るためのツールで、官の世界に競争原理を導入し、官における仕事の流れや公共サービスの提供の在り方を変えるものとなっている。具体的には、官と民が対等な立場で競争入札に参加し、価格・質の両面で最も優れたものが、そのサービスの提供を担っていくこととする制度で、アメリカ、イギリス、オーストラリアなどでは既に実施されている。

 民間提案を幅広く受け付け、以下の3分野8事業をモデル事業として選定している。

  • ハローワーク(公共職業安定所)関連
    1. キャリア交流プラザ事業の公設民営
       全国15箇所のうち5箇所を、無料職業紹介事業を含む一連の幅広い就職支援に関わる事業を行う施設とし、民間の創意工夫が最大限発揮されるよう、降雪民営方式を前提に市場化テストの対象としている。
    2. 若年者版キャリア交流ブラ座事業の公設民営
       1箇所を対象に実施
    3. 求人か委託事業の民間開放
       3地域を対象に実施
    4. アビリティガーデン(生涯職業能力開発促進センター)における職業訓練の民間開放
  • 社会保険庁関連
    1. 納付督促から滞納処分までの一連の事務について包括的に対象として実施(所得情報による免除対象者の特定業務、滞納処分における財産差押えの決定・執行は除く)
    2. 厚生年金保険、政府管掌健康保険の未適用事業所に対する適用促進事業
    3. 年金電話相談センター事業
  • 行刑施設関係
     2箇所の既設刑務所において、施設の警備や被収用者の処遇に関わる補助事務を包括的に対象として実施。

集中改革プラン

 集中改革プランとは、平成16年12月24日に閣議決定された「今後の行政改革の方針」を受け、総務省が、各地方公共団体において、より積極的な行政改革の推進に努めるよう地方自治法252条の17の5に基づき助言した内容をいう。
 その助言には、行政改革大綱に基づき具体的な取り組みを集中的に実施するため、一定の自公を中心に平成17年度を来テントし、おおむね平成21年度までの具体的な取り組みを住民に分かりやすく明示した計画(集中改革プラン)を平成17年度中に公表することが盛り込まれており、これを受け、各自治体はHPなどで公表をしている。

  • 所定の事項
    1. 事務・事業の再編・整理、廃止・統合
    2. 民間委託等の推進(指定管理者制度の活用を含む)
    3. 定員管理の適正化
    4. 手当の総点検を初めとする給与の適正化(給料票の運用、退職手当、特殊勤務手当等諸手当の見直し等)
    5. 市町村への権限移譲
    6. 出先機関の見直し
      • 上2項目については都道府県に限る
    7. 第三セクターの見直し
    8. 経費節減等の財政効果
    9. その他 責任効果の確保

規制改革

規制改革・民間開放推進会議

 規制改革・民間開放推進会議は、平成19年1月25日をもって終了した
 この会議は、前審である総合規制改革会議終了以降も規制改革を寄り一層推進するため、平成16年4月、内閣総理大臣の諮問に応じ、民間有識者13名から構成される会議であり、内閣府に設置された。

規制改革会議の設置

 まず、経済社会の構造改革を進める観点から規制改革の一層の推進を図るため、'平成19年1月26日に、内閣に「規制改革推進本部」を設置した''。
 ついで、規制改革・民間開放推進会議終了以降も規制改革をより一層推進するため、平成19年1月、内閣総理大臣の諮問に応じ、民間有識者15名から構成される規制改革会議を内閣府に設置した

  • 規制改革推進の基本的な考え方
    1. イノベーションの想像とオープンな施政による成長経済の実現
    2. 再チャレンジが可能な社会の実現
    3. 地域の活性化
    4. 簡素で効果的な政府の実現
      を目的とする。

