nakanishi? (2005-02-21 (月) 16:07:17)
とある温泉で湯に浸かっていた。林の中にある天然を売りにしたような風呂で沢山の落ち葉が湯面をプカプカと浮かんでいる。客は朝早いせいか、僕一人しかおらず白濁とした湯の中でぼんやりしていたら、おしっこをしてしまった。してしまったが罪悪感等と言うものとは無縁なばかりか、かえって心地いいくらいに思えた。
木々が風に揺られるたびにパラパラと葉が降ってくる。一枚の葉が落ちてくるのを凝視していると、湯面に触れた瞬間、泡が出たような気がした。あそこから源泉が曳いてあるのかと思って、傍によってみる。そこには何枚かの落ち葉が重なっていて、泡沫を見ようと葉を救い上げて湯を囲む石の上に捨てると、泡と同時にぬるっとしたものが沈んでいるように見える。
これはなにかと湯に腕を突っ込み手応えのあったところを摘んで引っ張りあげると、若い女の生首だった。潤んだ瞳に窪んだ頬。いったい誰だこんなイタズラをしたのはと考え、そういえば旅館には南の方から来た修学旅行生が宿泊していることを思い出した。叱り付けてやろうと首を抱えて湯からあがった
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