 そして、その達成に当たっては、経済成長を阻害している規制は、迅速に緩和・撤廃を行う一方、国民生活の安定確保等のためのルール整備を行う。

規制改革への今後の取り組み

  • 新3ヵ年計画の策定
     「規制改革・民間開放推進会議」が取りまとめた「規制改革・民間開放の推進に関する第3次答申」(平成18年12月25日)、平成19年1月に発足した「規制改革会議」が今後取りまとめる答申、「規制改革・民間開放集中受付月間」の成果等を踏まえ、関係推進本部等とも連携しつつ、平成19年度早期に規制改革に関する新たな3ヵ年計画を策定(閣議決定)する。
     同3ヵ年計画の策定後においては、その確実な実施を図るとともに、規制改革会議が取りまとめる答申、「規制改革集中受付月間」(下記「民間事業者等からの提案募集に基づく規制改革」)の成果等を踏まえ、関係推進本部等とも連携しつつ、毎年度その改定(閣議決定)を行う。
  • 「規制改革会議」との連携
     本推進本部は、会議の調査審議状況の把握に努め、答申等の報告を受ける等、同会議と密接な連携を図りつつ、規制改革を推進する。
     具体的には、本推進本部には閣僚である本部構成員のほか、会議の構成員の代表者も出席することとし、会議の調査審議の過程で、関係府省との調整が必要な場合には、本推進本部の下で、テーマに応じて、関係する本部構成員と会議の代表者とで審議を行う場を設けるとする。
     なお、本方針を改定するに際しては、会議の意見を最大限尊重するものとする。
  • 民間事業者等からの提案募集
     規制改革を推進するため、政府は民間団体や民間事業者、地方公共団体等からの提案の募集を行い、これら要望への対応を図りつつ、必要な規制改革を行う。
     具体的には、年2回実施する規制改革に係る提案の集中受付月間活動の活動成果を「提案に対する政府の対応方針」として取りまとめ、本推進本部において決定する。

社会保障

 日本では、まず1874年にイギリスの救貧法にあたる恤救規則が制定された(恩恵的なもので、権利制はない)。
 次に大正期に入り、最初の社会保険である健康保険制度が制定された後、自営業者等を対象とする国民健康保険法が制定された。
 戦後は、まず生活保護法や児童福祉法等の社会福祉関係の整備がなされた後、国民皆保険・国民皆年金の理念のもとに国民健康保険法全面改正や国民年金法の制定がなされた。近年では、時代のニーズに対応し、介護保険法等の新しい法律が制定されている。

日本の社会保障制度の体系

社会保険

  • 医療
     病気・けがなどの際、医療費または生活費の一部を負担して生活水準の低下を押さえようとするもので、民間の雇用者(とその家族)を対象とする健康保険と、農家・商店などの自営業者や無業者を対象とする国民健康保険とに分類される。
  • 年金
     年をとって働けなくなったときに生活を保障しようとする保健であり、民間の雇用者を対象とする厚生年金保険と、自営業者・無業者を対象とする国民年金とに分類される。
  • 雇用
     雇用保険法。失業前の賃金の一定割合が失業保険金として支給される。
  • 労災
     労働者災害補償保険法。業務上の負傷・疾病に対する補償保険。
  • 介護
     介護保険法。

社会福祉

 ハンディキャップを持っているために社会的に弱い立場におかれている人々を助ける社会保障制度で、いわゆる福祉六法(生活保護法、児童福祉法、身体障害者福祉法、精神薄弱者福祉法、老人福祉法、母子福祉法)がその法的基礎となっている。

公衆衛生

 国民の疾病を予防するため、予防接種や公害対策等の整備を行う。


公的扶助

 日本国憲法25条に基づき、社会保険に加入できない生活困窮者を救済するものであり、生活保護法をその法的基礎の中心としている。

医療保険

 医療保険とは、病気や怪我等の場合に、診察・手術等の必要な医療給付を提供する制度だが、わが国では大別して、サラリーマンを対象とした健康保険と、これ以外の自営業者等を対象とした国民健康保険がある(なお、公務員にはこれらと別に各種共済組合がある)。また、75歳以上の高齢者は、後期高齢者医療制度の対象となる。

介護保険

概要

 介護保険法(2000年4月から開始)に基づく制度であり、保険者は市区町村となる。被保険者は、40歳以上で、‖1号被保険者(65歳以上)、第2号被保険者(40歳以上)の2種類があり、保険料の公費負担割合は、公費が50%(国25%、都道府県12.5%、市区町村12.5%)と被保険者が50%の割合で負担する。
 なお、被保険者を1号と2号に分類し、以下のように区別している。

  • 第1号被保険者
     第1号被保険者の保険料は国が定めるガイドラインに基づき、市町村が条例で設定している。また、その徴収は、老齢・退職年金から特別徴収(いわゆる天引き)を行うほか、特別徴収が困難な者については市町村が個別に国民健康保険料とあわせて徴収を行う。
  • 第2号被保険者
     第2号被保険者の介護保険料は医療保険料と一括徴収する。すなわち、40際から64歳までの第2号被保険者については、それぞれ加入する医療保険のルールに基づいて設定する。この介護保険料は、医療保険者が一般の医療保険料と一括して徴収を行う。

改正介護保険法

 2000年にスタートした高齢者のための介護保険法の改正法が05年6月に成立し、06年4月から施行された。厚生労働省はこの法改正を「予防重視型システム」への転換と位置づけている
 施設給付の見直しや新サービス体系の確立を柱に、これまで以上のサービス向上を目指し、要介護認定者の負担の在り方や制度運営の見直しなどが盛り込まれている。
 具体的には、この改正では、高齢者が寝たきりになることを防ぐこと、また軽度の要介護認定者の保険給付増加により介護保険が破綻することがないようにするという点に重点がある。

  • ポイント
    1. 要支援と要介護1の区分を見直し、要支援を要支援1として、要介護1の認定を要介護1と要支援2に訳、区分を6段階から7段階に細分化する。
    2. 要支援1、2の軽度者を対象に栄養改善、筋力トレーニングや口腔ケアの新しいサービス、「新予防給付」を導入する。
    3. 高齢者が地域で自立した生活が送れるよう地域密着型サービスを創設。相談窓口となる地域包括支援センターを設置する。
    4. 施設入所者の家賃と食費を保健対象から這うし、利用者が自己負担に変更する(05年10月実施)。標準例では相部屋利用で3.1万円増額になるが、低所得者の減免制度もあって、年金収入年80万円以下の利用者の1割負担分が引き下げられる。
    5. 介護保険利用者は原則65歳以上が対象とされているが、40歳以上で加齢に伴う特定疾病に、新たに乳ガンを除く末期癌もサービス対象とされた。

 なお、現在40歳以上とされている保険料徴収年齢の引き下げは、09年度を目処に措置を講じるとし、この改正では見送りとなった。


健康保険と国民健康保険の対比

健康保険国民健康保険
保険者全国健康保険協会・健康保険組合〇堋村および特別区
国民健康保険組合
被保険者原則として、適用事業所に使用される
被用者およびその被扶養者
〃鮃保険法の被保険者などを除く
 市町村の区域内に住所を有する者
∩塙腓行う国民健康保険の被保険者、
 退職被保険者
保険料管掌は、被保険者と事業主で1/2ずつ負担
組合管掌は、規約により事業主が負担する
割合を1/2以上にすることも可能
収入や世帯の被保険者数などに応じて徴収
費用負担国庫からの負担金もある。また、療養・給付に要する費用の3割を自己負担する。

長寿医療制度(後期高齢者制度)

 2008年4月発足の新しい老人医療制度。これは、75歳以上の高齢者をこう聞くお礼者とし、新しい保健システムの元に組み入れる目的で制定された。
 なお、65歳以上75歳未満でも、一定の障害があると広域連合から認定されれば、原則として後期高齢者医療制度の被保険者となることができる。
 これまでは老人保健法により、国民健康保険やサラリーマンの健康保険などの医療制度に入りながらも、老人保険制度からも保険があるという二重構造だったものが、これで一元的な保険制度となった。

特徴

  • 平成20年4月から開始
  • 75歳以上および65歳以上の一定の障害のある方が、後期高齢者医療の被保険者になる。
  • 後期高齢者医療制度加入後は、国民健康保険・被用者保険の被保険者ではなくなる。従って、老人保健医療受給者証と健康保険証は使えなくなり、新しい被保険者証が交付される。
  • 被保険者から保険料を徴収する(原則として年金から天引き)。
  • 窓口業務(申請受付、保険者証の引き渡しなど)、保険料の徴収事務は市町村が行う。
  • 被保険者の資格管理、保険料の賦課、給付、財政運営などの事務は後期高齢者医療広域連合が行う。

保険料負担

 後期高齢者の被保険者は、保険料を納付する義務がある。
 この保険料は個人単位に請求され、特別徴収と普通徴収の納付方法に分かれる。

  • 特別徴収
     年額18万円以上の年金受給者は、年金から天引きされる特別徴収の対象者となる。ただし、介護保険料とあわせた保険料額が年金額の1/2を超える場合には、普通徴収となる。
  • 普通徴収
     特別徴収の対象者以外の者やその他事情がある者は、口座振替等の方法により市町村に収める。

保険料の軽減

  • 低所得者
     低所得者については、世帯の所得水準に応じて保険料が軽減される。軽減の割合は、保険料の応益割部分の水準に応じて、7割、5割または2割を軽減される。
  • 被用者保険の被扶養者
     被用者保険の被扶養者として保険料を負担してなかった場合、激変緩和の観点から、後期高齢者医療制度に加入したときから2年間、保険料の応益部分に付いて5割軽減される。

年金制度

 わが国の年金制度は、大別して以下の2つがある。

  1. 全国民(20歳以上60歳未満)が加入する国民年金
  2. 民間企業のサラリーマンを対象とした厚生年金保険(公務員の場合は共済年金)

年金制度一元化

 深刻な少子高齢化が進むわが国の年金制度は、2004年6月の年金制度改革法により、厚生年金保険と国民年金の保険料の引き上げと給付金引き下げなどが実施された。
 しかし、2つの年金と、公務員や教職員が加入する共済年金との格差、高額な議員年金が問題となり、政府は厚生年金保険と共済年金の一元化を検討、06年2月3日に議員年金は医師法が成立した。04年度の年金制度改革において、厚生年金保険料が年収の13.58%から18.30%に引き下げられる。
 厚生年金においても保険料が2017年度までに段階的に1万6900円に引き上げられ、給付は40年加入で付6万6000円が6万5500円(2023年度以降)に引き下げられる。
 しかし、共済年金には複数の遺族で年金受給権を引き継げる転給など厚生年金にはない制度があり、その不公平感から年金の一元化案が浮上した。

  • 議員年金廃止法の成立
     国会議員年金の廃止法が06年2月に成立した。同年4月1日の同法施行日以降の国政選挙で当選した国会議員については議員年金制度が適応されなくなるが、納付金を納めてこれまで年金を受け取る権利を持つ現職、元職については、減額(10年以上在職の現職は15%)という経過措置がとられることになった。
  • 年金一元化の方針決定
     政府は06年4月の閣議で、厚生年金と共済年金を統合する「被用者年金一元化」の基本方針を決定した。
     基本方針では、仝務員OBの給付を最大10%減額する(旧恩給制度時代の在職期間によって)、共済年金の上乗せ給付である職域加算については2010年に廃止する、6済年金を厚生年金保険料の上限の18.3%にまで引き上げて統一をとる、などが盛り込まれている。

国民年金事業等の運営改善のための国民年金法等の一部を改正する法律

 平成19年7月6日公布、平成20年4月1日施行(一部を除く)。
 この改正では、国民年金事業等の運営の改善を図るため、被保険者等の届出手続の簡素化、保険料の納付促進対策の強化を図っている。そして、そのために国民年金法をはじめ厚生年金保険法、国民健康保険法、住民基本台帳法などの関連法を所々改正している。この法律は、一つの法律の成立というよりも、一つの目的に向かって複数の法律を改正したといった形となっている。

特徴

  • 国民年金法の改正
    • クレジットカードによる保険料納付を可能とする。国民年金保険料についてクレジットカードによる納付ができることとした。
    • 学生納付特例に関する事務手続の特例を設定する。国、地方公共団体並びに社会保険庁長官の指定を受けた学校法人等は、その設置する大学等の学生等である被保険者の委託を受けて、その被保険者に係る学生納付特例の申請に関する事務を行うことができることとした。
    • 任意加入被保険者の保険料納付の口座振替を原則化する。任意加入の申出を行おうとする者は、口座振替納付を希望する旨または口座振替納付によらない正当な事由がある旨の申出を社会保険庁長官に対してしなければならないこととした。
  • 住民基本台帳法の改正
     住民基本台帳法に基づく住民票の記載等に係る本人確認情報の提供を受けることができる社会保険庁の事務として、協会管掌健康保険、厚生年金保険、国民年金等の被保険者に係る届出に関する事務を追加した。
  • 労働保険の保険料の徴収等に関する法律の改正
     労働保険料の概算保険料の申告納付期限を、その保険年度の6月1日から40日以内とし、確定保険料の申告納付期限を次の保険年度の6月1日から40日以内とした。

年金制度の概要

3階確定拠出年金厚生年金基金
確定拠出年金
共済年金
2階国民年金基金厚生年金・共済年金
1階国民年金(基礎年金)
第1号被保険者
(自営業者・学生)
第3号被保険者
(2号被保険者の
被扶養配偶者)
第2号被保険者
(サラリーマン)
公務員

労働保険

 労働保険とは、雇用保険と労働者災害保障保険(労災保険)とを併せた呼称。

雇用保険労災保険
保険者政府管掌保険
被保険者原則として適用事業所に雇用される労働者原則として労働者を一人でも使用する事業
保険給付ゝ畤者給付
⊇⊃βタ糞詆
6軌薹盈給付
じ柩儼兮概詆
―病保険給付
⊇害保険給付
死亡保険給付
げ雜酳欷欝詆
保険料事業主と被用者が1/2事業主が全額負担
費用負担国庫負担あり

少子・高齢化・若年層への再チャレンジ政策

少子化と対策

 少子化の尺度は合計特殊出生率であり、2.08以上だと現在の人口が維持されることになる。
 2004年の合計特殊出生率は1.2888で、2003年の1.2905より低下し過去最低を更新し続け、2005年の合計特殊出生率も1.26となり2004年の水準から更に低下した。2006年は1.32と大幅に回復し、2007年は1.34と更に回復した。

少子化対策

  • 2003年
    • 少子化社会対策基本法で少子化対策の基本理念を定め、内閣府に「少子化社会対策会議」を設置
    • 次世代育成支援対策推進法を成立し、都道府県、市町村、そして事業主に、次世代育成の支援に向けた行動計画の策定を求めた
    • 児童福祉法を改正し、「要保護児童のための法律」から、「すべての児童のための法律」へと発展
    • 市町村に「子育て支援総合コーディネート」の役割を求め、子育て相談や保育施設の拡充などを進めるよう促した
  • 2004年6月
    • 少子化社会対策基本法に基づき、政府は少子化社会対策大綱を策定、重点課題を以下の4つに定めた
      • 若者の自立とたくましい子どもの育ち
      • 仕事と家庭の両立支援と働き方の見直し
      • 生命の大切さ、家庭の役割等についての理解
      • 子育ての新たな支え合いと連帯
  • 2004年12月
    • 新エンゼルプランを引き継ぐ形で子ども・子育て応援プランを策定。少子化社会対策大綱に沿って、2009年度までの5年間の具体的な施策と目標を掲げた。
    • 次世代育成支援関連の3つの法律が改正。
      • 児童手当法では、児童手当の支給対象年齢が従来の「義務教育就学前まで」から「小学校3年修了まで」に引き上げられた。
      • 児童福祉法の改正では、児童虐待防止対策を充実・強化。
    • 待機児童の問題について、政府は2002年度から毎年度、約5万人の受け入れ児童数の増大を図る待機児童ゼロ作戦を推進中。
      • 2004年度は、必要な時間だけ利用できる特定保育の対象を「3歳児未満」から「就学前」までに拡充
      • 2005年度からは、待機児童が50人以上いる市町村を中心に3年間かけて集中的に受け入れ児童を増やして行く。規制緩和の一貫として、就学前の教育と保育を一体として行う総合施設の制度化も決定。2005年度に施行され、2006年度から本格的に実施される予定になっている。
    • 育児・介護休業制度は、1歳未満の子を養育する男女の労働者に育児休暇を保障。期間は1年だが、改正で「1歳になっても保育所に入れない」など、何か休業が必要な事情があれば、最長1年半まで延長可能となった。

高齢化と対策

 2007年における高齢化率(全人口に占める65歳以上人口の割合)は21.5%となり、超高齢社会となった
 日本が高齢化社会の入り口と考えられる高齢化率7%を超えたのは1970年。1994年には倍の14%を超え、高齢社会に移行したと判断された。予測によると2050年には35%を超えるとされている。

高齢化対策(高齢者の雇用対策など)

 政府は、2004年に高齢者雇用安定法を改正し、65歳までの雇用を強く促すようにした。
 法改正によって、65歳未満の定年を定めている事業主は、

  1. 65歳までの定年引き上げ
  2. 65歳までの継続雇用制度の導入
  3. 定年の廃止 のいずれかの措置を講じることが義務付けられた。
     一方、介護休業制度は、家族を介護・看病するための休業制度であるが、同一の対象家族1人につき、介護を要する状態に至ったたびに、通算93日までの休暇取得が労働者に認められる。

ニート・フリーター対策

  • 若者自立・挑戦プラン
     政府は2003年4月には若者自立・挑戦戦略会議を設置。6月には若年層の雇用対策である若者自立・挑戦プランを策定した。目玉は企業実習と教育・職業訓練を組み合わせた人材育成システム「日本版デュアルシステム」の導入。
     2005年3月末までに2万3000人が短期訓練を受講、修了者のうち69.2%が就職した。
     各都道府県には、若年者雇用のためのOSSセンター「ジョブカフェ」も設備。職業紹介や職業意識の啓発など、地域の実情に応じた就職支援を行っている。
     また、小中高校生を対象として、キャリア探索プログラムやジュニア・インターンシップも実施し、小中高の段階から職業意識を形成する。
  • 若者自立・挑戦のためのアクションプラン
     2004年12月、政府は若者自立・挑戦のためのアクションプランを策定。
     2005年度から若者人間力強化プロジェクトを推進中。
     まず、「若者の人間力を高めるための国民運動」を展開。若年雇用に関する広報・啓発活動を行う。フリーターについては、年間20万人の常用雇用かを目指す「フリーター20万人常用雇用かプラン」を推進中。ニート対策では、合宿生活を通じてニートの若者を鍛える「若者自立塾」を創設。さらに、ジョブ・パスポート事業も創設。ボランティア活動などの無償の労働体験を記録し、企業の採用選考に反映させる。

環境問題

国内の環境に関する法整備

  • 環境基本法
     1993年に公害対策基本法を発展させ、環境保全に関する国の政策の基本的な歩行を示すために制定された。
  • 循環型社会形成推進基本法
     2000年5月に制定。廃棄物やリサイクルの計画的な推進基盤の確立を図る。
  • 改正廃棄物処理法
     2001年4月に改正。廃棄物の減量と適切な処理のため、排出事業者の責任強化および廃棄物の適正処理確認を義務化。
  • 資源有効利用促進法(改正リサイクル法)
     2001年4月施行。従来のリサイクルに、部材使用料の減量などを賦課しており、廃棄物減量と部品再利用を促進する。
  • 容器包装に係る分別収集および再商品化の促進等に関する法律(容器包装リサイクル法)
     2000年4月施行。容器や包装廃棄物の減量と再資源化のため、消費者は分別排出、市町村は分別回収、事業者は再資源化義務を負担する。
  • 特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)
     2001年4月施行。テレビ・エアコン・冷蔵庫・洗濯機の4品目は再資源化の義務をメーカーが負う。消費者もコストを負担する。
  • 食品循環資源再利用化促進法(食品リサイクル法)
     2001年4月施行。食品を扱う全ての業種で、生ゴミの堆肥化や飼料化などの再資源化義務を課す。
  • 建設工事資材再資源化法
     2002年5月施行。工事の受注者が、コンクリートやアスファルトや木材を分別し、再資源化する義務を負う。
  • 国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(グリーン購入法)
     2001年4月施行。国の機関や独立行政法人などが対象で、環境負荷の少ない物品の購入を義務化する。
  • 使用済自動車の再資源化等に関する法律(自動車リサイクル法)
     2002年7月成立。2004年施行。これは、使用済み自動車(廃車)から出る部品を改修してリサイクルもしくは適正に処分することを自動車メーカーや輸入業者に義務付ける。対象となるのはエアコンに使われるフロン、車体を粉砕した後に残る破砕くず、エアバッグの3種類。2002年10月からはフロンの回収が先行して始まる。リサイクルに必要な費用は自動車の所有者が負担。

時事問題

労働契約法

概要

 平成19年12月5日公布、平成20年3月1日施行。
 就業形態の多様化、個別労働関係紛争の増加を受けて、労働契約の成立・変更の原則を明確にし、不当な懲戒や解雇等の防止を定めた。

特徴

  • 労働契約の締結場面において
     従来は、労働者と使用者では交渉力に差があることや、契約内容が不明確なことが多かった。
     そこで新法では、「対等の立場の合意原則を明確化」「均衡考慮および仕事と生活の調和への配慮を規定」「契約内容の理解を促進(情報の提供等)」「契約内容(有期労働契約に関する事項を含む)をできるだけ書面で確認」を原則として定め、これにより、契約内容を確認することによって誤解が減り、労使が相互理解の上で労働者が安心・納得して就労できるようにした。
  • 労働契約の変更について
     従来は、就業規則の変更については、手続しかルールがなく、内容のルールは判例に任されているので不明確な部分があった。
     そこで新法では、「合意原則の明確化」「一方的に就業規則の変更により労働者に不利益な変更ができないこと」「変更後の就業規則を労働者に周知させ、かつ、労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況その他の就業規則の変更に係る事情を考慮して、就業規則の変更が合理的な場合は労働条件が変更されること」を定め、労働契約の成立・変更の原則や、労働契約と就業規則の関係を明らかにするようにした。
  • 労働契約の継続・終了について
     このような場面では、従来は懲戒、解雇を巡る紛争が多発している。
     そこで新法では、「解雇の権利濫用は無効(労働基準法から移行)」「懲戒の権利濫用は無効等」とし、これにより不当な懲戒、解雇等が防止できるようにした。
  • 有期労働契約について
     契約期間中の解雇や契約更新の繰り返しなどで有期労働契約者が不安定な立場に置かれることとなってきた。
     そこで、新法では、「契約期間中はやむを得ない事由がある場合でなければ、解雇できないことを明確化」「契約期間が必要以上に細切れにならないよう、使用者に配慮を求める」とし、有期契約労働者が安定して働けるようにした。

短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律

概要

 平成19年6月1日公布、一部の規定を除き、平成20年4月1日から施行。
 これは、パートタイム労働者がその能力を一層有効に発揮することができる雇用環境を整備するため、パートタイム労働者の労働条件の文書交付等、待遇決定についての説明義務、通常の労働者との均衡の取れた待遇の確保、通常の労働者への転換を推進するための措置を定めたものとなっている。

特徴

  1. 事業主は、短時間労働者(パートタイマー)を雇い入れたときは、速やかに、当該短時間労働者に対して、労働条件に関する事項を文書の交付その他厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。
  2. 事業主は、通常の労働者と同視すべき短時間労働者については、短時間労働者であることを理由として、賃金の決定、教育訓練の実施、福利厚生施設の利用その他の待遇について、差別的取り扱いをしてはならない。
  3. 事業主は、通常の労働者が従事する職務の遂行に必要な能力を付与するための教育訓練については、厚生労働省令で定める場合を除き、職務内容が同一の短時間労働者に対しても、これを実施しなければならないこととされ、通常の労働者との均衡を考慮しつつ、その雇用する短時間労働者の職務の内容、職務の成果、意欲、能力および経験等に王子、当該短時間労働者に対して教育訓練を実施するように努めることとされた。
  4. 事業主は、その雇用する短時間労働者から求めがあったときは、待遇に関する決定をするに当たって考慮した事項について、当該短時間労働者に説明しなければならないこととされた。

犯罪による収益の移転防止に関する法律

概要

 犯罪による収益の移転防止に関する法律、通称「マネーロンダリング防止法」または「犯罪収益移転防止法」、2008年3月1日施行。
 本法は犯罪組織による資金洗浄の防止やテロ資金対策のため、本人確認や記録の作成・保存、疑わしい取引の国への届出などを一定の者に義務付ける法律となっている。

特徴

  1. 本人確認の義務
     本法では、一定の者に、取引相手の本人確認義務、本人確認記録の作成義務や、当該記録の7年間の保存義務等が規定されている。今回の施行に伴い、義務者が従来の金融機関に加えて、ファイナンス・リース業者、クレジット・カード業者、宅地建物取引業者、貴金属等取引業者、郵便物受取・電話受付サービス業者、司法書士、行政書士、公認会計士、税理士等に拡大した。
  1. 取引の届出
     本人確認を義務付けられた事業者は、一定の犯罪行為から生じた財産などであるとの疑いや、一定の犯罪行為から生じた財産などを隠匿しようとしているとの疑い等があるときには、国(監督官庁)に届出をしなければならない。
     ただし、疑わしい取引の届出の義務者から、弁護士・司法書士・行政書士・公認会計士・税理士等は除かれている

公益法人改革

概要

 「一般社団法人および一般財団法人に関する法律案」、「公益社団法人および公益財団法人の認定等に関する法律案」および「一般社団法人および一般財団法人に関する法律および公益社団法人および公益社団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案」が平成18年3月に国会に提出され、こちらは、同年6月2日に公布された

特徴

  1. 一般社団法人、一般財団法人
     民法に定める公益法人に関する制度を改め、剰余金の分配を目的としない社団または財団について、その行う事業の公益性の有無にかかわらず、準則主義により法人格を取得することができる制度を創設し、その設立、機関等について定める。
  2. 公益性の認定
     公益法人の設立の許可およびこれに対する監督を主務官庁が行う民法に定める制度を改め、内閣総理大臣または都道府県知事が、民間有識者による委員会の意見に基づき、一般社団法人または一般財団法人の公益性を認定するとともに、認定を受けた法人の監督を行う制度を創設する。

法テラス

 法テラスとは、正式名称「日本司法支援センター」のことをいい、総合法律支援体制の中核となる運営主体として、独立行政法人の枠組みに従いつつ、最高裁判所が設立・運営に関与する新たな法人を設立したものとなっている。
 法テラスは、総合法律支援法という法律に基づいて、2006年4月10日に設立され、同年10月2日に業務を開始している
 法テラスの主な事業内容は、総合法律支援法に定められている以下の5つ。

  1. 情報提供業務
  2. 民事法律扶助業務
  3. 犯罪被害者支援業務
  4. 司法過疎対策業務
  5. 国選弁護関連業務

法テラスの地方事務所

 法テラスは、全国の都道府県庁所在地(北海道については札幌市に加え、函館市、旭川市、釧路市)の計50ヶ所に地方事業所を設置している

法テラスの組織

  • 役員等
    • 理事長は、支援センターを代表し、その業務を総理する者とし、あらかじめ最高裁判所の意見を聞き、法務大臣が任命する。
    • 理事長、監事の他に役員として、理事を置く。理事は理事長が任命する。
    • 理事長、理事は、支援センターが行う業務、事業に関して高度な知識を有し、適切、公正かつ中立な業務の運営を行うことができるもの(裁判官、検察官または任命前2年間にこれらであったものを除く)のうちからにんめいすることとなる。また、政府、地方公共団体の職員は役員の欠格事由とする。
    • 役員職の報酬・給与については、役員の業績や職員の勤務成績が考慮されるものとする。
  • 審査委員会
    • 支援センターに、その業務の運営に関し特に弁護士等の職務の特性に配慮して判断すべき事項について審議させるため、審査委員会を置く。審査委員会は、法曹三者のほか相当数の有識者で構成する。
    • 契約弁護士等の契約違反に対する措置については、審査委員会の議決を経ることを必要とする。
  • 業務の範囲
    • 支援センターは、情報提供(法制度や関係機関紹介)、民事法律扶助、国選弁護の態勢整備、司法過疎対策、犯罪被害者支援、関係機関等との連携の確保強化などの業務を行う。
    • 上記の業務のほか、国、地方公共団体、公共法人その他の営利を目的としない法人等の委託を受けて、法律サービスの提供等の業務を行う。
  • 業務運営
    • 法務大臣が、一定の期間において支援センターが達成すべき業務運営に関する目標(中期目標)を定め、支援センターに指示する。
    • 支援センターは上記指示を受けて、中期目標を達成するための計画(中期計画)を作成し、法務大臣の認可を受ける。
    • 法務大臣は、中期目標期間の終了時において、組織および業務の全般にわたる検討を行い、その結果に基づき、所要の措置を講じる。
    • 中期目標の策定、中期計画の認可、中期目標期間終了時の検討、業務方法書の認可等に当たっては、最高裁判所の意見を聞くものとする。
  • 財務および会計
    • 支援センターは、毎事業年度、財務諸表を作成して法務大臣に提出し、その承認を受けなければならない。